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JBO008069

Antique Navajo/Hopi 卍 & Arrows Stamped Triangle Cuff c.1930

Antique Navajo/Hopi 卍 & Arrows Stamped Triangle Cuff c.1930
121,000 円(税込)
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着用サンプル画像
https://www.instagram.com/p/DAs0TKhzHUs/
【NAVAJO】ナバホのアンティークジュエリー、インゴットシルバー(銀塊)から成形されたトライアングルワイヤー(竜骨型)のバンドをベースに【逆卍】Whirling Log/Nohokosやアローモチーフを用いた『Warding Off Evil Spirits』と呼ばれる魔除けのデザインが刻まれたアンティーク/ビンテージバングルです。

本作にはホールマーク(作者やショップのサイン)が施されていない為、作者や背景の特定が出来ませんが、使用されているアローのスタンプツール(鏨・刻印)からは、【HOPI】ホピの偉大な作家【Morris Robinson】モリス・ロビンソン(1901-1984)が制作した作品が想起されます。
同作者が使用したアローモチーフのスタンプは4種程が発見されており、その中でも最も小さいアローが、本作に使用されているスタンプツールと一致しているように思われますが、そのサンプルが少ない為に確証がありません。

その為、Morris Robinsonが制作した作品か、同作者の作品を模倣した【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーや【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルの作品を生産していた工房で作られたピースか正確に判断できません。

ただし、どちらであっても1920年代末頃~1930年代に全てハンドメイドによって作られた作品であり、そのクオリティや完成度には大きな差異の無いブレスレットとなっています。


インゴットシルバー(銀塊)から成形されたトライアングル(竜骨型)ワイヤーは、地金をトライアングル型に彫り込んだ溝にハンマーで叩きこむ事で成形しており、一つの銀塊からハンマーワークによって形作られています。
またそのハンマーワークによりパウンティング(鍛造)されることで、とても硬く滑らかな質感となっています。

既製のトライアングルワイヤーに比べ独特な断面のシェイプを持ち、そこに卍やアロー等のスタンプワークが力強く刻まれ、ターミナル(バングルの端)のエッジは少し細く丸く鞣されています。


本作に見られる卍とアローを巧みに構成したスタンプワークは、1923年により創業され多くのナバホやプエブロの職人が所属した有名工房【Maisel's Indian Trading Post】マイセルズインディアントレーディングポストや1932年創業の【BELL TRADING POST】ベルトレーディングポスト、またコロラド州デンバーでツーリスト向けのジュエリーを最も古くから製造していたことで知られる【Harry Heye Tammen】H.H.タンメン社、又は同社から独立したニューヨークのメーカー【Arrow Novelty】アローノベルティ社で作られたバングルでも見られます。

本作がそれらのメーカーで作られた作品か、それらのデザインソースとなったMorris Robinsonによるオリジナル作品か、正確な判断を困難としているのは、そのスタンプが小さい事や多くのツーリストジュエリーの様に既製のスタンプツールが使用されていない事、Morris Robinsonによるトライアングルワイヤーバングルとして、例外的なシェイプやディテールが確認できる為です。

しかしながら前述の通り、どちらであっても原始的な製法とツールで制作されたアンティークインディアンジュエリー特有の魅力を有し、同等の希少価値を持ったブレスレットとなっています。



【Morris Robinson】モリス・ロビンソンは、1901年にアリゾナ州北部のオライビに生まれますが、1906年の【The Oraibi split】オライビ スプリットによってさらに北部であるホートビラ=バカビに移住します。
その当時、幼かったことからも過酷な幼少期が想像されますが、このころの記録は残っていないようです。

※【The Oraibi split】オライビ スプリットとは、1800年代後半からスペイン人の入植と共に宣教師がホピ族の村であったオライビにも布教を進め、政府の介入によりホピの子供たちに学校教育を強要しようとします。
1906年、それらアメリカ政府の方針に従った住民と、反対した住民が対立・分裂してしまった出来事。その後、反対派住民の多くはオライビを追われ、当時は何もなかったホートビラ=バカビに移り定住しました。


その後、1920年頃にはフェニックスにあるインディアンスクールに在籍しており、従弟である作家【Grant Jenkins】グラント・ジェンキンス(1909-1933)と共に暮らし、シルバースミスとしてのスキルも彼から学びました。

そして、Vaughn's Indian StoreやVaughn'sを買収したFred Wilson's INDIAN TRADING POSTなど、ほとんどをフェニックスとその周辺都市でキャリアを磨きました。そのころにはすでに多くの賞を受賞し、トラディッショナルなスタイルを受け継ぎながらも独自性のあるジュエリーを多く生み出しています。

1961年からは、スコッツデールにあった【Harry Sakyesva】ハリー・サキイェスヴァ(1922-1969)が経営する【Sakyesva Jewelry】で制作をしていましたが、Harry Sakyesvaが病気療養のためコロラド州に移るとMorris Robinsonもホートビラ=バカビに戻ります。
バカビでは、兄弟と共に牧羊をして生活していましたが、シルバースミスとしてのツールは手放すことなく、僅かながらジュエリーの制作も継続していたそうです。
そして、1984年にホピの村で亡くなっています。

HOPI(ホピ)を表すHとMorris Robinsonのクラン(母系の氏族を表す動物)である蛇のホールマークは1931年頃から使用していたとされており、個人のホールマークを使用した最初期の作家の一人です。
現在では、アンティークインディアンジュエリーのオーセンティックな作品として定着しているスタイルの作品を多く残したMorris Robinsonですが、活躍していた当時には突出した技術を持ち、独自性を持った作品は【Charles Loloma】チャールズ・ロロマ(1921-1992)等を含め、多くの作家に影響を与えています。

そういった意味での貢献度は、ナバホのフレッド・ぺシュラカイ(1896-1974)やホピの【Ralph Tawangyaouma】ラルフ・タワンギャウマ(1894-1972)にも並ぶ偉大な先人であり、ミュージアムに収蔵される傑作を多く残しています。

また、その技術によりジュエリーだけでなくボックスやカトラリー等多くのシルバー工芸品が制作されており、【Charles Loloma】チャールズ・ロロマや【Kenneth Begay】ケネス・ビゲイよりも早くゴールドジュエリーを制作していたことでも知られています。



【卍】【Whirling Log】ワーリングログ【Swastika】スワスティカについて・・・
アルファベットの『L』を4つ組み合わせて生まれた記号であり 『LOVE・LIFE・LUCK・LIGHT』 からなる幸福のシンボルであり、ラッキーシンボルとしてネイティブアメリカンの工芸品において広く認知されていたモチーフです。

しかしながら、1933年のナチスドイツ出現、1939年にWW2開戦により、アメリカにおいては敵国であるドイツのハーケンクロイツと酷似した記号は不吉だとして使われなくなってしまいました。

1941年当時の新聞記事にも残っていますが、インディアンたちにも卍が施された作品の廃棄が求められ、政府機関によって回収された事もあったようです。
その後、大戦中にも多くが廃棄されてしまった歴史があり、現存しているものは大変貴重となりました。

本作はそのような歴史的な受難を乗り越えて現在まで受け継がれてきたピースであり、史料価値を感じる事の出来るビンテージジュエリーとなっています。



【Warding Off Evil Spirits】ワーディング オフ エビル スピリッツは、2本のアローが小さな丸に向かっているスタンプで、『魔除け』を意味する記号となっています。



【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。

現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで叩き伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。
最終的にはどちらもプレートやバーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。
それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。

本作の一部に見られるようなシルバーの重なったような部分は、ハンマーワークによるインゴット成形作品の特徴です。
この様な特徴は、インゴットシルバーの『マーク』と呼ばれ、制作上のムラではありますが、コレクターに好まれる特徴の一つであり、逆に価値を高めるディテールとなっています。

また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。



本作もインゴット独特の硬さとトライアングルのシェイプを持ったバングル。素朴でオーセンティックな印象を受けますが、細部には作者の巧みなシルバーワークによる完成度の高さが光り、現代においても秀逸なデザイン/造形を持つバングルとなっています。

また、象徴的なスタンプワークも魅力的な作品であり、シルバーのみで構成されたビンテージアイテムらしい渋い質感と素朴でナチュラルな雰囲気によってさり気なく多くのスタイルにフィットさせることが可能です。

さらに、程よい幅となじみの良い質感は重ね付けにも向いたバングルですが、トライアングルワイヤーの持つ厚みやシェイプの特徴は、単独でもしっかりとした存在感を放ちます。

また、トライアングルワイヤーをベースとした作品では比較的珍しい、女性にも向いた小さいサイズのブレスレットです。


インゴットシルバーから成形されることで、独特の味わいと量産品にはない迫力を持ち、オーセンティックで美しいデザインは大変洗練された印象。そのクリーンでシンプルな表情により長年にわたってご愛用いただける作品であり、その史料価値も含めトレジャーハントプライスな作品となっています。

◆着用サンプル画像はこちら◆



コンディションも大変良好。
シルバーには僅かなクスミやハンドメイド作品特有の制作上のムラ等は見られますがダメージ等はありません。

一部にインゴット製法独特のシルバーの重なった部分がみられますが、これらは制作中にできるもので、ご着用にあたって破損につながる事はございません。
【NAVAJO】ナバホのアンティークジュエリー、インゴットシルバー(銀塊)から成形されたトライアングルワイヤー(竜骨型)のバンドをベースに【逆卍】Whirling Log/Nohokosやアローモチーフを用いた『Warding Off Evil Spirits』と呼ばれる魔除けのデザインが刻まれたアンティーク/ビンテージバングルです。

本作にはホールマーク(作者やショップのサイン)が施されていない為、作者や背景の特定が出来ませんが、使用されているアローのスタンプツール(鏨・刻印)からは、【HOPI】ホピの偉大な作家【Morris Robinson】モリス・ロビンソン(1901-1984)が制作した作品が想起されます。
同作者が使用したアローモチーフのスタンプは4種程が発見されており、その中でも最も小さいアローが、本作に使用されているスタンプツールと一致しているように思われますが、そのサンプルが少ない為に確証がありません。

その為、Morris Robinsonが制作した作品か、同作者の作品を模倣した【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーや【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルの作品を生産していた工房で作られたピースか正確に判断できません。

ただし、どちらであっても1920年代末頃~1930年代に全てハンドメイドによって作られた作品であり、そのクオリティや完成度には大きな差異の無いブレスレットとなっています。


インゴットシルバー(銀塊)から成形されたトライアングル(竜骨型)ワイヤーは、地金をトライアングル型に彫り込んだ溝にハンマーで叩きこむ事で成形しており、一つの銀塊からハンマーワークによって形作られています。
またそのハンマーワークによりパウンティング(鍛造)されることで、とても硬く滑らかな質感となっています。

既製のトライアングルワイヤーに比べ独特な断面のシェイプを持ち、そこに卍やアロー等のスタンプワークが力強く刻まれ、ターミナル(バングルの端)のエッジは少し細く丸く鞣されています。


本作に見られる卍とアローを巧みに構成したスタンプワークは、1923年により創業され多くのナバホやプエブロの職人が所属した有名工房【Maisel's Indian Trading Post】マイセルズインディアントレーディングポストや1932年創業の【BELL TRADING POST】ベルトレーディングポスト、またコロラド州デンバーでツーリスト向けのジュエリーを最も古くから製造していたことで知られる【Harry Heye Tammen】H.H.タンメン社、又は同社から独立したニューヨークのメーカー【Arrow Novelty】アローノベルティ社で作られたバングルでも見られます。

本作がそれらのメーカーで作られた作品か、それらのデザインソースとなったMorris Robinsonによるオリジナル作品か、正確な判断を困難としているのは、そのスタンプが小さい事や多くのツーリストジュエリーの様に既製のスタンプツールが使用されていない事、Morris Robinsonによるトライアングルワイヤーバングルとして、例外的なシェイプやディテールが確認できる為です。

しかしながら前述の通り、どちらであっても原始的な製法とツールで制作されたアンティークインディアンジュエリー特有の魅力を有し、同等の希少価値を持ったブレスレットとなっています。



【Morris Robinson】モリス・ロビンソンは、1901年にアリゾナ州北部のオライビに生まれますが、1906年の【The Oraibi split】オライビ スプリットによってさらに北部であるホートビラ=バカビに移住します。
その当時、幼かったことからも過酷な幼少期が想像されますが、このころの記録は残っていないようです。

※【The Oraibi split】オライビ スプリットとは、1800年代後半からスペイン人の入植と共に宣教師がホピ族の村であったオライビにも布教を進め、政府の介入によりホピの子供たちに学校教育を強要しようとします。
1906年、それらアメリカ政府の方針に従った住民と、反対した住民が対立・分裂してしまった出来事。その後、反対派住民の多くはオライビを追われ、当時は何もなかったホートビラ=バカビに移り定住しました。


その後、1920年頃にはフェニックスにあるインディアンスクールに在籍しており、従弟である作家【Grant Jenkins】グラント・ジェンキンス(1909-1933)と共に暮らし、シルバースミスとしてのスキルも彼から学びました。

そして、Vaughn's Indian StoreやVaughn'sを買収したFred Wilson's INDIAN TRADING POSTなど、ほとんどをフェニックスとその周辺都市でキャリアを磨きました。そのころにはすでに多くの賞を受賞し、トラディッショナルなスタイルを受け継ぎながらも独自性のあるジュエリーを多く生み出しています。

1961年からは、スコッツデールにあった【Harry Sakyesva】ハリー・サキイェスヴァ(1922-1969)が経営する【Sakyesva Jewelry】で制作をしていましたが、Harry Sakyesvaが病気療養のためコロラド州に移るとMorris Robinsonもホートビラ=バカビに戻ります。
バカビでは、兄弟と共に牧羊をして生活していましたが、シルバースミスとしてのツールは手放すことなく、僅かながらジュエリーの制作も継続していたそうです。
そして、1984年にホピの村で亡くなっています。

HOPI(ホピ)を表すHとMorris Robinsonのクラン(母系の氏族を表す動物)である蛇のホールマークは1931年頃から使用していたとされており、個人のホールマークを使用した最初期の作家の一人です。
現在では、アンティークインディアンジュエリーのオーセンティックな作品として定着しているスタイルの作品を多く残したMorris Robinsonですが、活躍していた当時には突出した技術を持ち、独自性を持った作品は【Charles Loloma】チャールズ・ロロマ(1921-1992)等を含め、多くの作家に影響を与えています。

そういった意味での貢献度は、ナバホのフレッド・ぺシュラカイ(1896-1974)やホピの【Ralph Tawangyaouma】ラルフ・タワンギャウマ(1894-1972)にも並ぶ偉大な先人であり、ミュージアムに収蔵される傑作を多く残しています。

また、その技術によりジュエリーだけでなくボックスやカトラリー等多くのシルバー工芸品が制作されており、【Charles Loloma】チャールズ・ロロマや【Kenneth Begay】ケネス・ビゲイよりも早くゴールドジュエリーを制作していたことでも知られています。



【卍】【Whirling Log】ワーリングログ【Swastika】スワスティカについて・・・
アルファベットの『L』を4つ組み合わせて生まれた記号であり 『LOVE・LIFE・LUCK・LIGHT』 からなる幸福のシンボルであり、ラッキーシンボルとしてネイティブアメリカンの工芸品において広く認知されていたモチーフです。

しかしながら、1933年のナチスドイツ出現、1939年にWW2開戦により、アメリカにおいては敵国であるドイツのハーケンクロイツと酷似した記号は不吉だとして使われなくなってしまいました。

1941年当時の新聞記事にも残っていますが、インディアンたちにも卍が施された作品の廃棄が求められ、政府機関によって回収された事もあったようです。
その後、大戦中にも多くが廃棄されてしまった歴史があり、現存しているものは大変貴重となりました。

本作はそのような歴史的な受難を乗り越えて現在まで受け継がれてきたピースであり、史料価値を感じる事の出来るビンテージジュエリーとなっています。



【Warding Off Evil Spirits】ワーディング オフ エビル スピリッツは、2本のアローが小さな丸に向かっているスタンプで、『魔除け』を意味する記号となっています。



【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。

現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで叩き伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。
最終的にはどちらもプレートやバーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。
それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。

本作の一部に見られるようなシルバーの重なったような部分は、ハンマーワークによるインゴット成形作品の特徴です。
この様な特徴は、インゴットシルバーの『マーク』と呼ばれ、制作上のムラではありますが、コレクターに好まれる特徴の一つであり、逆に価値を高めるディテールとなっています。

また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。



本作もインゴット独特の硬さとトライアングルのシェイプを持ったバングル。素朴でオーセンティックな印象を受けますが、細部には作者の巧みなシルバーワークによる完成度の高さが光り、現代においても秀逸なデザイン/造形を持つバングルとなっています。

また、象徴的なスタンプワークも魅力的な作品であり、シルバーのみで構成されたビンテージアイテムらしい渋い質感と素朴でナチュラルな雰囲気によってさり気なく多くのスタイルにフィットさせることが可能です。

さらに、程よい幅となじみの良い質感は重ね付けにも向いたバングルですが、トライアングルワイヤーの持つ厚みやシェイプの特徴は、単独でもしっかりとした存在感を放ちます。

また、トライアングルワイヤーをベースとした作品では比較的珍しい、女性にも向いた小さいサイズのブレスレットです。


インゴットシルバーから成形されることで、独特の味わいと量産品にはない迫力を持ち、オーセンティックで美しいデザインは大変洗練された印象。そのクリーンでシンプルな表情により長年にわたってご愛用いただける作品であり、その史料価値も含めトレジャーハントプライスな作品となっています。

◆着用サンプル画像はこちら◆



コンディションも大変良好。
シルバーには僅かなクスミやハンドメイド作品特有の制作上のムラ等は見られますがダメージ等はありません。

一部にインゴット製法独特のシルバーの重なった部分がみられますが、これらは制作中にできるもので、ご着用にあたって破損につながる事はございません。
Size

レディースサイズ M - L 程度
メンズサイズ XS - SM 程度

内径最大幅 約56.4㎜    正面幅(高さ) 約7.1㎜
内周 約129㎜    開口部 約28㎜
Inside Measurement 5 1/16inch   opening 1 1/8inch 

※バングルはサイズ調整可能です。
本作は、S~Lサイズの女性、XXS~Mサイズの男性であれば多くの方にフィットすると思われます。
ただし、サイズ調整の際は無理な力を加えますと破損の原因となることがありますのでご注意ください。

サイズ(手首寸法)をお伝えいただければ、当店でお渡し前の調整が可能です。お気軽にお申し付けください。

Material

Ingot Silver    約21.8g