【ZUNI】ズニのビンテージジュエリーで『ニードルポイント』と呼ばれるズニの伝統的な造形技術を駆使したパーツを、チェーンで繋ぐ事で構成したビンテージ/オールドリンクブレスレットです。

その細く小さくカットしたターコイズの総数は72個にも及び、房や集合体という意味を持つ『クラスター』を形作る5つのパーツをメインとしており、ズニのオーセンティックなシルバーワークを基調としていますが、リンクブレスレットという形態は大変珍しく貴重な作品となっています。


ジョイント部分の裏面には『OWALEON』のホールマーク(作者や工房のサイン)が刻印されていますが、【Owaleon】オワレオンという姓がズニ族のシルバースミスに多く存在する歴史のある大きなファミリーの為、作者個人を特定する事は出来ません。

そのホールマークやターコイズのカット(シェイプ)や質等から1960年代後半～1970年代中頃までに作られた作品と推測されます。


5つのクラスターパーツと、それらの間に配された長方形のチェーン/コマパーツがリンクされる事でブレスレットが形作られています。
クラスターは13個のターコイズを放射状にマウントする事で構成され、その間のコマパーツには1つのターコイズと、それを囲むツイステッドワイヤーの装飾が複雑で動きのある表情を生み出しています。

また、クラスターパーツには手首に添うように丸いアールが施され、作者の技量や細部へのこだわりが感じられる作品となっています。


ジョイントパーツ/バックルパーツ(接続部)の造作も大変精巧で、差し込みタイプのジョイントは大変心地よい開閉感を実現しながら、十分な強度を誇ります。


マウントされたターコイズは、鉱山などは不明ですがビンテージ作品特有の複雑で味わい深い表情を持った石です。
長い経年により一部に変色が見られ、色相に差のあるマルチカラーとなっていますが、それがアンティークインディアンジュエリー独特のナチュラルな質感と、アーシーな魅力を生み出しているようにも感じられます。

さらに、現代のニードルポイントに用いられるターコイズに比べ、圧倒的に高さのあるカットが特徴的です。
ベゼル/覆輪のシェイプに合わせるだけでなく、それぞれが高く丸い頂点を持っており、ベゼルから上に飛び出したターコイズが連続して並べられる事で、端正な表情だけでなく華やかな立体感を持った造形となっています。



華奢で緻密なシルバーワークで構成され、ズニジュエリーらしい愛らしい印象を持っていますが、多くのターコイズによって形作られたクラスターによってクラシックで華やかな雰囲気も感じさせるブレスレットに仕上がっています。

またターコイズの質や表情、そしてその高さのあるカットにより、ビンテージインディアンジュエリー特有の味わい深い表情と、ズニの作品独特の繊細な雰囲気を併せ持った作品となっています。

女性に向いた可憐で可愛い印象も魅力的で、スタイルのアクセントとして単体でも色々なコーディネートに馴染み、こちらのようなズニのジュエリーは沢山のピースを同時に付けても楽しいアイテムです。


ズニジュエリーのオーセンティックなディテールで構成された作品ですが、ビンテージのリンクブレスレットは数が少なく、類似作品を見つけるのが難しく大変コレクタブルなキラーピースとなっています。

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コンディションは全体にシルバーのクスミやターコイズの変色、ハンドメイド作品特有の制作上のムラが確認できますが、目立ったダメージは無く良好な状態を保っています。