【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルや【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーと呼ばれる、20世紀前半頃にアメリカ中西部の観光客向けに制作されたスーベニアアイテム(土産物)のリバイバル/復刻品です。
サンダーバードシェイプにリポウズやスタンプワークが施されたアンティーク/ビンテージ作品をそのまま型として使用し、遠心力を利用したスピンキャストと呼ばれる工業的な製法で複製したアイテムとなります。
1930年代頃に【BELL TRADING POST】ベルトレーディングポストで制作されたものを型としており、1923年創業のツーリスとジュエリーのおける最大手である【Maisel's Indian Trading Post】マイセルズ インディアントレーディングポストが、1950年代の後半以降には自社の古い作品をスピンキャストによって量産したように、BELL社が1960年代以降に自社製品の複製品として生産した可能性もありますが、おそらく1970年代以降にトレーダー等がアンティーク作品を復刻する目的で制作したものと推測されます。
原型となるアンティーク作品は、大きく横に長いシェイプのサンダーバードが特徴的な造形となっています。
また中央には、シルバーを叩きだすことで立体的な凹凸を作る『リポウズ/バンプアウト』という技術によってシェルコンチョが表現され、顔や羽等の細部はスタンプワークによって描き出されています。
ハンドメイドジュエリーではありませんし、地金製法によって作られたインディアンジュエリーとは全く異なる量産品ではありますが、現在流通するシルバージュエリーの99%以上がこちらと同じような工業的なキャストによって成形されています。
【Thunderbird】サンダーバード はインディアンジュエリーの伝統的なモチーフの一つで、伝説の怪鳥であり、雷や雲、ひいては雨とつながりが深く幸福を運んでくるラッキーシンボルでもあります。
ジュエリーでは、限界の無い幸福を表すシンボルであり、ネイティブアメリカンの守り神的存在です。
【Arrow】アローは、インディアンジュエリーにおける最古のモチーフの一つで、『お守り』の意味合いを持っています。
こちらの様なサンダーバードのモチーフはキャッチーでポップな印象ですが、少し黒っぽくシルバーの質感等によりクラシックで渋い雰囲気も持ち、石が付かないシルバーのみの構成である為、色々な素材やアイテムに馴染やすいと思われます。
また、こちらの様なピンはアウターのアクセントととして、ラペルや襟等にもフィットしますし、独特な横長のシェイプも多くのアイテムにフィットさせやすく、ハット等のワンポイントにも使い勝手の良いピースです。
アンティークの作品の中でもサンダーバードモチーフのアイテムは非常に人気が高くなっていますが、こちらの様な複製品は細部を観察しなければアンティークとの差を感じることなく、お手軽に手に取って頂きやすいかと思われます。
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コンディションはシルバーのクスミが見られる程度で、特にダメージは見られずとても良好な状態です。