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JRZ0710580

【John Gordon Leak】Zuni/Navajo Silversmith Inlay Ring c.1940~

【John Gordon Leak】Zuni/Navajo Silversmith Inlay Ring c.1940~
97,900 円(税込)
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【ZUNI】ズ二の大巨匠【John Gordon Leekity(Leak)】ジョン・ゴードン・リーキティーと、ナバホのシルバースミスによる共作と推測されるピース。ラウンド型のフェイスに特徴的なナイフウィングモチーフのインレイが施されれており、クラシックで魅力的なフォルムを生み出すトラディショナルなシルバーワークも秀逸なアンティーク/ビンテージリングです。


高い技術を持つナバホのシルバースミスが制作したシルバーワークを土台として、ズニのカーバー(石を彫刻・カットする職人)であるJohn Gordon Leekityがインレイワークを担った作品であり、その制作背景により【C. G. Wallace Trading Post】C.G.ウォレスインディアントレーディングポストに所属した他部族の作家による共同制作品である事が推定可能な大変貴重なピースとなっています。

明確ではありませんが【Austin Wilson】オースティン・ウィルソン(1901-1976)、【Ike Wilson】アイク・ウィルソン(1901-1942)の兄弟や【Billy Hoxie】ビリー・ホクシー、【Charles Begay】チャールズ・ビゲイ(1912-1998)などによるシルバーワークの可能性が考えられ、大変興味深く史料価値の高い作品といえます。


1930年代末~1950年代頃の作品で、インゴット(銀塊)から成形されたシャンクはフロントが『スプリットシャンク』と呼ばれる伝統的な造形で4本に割り開かれており、幅のあるフェイスに向けて自然な流れを生み出しています。

ラウンドシェイプによりシールリング(印台型)に近いフォルムを作るフェイスは、ジェット(炭化した木の化石)のブラックを基調として、ターコイズ・スパイニーオイスター・シェルが大変緻密にカット、インレイされる事によりズニ族の精霊『ナイフウィング』が描き出されています。

至近距離から観察すると、正確にカットされた石による細かなパーツがピッタリと隙間なく嵌め込まれ、作者の卓越した技巧を感じることが出来ます。


また、フェイスの両サイドでありシャンクとの繋ぎ目にはスタンプワークの刻まれた三日月型のアップリケが配されており、このパーツがラウンドシェイプのフェイスとシャンクを一体化させ、シールリングの様な立体造形品として美しいフォルムを作り上げているようです。


本作のようなナイフウイングをモチーフとしたインレイワークは、本作の作者であるJohn Gordon Leekityか、ズニジュエリーの黎明期に多くの傑作を遺した偉大な作家【Dan Simplicio】ダン・シンプリシオ(1917-1969)が生み出したものと考えられています。

残念ながら両作者の内のどちらが生み出したか不明ですが、両作者によるナイフウィングモチーフのインレイワークは、その差が非常に小さい為に近年までどちらもJohn Gordon Leekityの作品と紹介されていました。

明確な違いはナイフウイングの頭部の造形で、John Gordon Leekityの方が曲線的な段差を持った三角形を描いており、Dan Simplicioの個体では直線的ではっきりと階段状の段差を持ったデザインとなっています。
それ以外には誤差程度の差異となっており、大変見分けにくい特徴となっています。


また、同様のスタイルは非常に高い技術を必要とし【Dexter Cellicion】(1931-1999)や【Ida Vacit Poblano】等のズニの後進作家に受け継がれていますが、こちらの作品にみられるような素朴なナイフウィングのデザインやジェットをベースとしたインレイの特徴を持つ作品は全てJohn Gordon LeekityかDan Simplicioによる作品と思われます。



【John Gordon Leekity(Leak)】ジョン・ゴードン・リーキティーは、生年月日などの詳細が伝わっていない謎の多い人物ですが、ズニの多くの作家に影響を与え突出した技術を持った作家でした。

1975年、長い歴史を持ちズニの作家たちを支え続けたC. G. Wallace Trading Postの経営者である【Charles Garrett Wallace】チャールズ・ガレット・ウォレス(1898-1993) が、その個人コレクションの約半数をアリゾナ州フェニックスのバードミュージアムに寄贈し、残りの一部をSotheby Parke Bernet社のオークションに出品しました。
その時のオークションカタログは現在でも多くの研究者やコレクターにとっての第一級の資料となっており、その中にJohn Gordon Leekityの作品がいくつか出品・掲載されています。
そして、それらの作品は特別な技術とデザイン、その完成度によって高い評価を受けました。
※そのカタログ上では、名前がJohn Gordon Leakと紹介されていたため、その後長く間違ったファミリーネームが伝わることになってしまいます。

近年になってようやく研究が進み、John Gordon Leekityが長距離ランナーとしても高名であり国を代表して走っていたことや、100マイル(約161キロ)を馬と競うレースに参戦していたことが判明しており、高齢になってからも走ることを続けセレモニーにおけるダンサーとしても活躍したことが伝わっています。

その作品のスタイルは一貫しており、多くがジェットをベースにした精巧なインレイワークであり、モチーフはナイフウイングの他にはドラゴンフライやアローなどに限定されています。

人物像や経歴に謎が多かった為、その作品の多くは高く評価されながら作家としては評価されないままになっていましたが、3人の息子William、Joe、そしてDickのうちWilliamの娘である【Ann Sheyka】や【Curtis Leekity】【Nora Leekity】【Paul Leekity】等、多くの優れた技術を持ちクオリティーの高い作品を残している作家を子孫として排出していることなどからも、そのファミリーの始祖として大きな影響力と基盤を築いたジュエラーとしての偉大な功績が近年になって見直されています。

【Leekya Deyuse】リーキヤ・デユセ(1889-1966)、【Horace Iule】ホレス・イウレ(1899~1901?-1978)、【Leo Poblano】レオ・ポブラノ(1905-1959)、【Dan Simplicio】ダン・シンプリシオ(1917-1969)等らと並ぶ功績を残した偉大なズニジュエリーを代表する作家の一人です。

また、John Gordon Leekityは謎が多くその詳細の明らかになっていない人物でもあり、当店の推測も含まれますが同作者によるジュエリー作品の土台となっているシルバーワークの多くは、C. G. Wallace Trading Postに所属していたナバホのシルバースミスが担当していた可能性があります。



【C. G. Wallace INDIAN TRADER/C. G. Wallace Trading Post】C.G.ウォレスインディアントレーダーは、【Charles Garrett Wallace】チャールズ・ガレット・ウォレスが、1928年にZUNI /ズ二のジュエリーを専門に扱うトレーダーとしてズニの町で創業し、非常に多くのズニジュエリー作家を支援しました。

創業後すぐに、ナバホのシルバー彫金技術を必要として【Ike Wilson】アイク・ウィルソン(1901-1942)とその兄である【Austin Wilson】オースティン・ウィルソン(1901-1976)、他にも【Billy Hoxie】ビリー・ホクシー、【Charles Begay】チャールズ・ビゲイ(1912-1998)等の一説には二十数人と言われるナバホ出身のシルバースミスが在籍していたと云われており、こちらの作品も彼らによるシルバーワークを土台としている可能性があります。

また、彼らの様にズニの町でシルバースミスをしていたナバホの職人は、技術的にはナバホの伝統的な彫金技術を重視していたようですが、植物のようなスタンプワークのデザインや表現等、そのデザインスタイルやディテールには、ナバホジュエリーにはあまり見られないズニ/プエブロの影響を受けていると考えられる作品が多く残されています。

そんな少し特殊な環境や優秀な職人による伝統の継承、さらに経営者であるCharles Garrett Wallaceの献身的なインディアンアーティストへのバックアップにより大変多くの傑作を生み出し、後世に残したトレーディングポストです。

それら残された作品群の一部であるCharles Garrett Wallaceの個人コレクションの約半数は、1975年にアリゾナ州フェニックスのバードミュージアムに寄贈されました。
また、残りの一部はSotheby Parke Bernet社のオークションに出品され、そのオークションカタログは現在でも多くの研究者やコレクターにとっての第一級の資料となっています。


そして、ズニとナバホの共作については、少し特殊な背景を持つC. G. Wallace Trading Postにおいては、それ程珍しくない制作工程であったことが推測可能です。
実際に合作された事が明確な作品が制作された記録や、ズニのインレイワークと共にナバホの作家を示すホールマーク(作者のサイン)が刻印された作品も残されており、このような合作(共作)による制作過程は、同トレーディングポストにおいては他にも散見される事例です。

その他の地域や工房・トレーディングポストにおいてもナバホの巨匠【Mark Chee】マーク・チー(1914-1981)と【David Taliman】デビッド・タリマン(1901or1902-1967)によって合作されたボロタイや、ホピ族の巨匠【Victor Coochwytewa】ヴィクター・クーチュワイテワ(1922-2011)とナバホの【Jack Adakai】ジャック・アダカイによる共作リング等が発見されていますが、C. G. Wallace Trading Post以外では非常に例が少なく珍しい制作過程となります。



【Inlay】インレイ/チャンネルインレイは、古くからズニ族が得意として発展させた技術であり、カットしたターコイズやシェルなどをシルバーにピッタリと嵌め込む螺鈿細工のような技術です。
ナバホのシルバー技術に次ぐ長い伝統のある技術であり、1920年代以降現在に至るまで多く作られましたが、そのモチーフはサンダーバード、ナイフウイング、レインボーマン、サンフェイス等、とても多様なモチーフが見られます。

現在ではインレイ技法で制作される多くのジュエリーがキャストによる量産品(量産されたシルバーに石をはめ込むだけ)となってしまいましたが、こちらはシルバー部分を含めてすべてがハンドメイドで成形されています。



【Knifewing】ナイフウイングは、ズニ族においてナイフの翼を持った戦争の神として考えられ、【Rainbow Man】と共にジュエリーのモチーフとしてだけでなく、ズニを代表するモチーフとして広く知られています。

ナイフウイングをジュエリーに落とし込んだ初めての人物としては【Horace Iule (Aiuli)】ホレス・イウレ(1899~1901?-1978)と考えられており、同時期に同じくズニジュエリーの偉大な先駆者である【Juan De Dios】ファン・デ・ディオス(1882~190??)の作品でも残されています。



本作では、ナバホの伝統的なシルバーワークをベースにズニ独特の美しい色彩感覚を感じさせるインレイワークが映えるリングであり、ビンテージスタイルに良く馴染む印象を持っています。

そしてこのような組み合わせや作者の独自性による完成度は素晴らしく、クラシックなシグネットリング/シールリングの様なフォルムによりクラシックな印象も有し、性別を問わず多くのスタイルにおいてエスニシティで効果的なアクセントになり得るリングです。

またズニ独特の世界観を持ったインレイのジュエリーは、キャッチーな印象とハンドメイドによるリラックス感があり、中でも遊び心を感じる動物や精霊をメインとしたモチーフの『図案化』には、元々農耕民族として自然の存在を重んじるアニミズムの思想を持つ日本人にも共通した価値観や美意識を感じることができます。


John Gordon Leekityという偉大な作家による特別な独自性、そして作者個人は不明ながら高い技術力を持ったナバホのシルバースミスによる仕事の完成度を持ち、非常にコレクタブルで史料価値も高いアンティークジュエリーです。

◆着用サンプル画像はこちら◆



コンディションは、フェイスの上部のインレイ部分に少し欠損が見られ、シルバーの細かなキズやハンドメイド作品特有の制作上のムラ等がありますが、着用に不安の無い状態を保っています。
【ZUNI】ズ二の大巨匠【John Gordon Leekity(Leak)】ジョン・ゴードン・リーキティーと、ナバホのシルバースミスによる共作と推測されるピース。ラウンド型のフェイスに特徴的なナイフウィングモチーフのインレイが施されれており、クラシックで魅力的なフォルムを生み出すトラディショナルなシルバーワークも秀逸なアンティーク/ビンテージリングです。


高い技術を持つナバホのシルバースミスが制作したシルバーワークを土台として、ズニのカーバー(石を彫刻・カットする職人)であるJohn Gordon Leekityがインレイワークを担った作品であり、その制作背景により【C. G. Wallace Trading Post】C.G.ウォレスインディアントレーディングポストに所属した他部族の作家による共同制作品である事が推定可能な大変貴重なピースとなっています。

明確ではありませんが【Austin Wilson】オースティン・ウィルソン(1901-1976)、【Ike Wilson】アイク・ウィルソン(1901-1942)の兄弟や【Billy Hoxie】ビリー・ホクシー、【Charles Begay】チャールズ・ビゲイ(1912-1998)などによるシルバーワークの可能性が考えられ、大変興味深く史料価値の高い作品といえます。


1930年代末~1950年代頃の作品で、インゴット(銀塊)から成形されたシャンクはフロントが『スプリットシャンク』と呼ばれる伝統的な造形で4本に割り開かれており、幅のあるフェイスに向けて自然な流れを生み出しています。

ラウンドシェイプによりシールリング(印台型)に近いフォルムを作るフェイスは、ジェット(炭化した木の化石)のブラックを基調として、ターコイズ・スパイニーオイスター・シェルが大変緻密にカット、インレイされる事によりズニ族の精霊『ナイフウィング』が描き出されています。

至近距離から観察すると、正確にカットされた石による細かなパーツがピッタリと隙間なく嵌め込まれ、作者の卓越した技巧を感じることが出来ます。


また、フェイスの両サイドでありシャンクとの繋ぎ目にはスタンプワークの刻まれた三日月型のアップリケが配されており、このパーツがラウンドシェイプのフェイスとシャンクを一体化させ、シールリングの様な立体造形品として美しいフォルムを作り上げているようです。


本作のようなナイフウイングをモチーフとしたインレイワークは、本作の作者であるJohn Gordon Leekityか、ズニジュエリーの黎明期に多くの傑作を遺した偉大な作家【Dan Simplicio】ダン・シンプリシオ(1917-1969)が生み出したものと考えられています。

残念ながら両作者の内のどちらが生み出したか不明ですが、両作者によるナイフウィングモチーフのインレイワークは、その差が非常に小さい為に近年までどちらもJohn Gordon Leekityの作品と紹介されていました。

明確な違いはナイフウイングの頭部の造形で、John Gordon Leekityの方が曲線的な段差を持った三角形を描いており、Dan Simplicioの個体では直線的ではっきりと階段状の段差を持ったデザインとなっています。
それ以外には誤差程度の差異となっており、大変見分けにくい特徴となっています。


また、同様のスタイルは非常に高い技術を必要とし【Dexter Cellicion】(1931-1999)や【Ida Vacit Poblano】等のズニの後進作家に受け継がれていますが、こちらの作品にみられるような素朴なナイフウィングのデザインやジェットをベースとしたインレイの特徴を持つ作品は全てJohn Gordon LeekityかDan Simplicioによる作品と思われます。



【John Gordon Leekity(Leak)】ジョン・ゴードン・リーキティーは、生年月日などの詳細が伝わっていない謎の多い人物ですが、ズニの多くの作家に影響を与え突出した技術を持った作家でした。

1975年、長い歴史を持ちズニの作家たちを支え続けたC. G. Wallace Trading Postの経営者である【Charles Garrett Wallace】チャールズ・ガレット・ウォレス(1898-1993) が、その個人コレクションの約半数をアリゾナ州フェニックスのバードミュージアムに寄贈し、残りの一部をSotheby Parke Bernet社のオークションに出品しました。
その時のオークションカタログは現在でも多くの研究者やコレクターにとっての第一級の資料となっており、その中にJohn Gordon Leekityの作品がいくつか出品・掲載されています。
そして、それらの作品は特別な技術とデザイン、その完成度によって高い評価を受けました。
※そのカタログ上では、名前がJohn Gordon Leakと紹介されていたため、その後長く間違ったファミリーネームが伝わることになってしまいます。

近年になってようやく研究が進み、John Gordon Leekityが長距離ランナーとしても高名であり国を代表して走っていたことや、100マイル(約161キロ)を馬と競うレースに参戦していたことが判明しており、高齢になってからも走ることを続けセレモニーにおけるダンサーとしても活躍したことが伝わっています。

その作品のスタイルは一貫しており、多くがジェットをベースにした精巧なインレイワークであり、モチーフはナイフウイングの他にはドラゴンフライやアローなどに限定されています。

人物像や経歴に謎が多かった為、その作品の多くは高く評価されながら作家としては評価されないままになっていましたが、3人の息子William、Joe、そしてDickのうちWilliamの娘である【Ann Sheyka】や【Curtis Leekity】【Nora Leekity】【Paul Leekity】等、多くの優れた技術を持ちクオリティーの高い作品を残している作家を子孫として排出していることなどからも、そのファミリーの始祖として大きな影響力と基盤を築いたジュエラーとしての偉大な功績が近年になって見直されています。

【Leekya Deyuse】リーキヤ・デユセ(1889-1966)、【Horace Iule】ホレス・イウレ(1899~1901?-1978)、【Leo Poblano】レオ・ポブラノ(1905-1959)、【Dan Simplicio】ダン・シンプリシオ(1917-1969)等らと並ぶ功績を残した偉大なズニジュエリーを代表する作家の一人です。

また、John Gordon Leekityは謎が多くその詳細の明らかになっていない人物でもあり、当店の推測も含まれますが同作者によるジュエリー作品の土台となっているシルバーワークの多くは、C. G. Wallace Trading Postに所属していたナバホのシルバースミスが担当していた可能性があります。



【C. G. Wallace INDIAN TRADER/C. G. Wallace Trading Post】C.G.ウォレスインディアントレーダーは、【Charles Garrett Wallace】チャールズ・ガレット・ウォレスが、1928年にZUNI /ズ二のジュエリーを専門に扱うトレーダーとしてズニの町で創業し、非常に多くのズニジュエリー作家を支援しました。

創業後すぐに、ナバホのシルバー彫金技術を必要として【Ike Wilson】アイク・ウィルソン(1901-1942)とその兄である【Austin Wilson】オースティン・ウィルソン(1901-1976)、他にも【Billy Hoxie】ビリー・ホクシー、【Charles Begay】チャールズ・ビゲイ(1912-1998)等の一説には二十数人と言われるナバホ出身のシルバースミスが在籍していたと云われており、こちらの作品も彼らによるシルバーワークを土台としている可能性があります。

また、彼らの様にズニの町でシルバースミスをしていたナバホの職人は、技術的にはナバホの伝統的な彫金技術を重視していたようですが、植物のようなスタンプワークのデザインや表現等、そのデザインスタイルやディテールには、ナバホジュエリーにはあまり見られないズニ/プエブロの影響を受けていると考えられる作品が多く残されています。

そんな少し特殊な環境や優秀な職人による伝統の継承、さらに経営者であるCharles Garrett Wallaceの献身的なインディアンアーティストへのバックアップにより大変多くの傑作を生み出し、後世に残したトレーディングポストです。

それら残された作品群の一部であるCharles Garrett Wallaceの個人コレクションの約半数は、1975年にアリゾナ州フェニックスのバードミュージアムに寄贈されました。
また、残りの一部はSotheby Parke Bernet社のオークションに出品され、そのオークションカタログは現在でも多くの研究者やコレクターにとっての第一級の資料となっています。


そして、ズニとナバホの共作については、少し特殊な背景を持つC. G. Wallace Trading Postにおいては、それ程珍しくない制作工程であったことが推測可能です。
実際に合作された事が明確な作品が制作された記録や、ズニのインレイワークと共にナバホの作家を示すホールマーク(作者のサイン)が刻印された作品も残されており、このような合作(共作)による制作過程は、同トレーディングポストにおいては他にも散見される事例です。

その他の地域や工房・トレーディングポストにおいてもナバホの巨匠【Mark Chee】マーク・チー(1914-1981)と【David Taliman】デビッド・タリマン(1901or1902-1967)によって合作されたボロタイや、ホピ族の巨匠【Victor Coochwytewa】ヴィクター・クーチュワイテワ(1922-2011)とナバホの【Jack Adakai】ジャック・アダカイによる共作リング等が発見されていますが、C. G. Wallace Trading Post以外では非常に例が少なく珍しい制作過程となります。



【Inlay】インレイ/チャンネルインレイは、古くからズニ族が得意として発展させた技術であり、カットしたターコイズやシェルなどをシルバーにピッタリと嵌め込む螺鈿細工のような技術です。
ナバホのシルバー技術に次ぐ長い伝統のある技術であり、1920年代以降現在に至るまで多く作られましたが、そのモチーフはサンダーバード、ナイフウイング、レインボーマン、サンフェイス等、とても多様なモチーフが見られます。

現在ではインレイ技法で制作される多くのジュエリーがキャストによる量産品(量産されたシルバーに石をはめ込むだけ)となってしまいましたが、こちらはシルバー部分を含めてすべてがハンドメイドで成形されています。



【Knifewing】ナイフウイングは、ズニ族においてナイフの翼を持った戦争の神として考えられ、【Rainbow Man】と共にジュエリーのモチーフとしてだけでなく、ズニを代表するモチーフとして広く知られています。

ナイフウイングをジュエリーに落とし込んだ初めての人物としては【Horace Iule (Aiuli)】ホレス・イウレ(1899~1901?-1978)と考えられており、同時期に同じくズニジュエリーの偉大な先駆者である【Juan De Dios】ファン・デ・ディオス(1882~190??)の作品でも残されています。



本作では、ナバホの伝統的なシルバーワークをベースにズニ独特の美しい色彩感覚を感じさせるインレイワークが映えるリングであり、ビンテージスタイルに良く馴染む印象を持っています。

そしてこのような組み合わせや作者の独自性による完成度は素晴らしく、クラシックなシグネットリング/シールリングの様なフォルムによりクラシックな印象も有し、性別を問わず多くのスタイルにおいてエスニシティで効果的なアクセントになり得るリングです。

またズニ独特の世界観を持ったインレイのジュエリーは、キャッチーな印象とハンドメイドによるリラックス感があり、中でも遊び心を感じる動物や精霊をメインとしたモチーフの『図案化』には、元々農耕民族として自然の存在を重んじるアニミズムの思想を持つ日本人にも共通した価値観や美意識を感じることができます。


John Gordon Leekityという偉大な作家による特別な独自性、そして作者個人は不明ながら高い技術力を持ったナバホのシルバースミスによる仕事の完成度を持ち、非常にコレクタブルで史料価値も高いアンティークジュエリーです。

◆着用サンプル画像はこちら◆



コンディションは、フェイスの上部のインレイ部分に少し欠損が見られ、シルバーの細かなキズやハンドメイド作品特有の制作上のムラ等がありますが、着用に不安の無い状態を保っています。
Size

日本規格 約 11~11.5号   円周 約 51.8㎜   us 6
正面幅 約 24.7㎜

Material

Silver, Jet, Turquoise, Spiny Oyster, Shell