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JRF008101

Antique Navajo 卍 Thunderbird Stamped Cigar Band Ring c.1930

Antique Navajo 卍 Thunderbird Stamped Cigar Band Ring c.1930
62,700 円(税込)
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Antique Navajo 卍 Thunderbird Stamped Cigar Band Ring  c.1930
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着用サンプル画像
https://www.instagram.com/p/C_dPqOTvf8V/
【NAVAJO】ナバホのアンティークジュエリー、存在感のあるシガーバンドシェイプをベースに【卍】Whirling Log/Nohokosの入る、ワイルドで特徴的なサンダーバードをメインとしたスタンプワークが施された作品。クラシックで伝統的なアイテムながら非常に現存数の少ない貴重なアンティーク/ビンテージリング。さらに、珍しいメンズサイズの個体となっています。

本作にはホールマーク(作者や工房のサイン)がありませんが、当店が過去に取り扱った作品等により【BELL TRADING POST】ベルトレーディングポストで作られた可能性が高い作品となっています。



【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルや【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーと呼ばれる、20世紀前半頃に観光客向け/ツーリストアイテムの製造において、代表的な工房の一つであり【NAVAJO】ナバホ/【PUEBLO】プエブロの職人が多く所属した【BELL TRADING POST】ベルトレーディングポスト社のスタンスも確認できる作品となっています。

伝統的な技術・技法によって作り上げられた作品であり、全ての工程がハンドメイドによって作られていますが、使用されているスタンプ(鏨)ツール/刻印については、すでにコマーシャルスタンプと呼ばれる既製(工業製品)のツールとなっています。

その為、本作に刻まれている特徴的なサンダーバードは、上記のリンクのリングの様にサイズの異なったバージョンが幾つか発見されており、ハンドメイドジュエリーに量産型のスタンプツールを使用するという製法にもBell社の取り組みや当時の姿勢が伺えます。

さらに、チマヨ織りを用いたPurse/パース(当時ウォレット近い存在だったポーチ)に付属しているコンチョにも、多くの同スタンプが確認されています。
ただし、それらは最初にチマヨ織りを用いたパースやジャケットの商品企画を生み出した【Julius Gan's Southwestern Arts and Crafts】ユリウス・ガンズサウスウエスタンアーツアンドクラフツ(以下ガンズクラフト社)で作られたパースには刻印されていません。
それらが示すのは、やはり同コマーシャルスタンプは、Bell社によって企画製造されたスタンプツールであり、使用されたパースも同社に関連した(もしくは直接製造した)ブランドと考えられます。



本作では、その卍を含んだどこかカラスのような乱暴な印象のサンダーバードスタンプが象徴的に刻印されており、デザインのメインとなっています。

シャンクの造形は、フロントが広く内側が細い『シガーバンドリング』とも呼ばれるクラシックなシェイプで、両サイドにはアロー等のスタンプが刻まれています。

シンプルながらフロントのサンダーバードを強調した好デザインのリングとなっており、ビンテージインディアンジュエリーらしく素朴でエスニシティな印象に仕上げられています。

また、クラシックで少し控えめなシガーバンドリングのシェイプは程よい存在感を放ち、指に良く馴染む雰囲気を作り上げているようです。



【Cigar Band Ring】シガーバンドリングは、インディアンジュエリーに限らずセンターが広く内側が細いシャンクの造形を持ったリングの俗称です。語源については、葉巻に巻かれている帯が元となっています。

現在ではブランドが確認できるデザインが描かれていますが、もともとは手袋や手に葉巻によるシミが付くことを防ぐ為に考案された帯です。
その帯と形状が似ていることから同スタイルのリングが『シガーバンドリング』と呼ばれるようになりました。



【Thunderbird】サンダーバード はインディアンジュエリーの伝統的なモチーフの一つで、伝説の怪鳥であり、雷や雲、ひいては雨とつながりが深く幸福を運んでくるラッキーシンボルでもあります。
ジュエリーでは、限界の無い幸福を表すシンボルであり、ネイティブアメリカンの守り神的存在です。


【卍】【Whirling Log】ワーリングログ【Swastika】スワスティカについて・・・
アルファベットの『L』を4つ組み合わせて生まれた記号であり 『LOVE・LIFE・LUCK・LIGHT』 からなる幸福のシンボルであり、ラッキーシンボルとしてネイティブアメリカンの工芸品において広く認知されていたモチーフです。

しかしながら、1933年のナチスドイツ出現、1939年にWW2開戦により、アメリカにおいては敵国であるドイツのハーケンクロイツと酷似した記号は不吉だとして使われなくなってしまいました。

1941年当時の新聞記事にも残っていますが、インディアンたちにも卍が施された作品の廃棄が求められ、政府機関によって回収された事もあったようです。
その後、大戦中にも多くが廃棄されてしまった歴史があり、現存しているものは大変貴重となりました。

本作はそのような歴史的な受難を乗り越えて現在まで受け継がれてきたピースであり、史料価値を感じる事の出来るビンテージジュエリーとなっています。



【Arrow/Arrowhead】アロー/アローヘッドは、『お守り』の意味合いを持ちインディアンジュエリー創成期からみられる最古のモチーフの一つです。



【BELL TRADING POST】ベルトレーディングポストは、ニューメキシコ州アルバカーキーで【Jack T Michelson】ジャック・ミケルソンとその妻により1932年頃に設立されました。また『BELL』の名前は妻である【Jack Mildred】ジャック・ミドルトンの旧姓から名づけられました。

ツーリストジュエリーをメインに非常に多くのアイテムを供給し、【Maisel's Indian Trading Post】マイセルズ インディアントレーディングポストと並ぶ有名メーカーとして知られていますが、創業からしばらくは、【Ganscraft/Julius Gans Southwestern Arts and Crafts】ガンズクラフト社と同じ姿勢を持ち、小規模で完全なハンドメイドによってジュエリーの制作を行っていました。

しかし、代表であるJack T Michelsonは機械化することを望み、1940年にニューヨークポストに広告を掲載、そこで求めに応じた人物がツーリストアイテムの歴史上、大変重要な人物である【M.J."Jerry"Chakerian】M.J.ジェリー・チャケリアンでした。チャケリアンはニューヨーク出身の敏腕ビジネスパーソンであり、ツーリストジュエリーの生産・流通に大きな影響を与えた人物です。
そして、彼のコンサルティングにより、すでに機械化に成功していた【Maisel's】マイセルズの生産工程/ビジネスモデルをベースにした機械化とその飛躍に成功しました。

しかしながら、チャケリアンは1956年までBELL社で働いたあと、その後はデンバーの【Harry Heye Tammen】H.H.タンメン社に短期間所属し、そこでは機械生産を止めさせて、伝統的なナバホジュエリー制作への回帰という、BELL社での施策とはまったく逆のことをしており、「伝統的な方法で作られたジュエリーはマシーンメイドのジュエリーとの競争に苦しむべきではない」との自論を持っていたそうです。
当時のタンメン社は業績が酷く悪化していましたが機械化等を行わず、新たにナバホのシルバースミスを雇い入れました。さらに、一部の機械工程にもナバホの職人を雇うことで、「インディアンメイド」の標記を守らせたようです。


チャケリアンの手腕により機械化・量産化に成功したBELL社では、ホールマークが入らないOEM生産も多く行っていたようで、フレッド・ハービーのお店等、サウスウエスト観光各地で取り扱われていました。

また、ナバホスタイルのデザインを多く生産していますが、ズニやプエブロのインディアン達も多く所属し、同じように制作していたようです。

残念ながら1972年には買収され、現存していないカンパニーですが現在でも知名度が高く、ベルトレーディングポストのインディアンジュエリーはアメリカ国内でも大変人気があります。



【Coin Silver】コインシルバーとは、インディアンジュエリーにおいては銀含有率90.0%の地金を表します。
また、アメリカの古い硬貨における銀含有率は900ですが、日本では800~900や古い100円硬貨では600、メキシカンコインは950であり、900シルバーが最も多く使われていますが世界中で共通した純度ではありません。

同様に【Sterling Silver】スターリングシルバー=【925シルバー】は、銀含有率92.5%の地金であり、こちらは世界中で共通の基準となっています。

また『割金』と呼ばれる残りシルバー以外の7.5%には、銅やアルミニウム等が含まれています。(現在では、スターリングシルバーの割金は7.5%全てが銅と決められています) 925シルバーは熱処理によって時効硬化性をもち、細かな細工や加工に向いていたため食器や宝飾品等様々な物に利用されていますが、インディアンジュエリーにおいては、その初期に身近にあった銀製品、特にシルバーコインを溶かすことで、材料を得ていた背景があるため、現代でも限られた作家によりコインシルバーを用いる伝統が残されています。

シルバーの色味や質感は、『割金』や製法にも左右され、コインシルバー900とスターリングシルバー925の差異は純度2.5%の違いしかない為、見た目で判断するのは困難ですが、やはりコインシルバーは少し硬く、着用によってシルバー本来の肌が現れた時に、スターリングシルバーよりも深く沈んだ色味が感じられると思います。

さらに古い1800年代後半頃の作品では、メキシカンコインが多く含まれていたためか、そのシルバーの純度は95.0%に近くなっているようですが、身近な銀製品を混ぜて溶かしていた歴史を考えると純度に対してそれほど強い拘りはなかったことが推測されます。



本作は、BELL社創業初期の作品と思われ、それによりコインシルバー製である事も推定可能となっています。

プリミティブな技術やクラシックなシェイプ、荒々しいスタンプ/刻印によってアンティークインディアンジュエリーらしい重厚な表情を持ちながら、ツーリストジュエリーらしいアイコニックでキャッチーなモチーフによって独特の可愛さも併せ持った作品です。

クラシックでバランスの良いシェイプと秀逸なデザインに仕上げられ、ツーリストジュエリー特有のキャッチーな印象と共にビンテージらしいシルバーの質感も味わい深い作品。また、アイコニックで独特の毒気があるサンダーバードにより、チープな印象を作らずとても魅力的なピースに仕上がっています。


比較的珍しい大きめのサイズ(約19号)の個体であり、シルバーのみで構成されている為スタイルやアンティークの質感によって大人向けのアイテムに昇華されている印象。さらにシガーバンドのオーセンティックで造形美により、長くご愛用頂けるいただける普遍性を持ったリングとなっています。


アンティークジュエリーの中でもリング/指輪は使用による摩耗や紛失などにより消費され、現存数が少なく大変希少なピース。特にこちらはその製造背景を考察する上で、重要な史料価値を持った大変コレクタブルな作品です。

◆着用サンプル画像はこちら◆



コンディションもアンティークピースとしては良好です。シルバーのクスミや細かなキズ、ハンドメイド作品特有の制作上のムラ等は見られますが、ダメージの無い良好な状態を保っています。

【卍】の入るピースは戦後もほとんど着用されずに保管されていることが多く、現存数は少ないですが、コンディションの良い個体が多いことも特徴の一つです。
【NAVAJO】ナバホのアンティークジュエリー、存在感のあるシガーバンドシェイプをベースに【卍】Whirling Log/Nohokosの入る、ワイルドで特徴的なサンダーバードをメインとしたスタンプワークが施された作品。クラシックで伝統的なアイテムながら非常に現存数の少ない貴重なアンティーク/ビンテージリング。さらに、珍しいメンズサイズの個体となっています。

本作にはホールマーク(作者や工房のサイン)がありませんが、当店が過去に取り扱った作品等により【BELL TRADING POST】ベルトレーディングポストで作られた可能性が高い作品となっています。



【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルや【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーと呼ばれる、20世紀前半頃に観光客向け/ツーリストアイテムの製造において、代表的な工房の一つであり【NAVAJO】ナバホ/【PUEBLO】プエブロの職人が多く所属した【BELL TRADING POST】ベルトレーディングポスト社のスタンスも確認できる作品となっています。

伝統的な技術・技法によって作り上げられた作品であり、全ての工程がハンドメイドによって作られていますが、使用されているスタンプ(鏨)ツール/刻印については、すでにコマーシャルスタンプと呼ばれる既製(工業製品)のツールとなっています。

その為、本作に刻まれている特徴的なサンダーバードは、上記のリンクのリングの様にサイズの異なったバージョンが幾つか発見されており、ハンドメイドジュエリーに量産型のスタンプツールを使用するという製法にもBell社の取り組みや当時の姿勢が伺えます。

さらに、チマヨ織りを用いたPurse/パース(当時ウォレット近い存在だったポーチ)に付属しているコンチョにも、多くの同スタンプが確認されています。
ただし、それらは最初にチマヨ織りを用いたパースやジャケットの商品企画を生み出した【Julius Gan's Southwestern Arts and Crafts】ユリウス・ガンズサウスウエスタンアーツアンドクラフツ(以下ガンズクラフト社)で作られたパースには刻印されていません。
それらが示すのは、やはり同コマーシャルスタンプは、Bell社によって企画製造されたスタンプツールであり、使用されたパースも同社に関連した(もしくは直接製造した)ブランドと考えられます。



本作では、その卍を含んだどこかカラスのような乱暴な印象のサンダーバードスタンプが象徴的に刻印されており、デザインのメインとなっています。

シャンクの造形は、フロントが広く内側が細い『シガーバンドリング』とも呼ばれるクラシックなシェイプで、両サイドにはアロー等のスタンプが刻まれています。

シンプルながらフロントのサンダーバードを強調した好デザインのリングとなっており、ビンテージインディアンジュエリーらしく素朴でエスニシティな印象に仕上げられています。

また、クラシックで少し控えめなシガーバンドリングのシェイプは程よい存在感を放ち、指に良く馴染む雰囲気を作り上げているようです。



【Cigar Band Ring】シガーバンドリングは、インディアンジュエリーに限らずセンターが広く内側が細いシャンクの造形を持ったリングの俗称です。語源については、葉巻に巻かれている帯が元となっています。

現在ではブランドが確認できるデザインが描かれていますが、もともとは手袋や手に葉巻によるシミが付くことを防ぐ為に考案された帯です。
その帯と形状が似ていることから同スタイルのリングが『シガーバンドリング』と呼ばれるようになりました。



【Thunderbird】サンダーバード はインディアンジュエリーの伝統的なモチーフの一つで、伝説の怪鳥であり、雷や雲、ひいては雨とつながりが深く幸福を運んでくるラッキーシンボルでもあります。
ジュエリーでは、限界の無い幸福を表すシンボルであり、ネイティブアメリカンの守り神的存在です。


【卍】【Whirling Log】ワーリングログ【Swastika】スワスティカについて・・・
アルファベットの『L』を4つ組み合わせて生まれた記号であり 『LOVE・LIFE・LUCK・LIGHT』 からなる幸福のシンボルであり、ラッキーシンボルとしてネイティブアメリカンの工芸品において広く認知されていたモチーフです。

しかしながら、1933年のナチスドイツ出現、1939年にWW2開戦により、アメリカにおいては敵国であるドイツのハーケンクロイツと酷似した記号は不吉だとして使われなくなってしまいました。

1941年当時の新聞記事にも残っていますが、インディアンたちにも卍が施された作品の廃棄が求められ、政府機関によって回収された事もあったようです。
その後、大戦中にも多くが廃棄されてしまった歴史があり、現存しているものは大変貴重となりました。

本作はそのような歴史的な受難を乗り越えて現在まで受け継がれてきたピースであり、史料価値を感じる事の出来るビンテージジュエリーとなっています。



【Arrow/Arrowhead】アロー/アローヘッドは、『お守り』の意味合いを持ちインディアンジュエリー創成期からみられる最古のモチーフの一つです。



【BELL TRADING POST】ベルトレーディングポストは、ニューメキシコ州アルバカーキーで【Jack T Michelson】ジャック・ミケルソンとその妻により1932年頃に設立されました。また『BELL』の名前は妻である【Jack Mildred】ジャック・ミドルトンの旧姓から名づけられました。

ツーリストジュエリーをメインに非常に多くのアイテムを供給し、【Maisel's Indian Trading Post】マイセルズ インディアントレーディングポストと並ぶ有名メーカーとして知られていますが、創業からしばらくは、【Ganscraft/Julius Gans Southwestern Arts and Crafts】ガンズクラフト社と同じ姿勢を持ち、小規模で完全なハンドメイドによってジュエリーの制作を行っていました。

しかし、代表であるJack T Michelsonは機械化することを望み、1940年にニューヨークポストに広告を掲載、そこで求めに応じた人物がツーリストアイテムの歴史上、大変重要な人物である【M.J."Jerry"Chakerian】M.J.ジェリー・チャケリアンでした。チャケリアンはニューヨーク出身の敏腕ビジネスパーソンであり、ツーリストジュエリーの生産・流通に大きな影響を与えた人物です。
そして、彼のコンサルティングにより、すでに機械化に成功していた【Maisel's】マイセルズの生産工程/ビジネスモデルをベースにした機械化とその飛躍に成功しました。

しかしながら、チャケリアンは1956年までBELL社で働いたあと、その後はデンバーの【Harry Heye Tammen】H.H.タンメン社に短期間所属し、そこでは機械生産を止めさせて、伝統的なナバホジュエリー制作への回帰という、BELL社での施策とはまったく逆のことをしており、「伝統的な方法で作られたジュエリーはマシーンメイドのジュエリーとの競争に苦しむべきではない」との自論を持っていたそうです。
当時のタンメン社は業績が酷く悪化していましたが機械化等を行わず、新たにナバホのシルバースミスを雇い入れました。さらに、一部の機械工程にもナバホの職人を雇うことで、「インディアンメイド」の標記を守らせたようです。


チャケリアンの手腕により機械化・量産化に成功したBELL社では、ホールマークが入らないOEM生産も多く行っていたようで、フレッド・ハービーのお店等、サウスウエスト観光各地で取り扱われていました。

また、ナバホスタイルのデザインを多く生産していますが、ズニやプエブロのインディアン達も多く所属し、同じように制作していたようです。

残念ながら1972年には買収され、現存していないカンパニーですが現在でも知名度が高く、ベルトレーディングポストのインディアンジュエリーはアメリカ国内でも大変人気があります。



【Coin Silver】コインシルバーとは、インディアンジュエリーにおいては銀含有率90.0%の地金を表します。
また、アメリカの古い硬貨における銀含有率は900ですが、日本では800~900や古い100円硬貨では600、メキシカンコインは950であり、900シルバーが最も多く使われていますが世界中で共通した純度ではありません。

同様に【Sterling Silver】スターリングシルバー=【925シルバー】は、銀含有率92.5%の地金であり、こちらは世界中で共通の基準となっています。

また『割金』と呼ばれる残りシルバー以外の7.5%には、銅やアルミニウム等が含まれています。(現在では、スターリングシルバーの割金は7.5%全てが銅と決められています) 925シルバーは熱処理によって時効硬化性をもち、細かな細工や加工に向いていたため食器や宝飾品等様々な物に利用されていますが、インディアンジュエリーにおいては、その初期に身近にあった銀製品、特にシルバーコインを溶かすことで、材料を得ていた背景があるため、現代でも限られた作家によりコインシルバーを用いる伝統が残されています。

シルバーの色味や質感は、『割金』や製法にも左右され、コインシルバー900とスターリングシルバー925の差異は純度2.5%の違いしかない為、見た目で判断するのは困難ですが、やはりコインシルバーは少し硬く、着用によってシルバー本来の肌が現れた時に、スターリングシルバーよりも深く沈んだ色味が感じられると思います。

さらに古い1800年代後半頃の作品では、メキシカンコインが多く含まれていたためか、そのシルバーの純度は95.0%に近くなっているようですが、身近な銀製品を混ぜて溶かしていた歴史を考えると純度に対してそれほど強い拘りはなかったことが推測されます。



本作は、BELL社創業初期の作品と思われ、それによりコインシルバー製である事も推定可能となっています。

プリミティブな技術やクラシックなシェイプ、荒々しいスタンプ/刻印によってアンティークインディアンジュエリーらしい重厚な表情を持ちながら、ツーリストジュエリーらしいアイコニックでキャッチーなモチーフによって独特の可愛さも併せ持った作品です。

クラシックでバランスの良いシェイプと秀逸なデザインに仕上げられ、ツーリストジュエリー特有のキャッチーな印象と共にビンテージらしいシルバーの質感も味わい深い作品。また、アイコニックで独特の毒気があるサンダーバードにより、チープな印象を作らずとても魅力的なピースに仕上がっています。


比較的珍しい大きめのサイズ(約19号)の個体であり、シルバーのみで構成されている為スタイルやアンティークの質感によって大人向けのアイテムに昇華されている印象。さらにシガーバンドのオーセンティックで造形美により、長くご愛用頂けるいただける普遍性を持ったリングとなっています。


アンティークジュエリーの中でもリング/指輪は使用による摩耗や紛失などにより消費され、現存数が少なく大変希少なピース。特にこちらはその製造背景を考察する上で、重要な史料価値を持った大変コレクタブルな作品です。

◆着用サンプル画像はこちら◆



コンディションもアンティークピースとしては良好です。シルバーのクスミや細かなキズ、ハンドメイド作品特有の制作上のムラ等は見られますが、ダメージの無い良好な状態を保っています。

【卍】の入るピースは戦後もほとんど着用されずに保管されていることが多く、現存数は少ないですが、コンディションの良い個体が多いことも特徴の一つです。
Size

日本規格 約 18.5~19号   円周 約 59.4㎜   us 9.5
正面幅 約 17.5㎜

Material

Silver (probably Coin Silver 900)