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JPF0111159

Attr.to【Ganscraft】Atq Stamped Silver Small Pin w/TQ c.1930~

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26,400 円(税込)
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【NAVAJO】ナバホのアンティークジュエリー、当時サンタフェに在った【SOUTHWEST ARTS&CRAFTS】=【Ganscraft】で制作された事が判断可能な作品で、力強いスタンプワークが施されたアンティーク/ビンテージピンブローチです。

プリミティブなシルバーワークによって形作られた小さなサイズの作品ですが、中央にはアーシーなナチュラル無添加ターコイズがあしらわれ、大変味わい深い作品となっています。
また、小さなピースながらネイティブアメリカンジュエリーの制作環境の変遷、そしてシルバーワークの進化の歴史的な背景を持った作品となっています。


20世紀前半頃にアメリカ中西部の観光客向けに制作された【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーと呼ばれるスーベニアアイテム(土産物)の一つ。しかしながら全ての工程がハンドメイドによって仕上げられており、使用されているスタンプツール(鏨・刻印)や過去に取り扱ったアーカイブ、そして残されている当時のカタログ資料等により【Julius Gan's Southwestern Arts and Crafts】ユリウス・ガンズサウスウエスタンアーツアンドクラフツ(以下ガンズクラフト社)で作られた事が判断可能な作品です。


1920年代末~1930年代頃のピースであり、おそらく『スラッグシルバー』と呼ばれる(小さな銀塊/インゴットシルバー)から成形された地金をベースに造形された作品です。

菱形に近い独特なシェイプにカッティングされており、量産化されたツーリストジュエリーのようにプレス機によるカットではなく、丁寧な手仕事により切り出される事で形作られています。
その為、断面の一部には糸鋸によるカッティングの形跡が確認出来ます。


そして、センターにはナチュラルで柔らかな色相のターコイズがマウントされており、アンティークの質感にとても良く馴染むナチュラルターコイズとなっています。
また、そのターコイズを留めるベゼル(覆輪)も当時のツーリストジュエリーにおいて多くみられる既製の『ベゼルカップ』パーツではなく、シルバースミスが石に合わせてハンドメイドにより制作したディテールです。

さらに、その上下や両サイド部分には力強くプリミティブなスタンプが刻まれており、ハンドメイドらしい武骨さと粗暴な表情を持っていますが、独特の味わいと奥行きが感じられます。


また量産化されたツーリストジュエリーでは、制作工程の一部に機械(マシン)が用いられていたマシン&ハンドメイドのハイブリッドなピースが多く見られますが、本作は全てハンドメイドによってGanscraft社で作られた作品であり、量産化されたツーリストジュエリーのデザインソース(元ネタ)となった作品の一つです。



【Julius Gan's Southwestern Arts and Crafts】(以下ガンズクラフト)は、もともとは法律家だった【JULIUS GANS 】ユリウス・ガンズによって1915年、サンタフェプラザに小さなインディアンアート/アンティークショップとして創業し、その後、サンタフェでも最大級の店に成長していきます。
1927年ごろからは独自にナバホ・プエブロのインディアンシルバースミスを雇い入れ、店頭にてその作業を見せるスタイルで運営されていました。

当時、雇われていたアーティストは現在では非常に豪華で、その後有名作家として名を馳せる人物が多い事も特徴と言えます。
それは、【Ambrose Roanhorse】アンブローズ・ローアンホース、【David Taliman】デビッド・タリマン、【Mark Chee】マーク・チー、そして【Joe H. Quintana】ジョー・キンタナ等、非常に優秀で後世にも多大な影響を与えた作家たちが所属していました。
そのため、当時から同工房で生まれた作品は、大変評価が高くトラディッショナルなスタイルを守りながらも独自性のある作品も多く作られました。

しかし、その歴史は平坦でなかったようです。
ガンズクラフトでは、現在フレッド・ハービースタイルと呼ばれるBELLやMaisel's等のメーカーとは異なり、一人の作家がすべての工程を担い、材料の加工から仕上げまでを行っていましたが、いち早く既製のシルバーシート/ゲージ(銀板)材料の導入を行いました。
そのため、政府(米国公正取引委員会)の介入を受けることになり、Maisel's等と同様に扱われることになってしまいます。そして、1930年代中ごろには国立公園内等での販売が出来なくなってしまいました。

そこで、復権のために導入されたのが『S』の刻印が示す【Slug Silver】の採用です。 Slug Silverは、それまでのインゴットに比べると小さなコインシルバーの塊で、大きく扱いにくいインゴットよりも効率がよく、制作しやすかったようです。前述の【Joe H. Quintana】ジョー・キンタナもSWCA在籍時にはこの『S』の刻印を使用していたと証言しています。

現在、【Fred Harvey Style】は明確な定義がなく、Fred Harvey Companyもレストランやホテル等の観光施設経営でだけでなく、もともとはインディアンアートトレーダーとしての側面を持っていました。
そのため、こちらのガンズクラフトやSeligman's、GARDEN OF THE GODS TRADING POST等も旅行者に向けた「スーベニアビジネス」・「ツーリストジュエリー」と言う意味では量産化した工房のBELLやMaisel'sと同様です。

ただし、現代において多くのフレッド・ハービースタイルと呼ばれる作品の多くが、Arrow NoveltyやBELL、Maisel's、Silver Arrowの分業化や量産化を推し進めたメーカーのピースであることを踏まえると、こちらの様に全行程を一人の作家が担当し、ベンチメイドによりすべて手作業で仕上げられている作品はフレッド・ハービースタイルの作品群(マスプロ)とは一線を画しています。

また、もう一つのガンズクラフトの特徴としては半数以上の職人が在宅で仕事をし、定期的に作品を収めるスタイルをとっていたことです。
そのため、同工房が供給する独特のコマーシャルスタンプ(量産化された鏨)も使用しながら、上質なターコイズや安定した質のコインシルバー(Slug Silver)も供給されたことで、それぞれがハイクオリティーで個性的な作品を残すことになったようです。

さらに、現代においてもチマヨ織物を用いたジャケット等で知名度を持つ【Ganscraft】ガンズクラフト社と同じカンパニーであり、パースと呼ばれるチマヨ織のポーチを最初に制作・販売した工房としても有名です。
現在では日本の老舗アパレルである東洋エンタープライズ社が実名復刻をされておられます。



【Coin Silver】コインシルバーとは、インディアンジュエリーにおいては銀含有率90.0%の地金を表します。
また、アメリカの古い硬貨における銀含有率は900ですが、日本では800~900や古い百円硬貨では600、メキシカンコインは950であり、900シルバーが最も多く使われていますが世界中で共通した純度ではありません。

同様に【Sterling Silver】スターリングシルバー=【925シルバー】は、銀含有率92.5%の地金であり、こちらは世界中で共通の基準となっています。
また『割金』と呼ばれる残りシルバー以外の7.5%には、銅やアルミニウム等が含まれています。(現在では、スターリングシルバーの割金は7.5%全てが銅と決められています)
主にイギリスの影響を受けた国において『STERLING』、それ以外の国において『925』の表記・刻印が使用されています。

925シルバーは熱処理によって時効硬化性をもち、細かな細工や加工に向いていたため食器や宝飾品等様々な物に利用されていますが、インディアンジュエリーにおいては、その初期に身近にあった銀製品、特にシルバー製のコインを溶かすことで、材料(地金)を得ていた背景があるため、現代でも限られた作家によりコインシルバーを用いる伝統が残されています。

インディアンジュエリーの歴史では、1900年代初頭にH.H.タンメン社が『800-Fine Silver』(シルバー含有率80.0%)を採用し、1910年代~1940年代初頭までに作られたツーリストジュエリーにおいては、Coin Silver 900が多く採用されました。

シルバーの色味や質感は、『割金』や製法にも左右され、コインシルバー900とスターリングシルバー925の差異は純度2.5%の違いしかない為、見た目で判断するのは困難ですが、やはりコインシルバーは少し硬く、着用によってシルバー本来の肌が現れた時に、スターリングシルバーよりも深く沈んだ色味が感じられると思います。

さらに古い1800年代後半頃の作品では、メキシカンコインが多く含まれていたためか、そのシルバーの純度は95.0%に近くなっているようですが、身近な銀製品を混ぜて溶かしていた歴史を考えると純度に対してそれほど強い拘りはなかったことが推測されます。



【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。

現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで叩き伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。
最終的にはどちらもプレートやバーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。

また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。



本作もおそらくスラッグシルバーから成形された作品と推測され、小さいサイズながらシルバーの厚みとハンドメイドらしい重厚感を有しています。

また素朴で小さなピンですが、前述のようにネイティブアメリカンジュエリー史における黎明期に生み出された重要な史料価値を宿す作品の一つです。


そして、独特の奥行きと渋い質感は、多くのアイテムに良く馴染むピンブローチであり、小さなサイズ感やアンティークネイティブアメリカンジュエリーらしいアーシーで素朴表情は、アウターのアクセントとしてラペルや襟等にもフィットしますし、ハット等のワンポイント等にも大変使い勝手の良いピースです。


また、インディアンジュエリー史の中でも多きな役割を担っていた【SOUTHWEST ARTS&CRAFTS】で制作されたことが明確で、その時代の作品群の歴史を紐解く上でも重要な史料価値を持つ大変コレクタブルなアンティークジュエリーであり、トレジャーハントプライスなピースです。

◆着用サンプル画像はこちら◆



コンディションは、全体に経年によるシルバーのクスミやハンドメイド作品特有の制作上のムラ等が見られますが、ターコイズを含め使用感を感じさせない大変良好な状態を保っています。
【NAVAJO】ナバホのアンティークジュエリー、当時サンタフェに在った【SOUTHWEST ARTS&CRAFTS】=【Ganscraft】で制作された事が判断可能な作品で、力強いスタンプワークが施されたアンティーク/ビンテージピンブローチです。

プリミティブなシルバーワークによって形作られた小さなサイズの作品ですが、中央にはアーシーなナチュラル無添加ターコイズがあしらわれ、大変味わい深い作品となっています。
また、小さなピースながらネイティブアメリカンジュエリーの制作環境の変遷、そしてシルバーワークの進化の歴史的な背景を持った作品となっています。


20世紀前半頃にアメリカ中西部の観光客向けに制作された【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーと呼ばれるスーベニアアイテム(土産物)の一つ。しかしながら全ての工程がハンドメイドによって仕上げられており、使用されているスタンプツール(鏨・刻印)や過去に取り扱ったアーカイブ、そして残されている当時のカタログ資料等により【Julius Gan's Southwestern Arts and Crafts】ユリウス・ガンズサウスウエスタンアーツアンドクラフツ(以下ガンズクラフト社)で作られた事が判断可能な作品です。


1920年代末~1930年代頃のピースであり、おそらく『スラッグシルバー』と呼ばれる(小さな銀塊/インゴットシルバー)から成形された地金をベースに造形された作品です。

菱形に近い独特なシェイプにカッティングされており、量産化されたツーリストジュエリーのようにプレス機によるカットではなく、丁寧な手仕事により切り出される事で形作られています。
その為、断面の一部には糸鋸によるカッティングの形跡が確認出来ます。


そして、センターにはナチュラルで柔らかな色相のターコイズがマウントされており、アンティークの質感にとても良く馴染むナチュラルターコイズとなっています。
また、そのターコイズを留めるベゼル(覆輪)も当時のツーリストジュエリーにおいて多くみられる既製の『ベゼルカップ』パーツではなく、シルバースミスが石に合わせてハンドメイドにより制作したディテールです。

さらに、その上下や両サイド部分には力強くプリミティブなスタンプが刻まれており、ハンドメイドらしい武骨さと粗暴な表情を持っていますが、独特の味わいと奥行きが感じられます。


また量産化されたツーリストジュエリーでは、制作工程の一部に機械(マシン)が用いられていたマシン&ハンドメイドのハイブリッドなピースが多く見られますが、本作は全てハンドメイドによってGanscraft社で作られた作品であり、量産化されたツーリストジュエリーのデザインソース(元ネタ)となった作品の一つです。



【Julius Gan's Southwestern Arts and Crafts】(以下ガンズクラフト)は、もともとは法律家だった【JULIUS GANS 】ユリウス・ガンズによって1915年、サンタフェプラザに小さなインディアンアート/アンティークショップとして創業し、その後、サンタフェでも最大級の店に成長していきます。
1927年ごろからは独自にナバホ・プエブロのインディアンシルバースミスを雇い入れ、店頭にてその作業を見せるスタイルで運営されていました。

当時、雇われていたアーティストは現在では非常に豪華で、その後有名作家として名を馳せる人物が多い事も特徴と言えます。
それは、【Ambrose Roanhorse】アンブローズ・ローアンホース、【David Taliman】デビッド・タリマン、【Mark Chee】マーク・チー、そして【Joe H. Quintana】ジョー・キンタナ等、非常に優秀で後世にも多大な影響を与えた作家たちが所属していました。
そのため、当時から同工房で生まれた作品は、大変評価が高くトラディッショナルなスタイルを守りながらも独自性のある作品も多く作られました。

しかし、その歴史は平坦でなかったようです。
ガンズクラフトでは、現在フレッド・ハービースタイルと呼ばれるBELLやMaisel's等のメーカーとは異なり、一人の作家がすべての工程を担い、材料の加工から仕上げまでを行っていましたが、いち早く既製のシルバーシート/ゲージ(銀板)材料の導入を行いました。
そのため、政府(米国公正取引委員会)の介入を受けることになり、Maisel's等と同様に扱われることになってしまいます。そして、1930年代中ごろには国立公園内等での販売が出来なくなってしまいました。

そこで、復権のために導入されたのが『S』の刻印が示す【Slug Silver】の採用です。 Slug Silverは、それまでのインゴットに比べると小さなコインシルバーの塊で、大きく扱いにくいインゴットよりも効率がよく、制作しやすかったようです。前述の【Joe H. Quintana】ジョー・キンタナもSWCA在籍時にはこの『S』の刻印を使用していたと証言しています。

現在、【Fred Harvey Style】は明確な定義がなく、Fred Harvey Companyもレストランやホテル等の観光施設経営でだけでなく、もともとはインディアンアートトレーダーとしての側面を持っていました。
そのため、こちらのガンズクラフトやSeligman's、GARDEN OF THE GODS TRADING POST等も旅行者に向けた「スーベニアビジネス」・「ツーリストジュエリー」と言う意味では量産化した工房のBELLやMaisel'sと同様です。

ただし、現代において多くのフレッド・ハービースタイルと呼ばれる作品の多くが、Arrow NoveltyやBELL、Maisel's、Silver Arrowの分業化や量産化を推し進めたメーカーのピースであることを踏まえると、こちらの様に全行程を一人の作家が担当し、ベンチメイドによりすべて手作業で仕上げられている作品はフレッド・ハービースタイルの作品群(マスプロ)とは一線を画しています。

また、もう一つのガンズクラフトの特徴としては半数以上の職人が在宅で仕事をし、定期的に作品を収めるスタイルをとっていたことです。
そのため、同工房が供給する独特のコマーシャルスタンプ(量産化された鏨)も使用しながら、上質なターコイズや安定した質のコインシルバー(Slug Silver)も供給されたことで、それぞれがハイクオリティーで個性的な作品を残すことになったようです。

さらに、現代においてもチマヨ織物を用いたジャケット等で知名度を持つ【Ganscraft】ガンズクラフト社と同じカンパニーであり、パースと呼ばれるチマヨ織のポーチを最初に制作・販売した工房としても有名です。
現在では日本の老舗アパレルである東洋エンタープライズ社が実名復刻をされておられます。



【Coin Silver】コインシルバーとは、インディアンジュエリーにおいては銀含有率90.0%の地金を表します。
また、アメリカの古い硬貨における銀含有率は900ですが、日本では800~900や古い百円硬貨では600、メキシカンコインは950であり、900シルバーが最も多く使われていますが世界中で共通した純度ではありません。

同様に【Sterling Silver】スターリングシルバー=【925シルバー】は、銀含有率92.5%の地金であり、こちらは世界中で共通の基準となっています。
また『割金』と呼ばれる残りシルバー以外の7.5%には、銅やアルミニウム等が含まれています。(現在では、スターリングシルバーの割金は7.5%全てが銅と決められています)
主にイギリスの影響を受けた国において『STERLING』、それ以外の国において『925』の表記・刻印が使用されています。

925シルバーは熱処理によって時効硬化性をもち、細かな細工や加工に向いていたため食器や宝飾品等様々な物に利用されていますが、インディアンジュエリーにおいては、その初期に身近にあった銀製品、特にシルバー製のコインを溶かすことで、材料(地金)を得ていた背景があるため、現代でも限られた作家によりコインシルバーを用いる伝統が残されています。

インディアンジュエリーの歴史では、1900年代初頭にH.H.タンメン社が『800-Fine Silver』(シルバー含有率80.0%)を採用し、1910年代~1940年代初頭までに作られたツーリストジュエリーにおいては、Coin Silver 900が多く採用されました。

シルバーの色味や質感は、『割金』や製法にも左右され、コインシルバー900とスターリングシルバー925の差異は純度2.5%の違いしかない為、見た目で判断するのは困難ですが、やはりコインシルバーは少し硬く、着用によってシルバー本来の肌が現れた時に、スターリングシルバーよりも深く沈んだ色味が感じられると思います。

さらに古い1800年代後半頃の作品では、メキシカンコインが多く含まれていたためか、そのシルバーの純度は95.0%に近くなっているようですが、身近な銀製品を混ぜて溶かしていた歴史を考えると純度に対してそれほど強い拘りはなかったことが推測されます。



【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。

現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで叩き伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。
最終的にはどちらもプレートやバーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。

また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。



本作もおそらくスラッグシルバーから成形された作品と推測され、小さいサイズながらシルバーの厚みとハンドメイドらしい重厚感を有しています。

また素朴で小さなピンですが、前述のようにネイティブアメリカンジュエリー史における黎明期に生み出された重要な史料価値を宿す作品の一つです。


そして、独特の奥行きと渋い質感は、多くのアイテムに良く馴染むピンブローチであり、小さなサイズ感やアンティークネイティブアメリカンジュエリーらしいアーシーで素朴表情は、アウターのアクセントとしてラペルや襟等にもフィットしますし、ハット等のワンポイント等にも大変使い勝手の良いピースです。


また、インディアンジュエリー史の中でも多きな役割を担っていた【SOUTHWEST ARTS&CRAFTS】で制作されたことが明確で、その時代の作品群の歴史を紐解く上でも重要な史料価値を持つ大変コレクタブルなアンティークジュエリーであり、トレジャーハントプライスなピースです。

◆着用サンプル画像はこちら◆



コンディションは、全体に経年によるシルバーのクスミやハンドメイド作品特有の制作上のムラ等が見られますが、ターコイズを含め使用感を感じさせない大変良好な状態を保っています。
Size

縦 約1.45㎝   横 約4.05㎝

Material

Silver (probably Slug Silver/Ingot Coin Silver), Turquoise