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JBO006303

【GARDEN OF THE GODS】Lined Extra Heavy CoinSilver Cuff c.1935

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0 円(税込)
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【PUEBLO】プエブロ・【NAVAJO】ナバホの優秀な作家が在籍したインディアンクラフトショップ【GARDEN OF THE GODS TRADING POST】ガーデンオブザゴッズトレーディングポストで作られた貴重な作品。インゴットコインシルバー(銀塊)から成形された非常に重厚なバンドをベースとして、ライン模様が施された大胆かつ洗練された印象を持つアンティーク/ビンテージバングルです。
同トレーディングポストで作られた作品の中でも突出したスペシャリティを持つピースであり、シンプルながら他に類を見ない史料価値を有し、ミュージアムクオリティを誇る作品の一つとなっています。

内側に刻印されている『HAND MADE BY INDIANS』と『SOLID SILVER』の表記により1930年代中頃~1940年代初頭にガーデンオブザゴッズトレーディングポストで作られた作品である事が特定可能です。また、当時作られた同工房の銀製品は全てコインシルバーとされており、本作もコインシルバー(品位900=90.0%の銀)製となっています。

インゴットコインシルバー(銀塊)から成形されたバンドは、1.3㎝程度の控えめな幅でありながら90g近い重厚な作品で、丁寧にパウンティングされたシルバーの質感はとてもなめらかに仕上げられています。シンプルながらとても立体的な造形/デザインは、トライアングルワイヤー(三角形の断面)とフラットワイヤー(長方形の断面)を合わせた様な台形の断面を持つ特殊なシェイプのバンドとなっており、一見してその特異性を感じる事はありませんが、実際にはとても珍しいシェイプに造形されたバンドとなっています。
そのフロント中央部分に〇を刻むスタンプが刻まれ、それを中心にバースト(放射状)にライン模様が施されています。それらは、スタンプワークによって刻みが作られた後、『ファイルワーク』と呼ばれるヤスリで削る原始的な技術を組み合わせることで、上下のエッジに至るまで深く立体的な刻み模様が形成されています。
それら全て、非常に原始的なシルバーワークのみを用いて作り上げられた作品ですが、バンドのシェイプが持つ独自性やシンプルながら力強いラインを駆使したデザインは、現代的で非常に洗練された印象が与えられています。

本作の様にファイルワークによるライン模様だけでデザインを構成し、構築的でモダンな印象を生む造形スタイルは、アリゾナ州のニューメキシコ州境に近い位置で運営されていた【Pine Springs Trading Post】パインスプリングストレーディングポストの作品で多く見られる造形スタイルです。1950年代以降には、色々な作家によって制作されるようになります。サンタクララプエブロの偉大な作家【Manuel Naranjo】マヌエル・ナランホ(1909?-2004)の作品やナバホの巨匠【Fred Thompson】フレッド・トンプソン(1921or1922-2002)、コチティの【Joe H. Quintana】ジョー・キンタナ(1915-1991)等の作品でも見られ、それぞれに違ったイメージに仕上げられていますが、ディテールとしては類似した造形技術を応用した作品群が多く作られています。
それらの中でも本作は古い年代に制作された作品であり、もしホールマークが刻印されていない場合には、デザインや厚いシルバーの地金、シルバーワークのディテールにより、1950年代~1960年代の作品と推測されていたと思います。

また、インディアンジュエリーの根源的でオーセンティックな技術・ディテールで構成された作品ですが、GARDEN OF THE GODSで制作された作品群とは全く違った造形スタイルであり、特殊なクオリティとデザイン・造形を持つブレスレットです。稀に同工房に所属した有名作家が残したものにおいて、例外的なオリジナリティと質を持った作品が残されており、本作も作者個人は特定できませんが、おそらく高名な作家が制作した貴重な作品であり、ミュージアムクオリティを有するピースとなっています。


【GARDEN OF THE GODS TRADING POST】ガーデンオブザゴッズトレーディングポストは、もともとFred Harvey Companyで働いていた【Charles E. Strausenback】チャールズ・E・ストローセンバックが、1920年にコロラド州Pike's Peakの国立公園『ガーデンオブザゴッズ』で始めた観光客向けのインディアンアートショップです。
多くの優秀なプエブロインディアン作家を擁し、ナバホのオールドスタイルをベースにしながらも、プエブロスタイルを積極的に取り入れたミックススタイルが特徴的な工房です。所属していたのは、インディアンジュエリー創成期の最もクリエイティブな作家の一人として知られるサン・イルデフォンソの【Awa Tsireh】アワ・シーディー(1898-1955)をはじめ、ナバホの【David Taliman】デビッド・タリマン(1902or1901-1967)、他にも【Epifanio Tafoya】【William Goodluck】【John Etsitty】等、プエブロ・ナバホの中でも、後に偉大なアーティストとして知られる多くの作家達であり、それぞれが独創的なスタイルを生み出し、沢山の傑作を送り出したインディアンアートショップです。

GARDEN OF THE GODSも1900年代以降のサウスウエスト観光産業の隆盛により創業された「スーベニア(記念品)ビジネス」と言う意味では、【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルと呼ばれるジャンルにカテゴライズされている【BELL TRADING POST】や【Maisel's Indian Trading Post】、【Arrow Novelty】等の分業化や機械化を進めインディアンクラフトの量産化を図ったメーカー/Manufacturersと同じスタートを切っていますが、インディアンアートショップとして古い伝統技術や製法を守り、独自性を持ちながら工芸品/アートピースとしての制作が行われており、上記の様なフレッド・ハービースタイルのマスプロダクト製品とは一線を画す存在です。
しかしながら、当時とても新しいかったポップなスタイルを持つAwa Tsirehの作品が、お手本として【BELL TRADING POST】をはじめとする量産メーカーに模倣されたことや、【Fred Peshlakai】の作品、【C. G. Wallace】で作られたデザイン/造形が上記のようなメーカーのデザインソースとなったことによりGARDEN OF THE GODS TRADING POSTやFred Wilson's Indian Trading Post、Southwestern Arts and Crafts等の分業や量産化を図っていない工房の作品も量産メーカーによるフレッド・ハービースタイルと混同されることになってしまいました。

1940年代には、コロラド州ガーデンオブゴッドとコロラドスプリングス、そしてアリゾナ州フェニックスにも店舗を展開しますが、1956年頃にCharles E. Strausenbackが亡くなっており、その後は妻がビジネスを引き継いでいたようですが、1979年にはビジネス自体が買収されました。そのため、ジュエリー等の制作は1950年代頃までだったと思われます。
また、同店はコロラド州にある神々の庭/Garden of the Godsにて、現在もヒストリックなトレーディングポストとして当時の姿を残して土産物店・カフェとして運営されています。


【Coin Silver】コインシルバーとは、インディアンジュエリーにおいては銀含有率90.0%の地金を表します。 また、アメリカの古い硬貨における銀含有率は900ですが、日本では800~900や古い100円硬貨では600、メキシカンコインは950であり、900シルバーが最も多く使われていますが世界中で共通した純度ではありません。
同様に【Sterling Silver】スターリングシルバー=【925シルバー】は、銀含有率92.5%の地金であり、こちらは世界中で共通の基準となっています。また『割金』と呼ばれる残りシルバー以外の7.5%には、銅やアルミニウム等が含まれています。(現在では、スターリングシルバーの割金は7.5%全てが銅と決められています) 925シルバーは熱処理によって時効硬化性をもち、細かな細工や加工に向いていたため食器や宝飾品等様々な物に利用されていますが、インディアンジュエリーにおいては、その初期に身近にあった銀製品、特にシルバーコインを溶かすことで、材料を得ていた背景があるため、現代でも限られた作家によりコインシルバーを用いる伝統が残されています。
シルバーの色味や質感は、『割金』や製法にも左右され、コインシルバー900とスターリングシルバー925の差異は純度2.5%の違いしかない為、見た目で判断するのは困難ですが、やはりコインシルバーは少し硬く、着用によってシルバー本来の肌が現れた時に、スターリングシルバーよりも深く沈んだ色味が感じられると思います。
さらに古い1800年代後半頃の作品では、メキシカンコインが多く含まれていたためか、そのシルバーの純度は95.0%に近くなっているようですが、身近な銀製品を混ぜて溶かしていた歴史を考えると純度に対してそれほど強い拘りはなかったことが推測されます。


【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位などの素材とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。
現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では、一度溶かしたシルバーをハンマーやローラーで圧力をかけて伸ばす、鍛冶仕事に近い方法によってジュエリーとして成形していきます。最終的にはどちらもプレートやワイヤーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力となっています。本作内側の一部に見られるようなシルバーの重なったような部分は、ハンマーワークによるインゴット成形作品の特徴です。
また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。


本作は、コインシルバーという素材だけでなく、デザイン・製法に至るまでヒストリックなインディアンジュエリーの歴史を感じさせる作品。ホールマークによりある程度正確な制作時期が特定され、モダンでクリーンな印象を持ちながら非常に古い作品と判断可能な史料価値も有するブレスレットとなっています。

また、シンプルでミニマムなデザイン・造形は、性別やスタイルを問わずご使用いただけ、独自性と普遍的な造形美を兼ね備えたブレスレット。高い汎用性を示し、多くのスタイルに良く馴染む為、とても長くご愛用いただけると思われます。

GARDEN OF THE GODS TRADING POST/ガーデンオブザゴッズトレーディングポストの個体は、ツーリストジュエリーとして作られた作品ながらアンティーク工芸品としても評価されていますが、中でも本作の様なスペシャリティを持った個体はヒストリックであり、ミュージアムクオリティを誇る作品の一つとなります。

◆着用サンプル画像(10枚)はこちら◆


コンディションも良好です。シルバーのクスミや僅かなキズ、ハンドメイド作品特有の制作上のムラ等が見られますが、殆ど使用感を感じないとても良好な状態を保っています。


◆こちらの価格につきましてはお問い合わせください。お手数ですが、氏名・住所・電話番号・メールアドレスを必ずご記載下さいますようお願いいたします。  →お問合せはこちら
【PUEBLO】プエブロ・【NAVAJO】ナバホの優秀な作家が在籍したインディアンクラフトショップ【GARDEN OF THE GODS TRADING POST】ガーデンオブザゴッズトレーディングポストで作られた貴重な作品。インゴットコインシルバー(銀塊)から成形された非常に重厚なバンドをベースとして、ライン模様が施された大胆かつ洗練された印象を持つアンティーク/ビンテージバングルです。
同トレーディングポストで作られた作品の中でも突出したスペシャリティを持つピースであり、シンプルながら他に類を見ない史料価値を有し、ミュージアムクオリティを誇る作品の一つとなっています。

内側に刻印されている『HAND MADE BY INDIANS』と『SOLID SILVER』の表記により1930年代中頃~1940年代初頭にガーデンオブザゴッズトレーディングポストで作られた作品である事が特定可能です。また、当時作られた同工房の銀製品は全てコインシルバーとされており、本作もコインシルバー(品位900=90.0%の銀)製となっています。

インゴットコインシルバー(銀塊)から成形されたバンドは、1.3㎝程度の控えめな幅でありながら90g近い重厚な作品で、丁寧にパウンティングされたシルバーの質感はとてもなめらかに仕上げられています。シンプルながらとても立体的な造形/デザインは、トライアングルワイヤー(三角形の断面)とフラットワイヤー(長方形の断面)を合わせた様な台形の断面を持つ特殊なシェイプのバンドとなっており、一見してその特異性を感じる事はありませんが、実際にはとても珍しいシェイプに造形されたバンドとなっています。
そのフロント中央部分に〇を刻むスタンプが刻まれ、それを中心にバースト(放射状)にライン模様が施されています。それらは、スタンプワークによって刻みが作られた後、『ファイルワーク』と呼ばれるヤスリで削る原始的な技術を組み合わせることで、上下のエッジに至るまで深く立体的な刻み模様が形成されています。
それら全て、非常に原始的なシルバーワークのみを用いて作り上げられた作品ですが、バンドのシェイプが持つ独自性やシンプルながら力強いラインを駆使したデザインは、現代的で非常に洗練された印象が与えられています。

本作の様にファイルワークによるライン模様だけでデザインを構成し、構築的でモダンな印象を生む造形スタイルは、アリゾナ州のニューメキシコ州境に近い位置で運営されていた【Pine Springs Trading Post】パインスプリングストレーディングポストの作品で多く見られる造形スタイルです。1950年代以降には、色々な作家によって制作されるようになります。サンタクララプエブロの偉大な作家【Manuel Naranjo】マヌエル・ナランホ(1909?-2004)の作品やナバホの巨匠【Fred Thompson】フレッド・トンプソン(1921or1922-2002)、コチティの【Joe H. Quintana】ジョー・キンタナ(1915-1991)等の作品でも見られ、それぞれに違ったイメージに仕上げられていますが、ディテールとしては類似した造形技術を応用した作品群が多く作られています。
それらの中でも本作は古い年代に制作された作品であり、もしホールマークが刻印されていない場合には、デザインや厚いシルバーの地金、シルバーワークのディテールにより、1950年代~1960年代の作品と推測されていたと思います。

また、インディアンジュエリーの根源的でオーセンティックな技術・ディテールで構成された作品ですが、GARDEN OF THE GODSで制作された作品群とは全く違った造形スタイルであり、特殊なクオリティとデザイン・造形を持つブレスレットです。稀に同工房に所属した有名作家が残したものにおいて、例外的なオリジナリティと質を持った作品が残されており、本作も作者個人は特定できませんが、おそらく高名な作家が制作した貴重な作品であり、ミュージアムクオリティを有するピースとなっています。


【GARDEN OF THE GODS TRADING POST】ガーデンオブザゴッズトレーディングポストは、もともとFred Harvey Companyで働いていた【Charles E. Strausenback】チャールズ・E・ストローセンバックが、1920年にコロラド州Pike's Peakの国立公園『ガーデンオブザゴッズ』で始めた観光客向けのインディアンアートショップです。
多くの優秀なプエブロインディアン作家を擁し、ナバホのオールドスタイルをベースにしながらも、プエブロスタイルを積極的に取り入れたミックススタイルが特徴的な工房です。所属していたのは、インディアンジュエリー創成期の最もクリエイティブな作家の一人として知られるサン・イルデフォンソの【Awa Tsireh】アワ・シーディー(1898-1955)をはじめ、ナバホの【David Taliman】デビッド・タリマン(1902or1901-1967)、他にも【Epifanio Tafoya】【William Goodluck】【John Etsitty】等、プエブロ・ナバホの中でも、後に偉大なアーティストとして知られる多くの作家達であり、それぞれが独創的なスタイルを生み出し、沢山の傑作を送り出したインディアンアートショップです。

GARDEN OF THE GODSも1900年代以降のサウスウエスト観光産業の隆盛により創業された「スーベニア(記念品)ビジネス」と言う意味では、【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルと呼ばれるジャンルにカテゴライズされている【BELL TRADING POST】や【Maisel's Indian Trading Post】、【Arrow Novelty】等の分業化や機械化を進めインディアンクラフトの量産化を図ったメーカー/Manufacturersと同じスタートを切っていますが、インディアンアートショップとして古い伝統技術や製法を守り、独自性を持ちながら工芸品/アートピースとしての制作が行われており、上記の様なフレッド・ハービースタイルのマスプロダクト製品とは一線を画す存在です。
しかしながら、当時とても新しいかったポップなスタイルを持つAwa Tsirehの作品が、お手本として【BELL TRADING POST】をはじめとする量産メーカーに模倣されたことや、【Fred Peshlakai】の作品、【C. G. Wallace】で作られたデザイン/造形が上記のようなメーカーのデザインソースとなったことによりGARDEN OF THE GODS TRADING POSTやFred Wilson's Indian Trading Post、Southwestern Arts and Crafts等の分業や量産化を図っていない工房の作品も量産メーカーによるフレッド・ハービースタイルと混同されることになってしまいました。

1940年代には、コロラド州ガーデンオブゴッドとコロラドスプリングス、そしてアリゾナ州フェニックスにも店舗を展開しますが、1956年頃にCharles E. Strausenbackが亡くなっており、その後は妻がビジネスを引き継いでいたようですが、1979年にはビジネス自体が買収されました。そのため、ジュエリー等の制作は1950年代頃までだったと思われます。
また、同店はコロラド州にある神々の庭/Garden of the Godsにて、現在もヒストリックなトレーディングポストとして当時の姿を残して土産物店・カフェとして運営されています。


【Coin Silver】コインシルバーとは、インディアンジュエリーにおいては銀含有率90.0%の地金を表します。 また、アメリカの古い硬貨における銀含有率は900ですが、日本では800~900や古い100円硬貨では600、メキシカンコインは950であり、900シルバーが最も多く使われていますが世界中で共通した純度ではありません。
同様に【Sterling Silver】スターリングシルバー=【925シルバー】は、銀含有率92.5%の地金であり、こちらは世界中で共通の基準となっています。また『割金』と呼ばれる残りシルバー以外の7.5%には、銅やアルミニウム等が含まれています。(現在では、スターリングシルバーの割金は7.5%全てが銅と決められています) 925シルバーは熱処理によって時効硬化性をもち、細かな細工や加工に向いていたため食器や宝飾品等様々な物に利用されていますが、インディアンジュエリーにおいては、その初期に身近にあった銀製品、特にシルバーコインを溶かすことで、材料を得ていた背景があるため、現代でも限られた作家によりコインシルバーを用いる伝統が残されています。
シルバーの色味や質感は、『割金』や製法にも左右され、コインシルバー900とスターリングシルバー925の差異は純度2.5%の違いしかない為、見た目で判断するのは困難ですが、やはりコインシルバーは少し硬く、着用によってシルバー本来の肌が現れた時に、スターリングシルバーよりも深く沈んだ色味が感じられると思います。
さらに古い1800年代後半頃の作品では、メキシカンコインが多く含まれていたためか、そのシルバーの純度は95.0%に近くなっているようですが、身近な銀製品を混ぜて溶かしていた歴史を考えると純度に対してそれほど強い拘りはなかったことが推測されます。


【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位などの素材とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。
現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では、一度溶かしたシルバーをハンマーやローラーで圧力をかけて伸ばす、鍛冶仕事に近い方法によってジュエリーとして成形していきます。最終的にはどちらもプレートやワイヤーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力となっています。本作内側の一部に見られるようなシルバーの重なったような部分は、ハンマーワークによるインゴット成形作品の特徴です。
また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。


本作は、コインシルバーという素材だけでなく、デザイン・製法に至るまでヒストリックなインディアンジュエリーの歴史を感じさせる作品。ホールマークによりある程度正確な制作時期が特定され、モダンでクリーンな印象を持ちながら非常に古い作品と判断可能な史料価値も有するブレスレットとなっています。

また、シンプルでミニマムなデザイン・造形は、性別やスタイルを問わずご使用いただけ、独自性と普遍的な造形美を兼ね備えたブレスレット。高い汎用性を示し、多くのスタイルに良く馴染む為、とても長くご愛用いただけると思われます。

GARDEN OF THE GODS TRADING POST/ガーデンオブザゴッズトレーディングポストの個体は、ツーリストジュエリーとして作られた作品ながらアンティーク工芸品としても評価されていますが、中でも本作の様なスペシャリティを持った個体はヒストリックであり、ミュージアムクオリティを誇る作品の一つとなります。

◆着用サンプル画像(10枚)はこちら◆


コンディションも良好です。シルバーのクスミや僅かなキズ、ハンドメイド作品特有の制作上のムラ等が見られますが、殆ど使用感を感じないとても良好な状態を保っています。


◆こちらの価格につきましてはお問い合わせください。お手数ですが、氏名・住所・電話番号・メールアドレスを必ずご記載下さいますようお願いいたします。  →お問合せはこちら
Size

メンズサイズ M - L 程度

内径最大幅 約60.5㎜    正面幅(高さ) 約13.4㎜
内周 約139㎜    開口部 約28㎜
Inside Measurement 5 1/2inch   opening 1 1/8inch 

※バングルはサイズ調整可能です。M以上、XLサイズ以下の男性であればほとんどの方にフィットすると思います。 ただし、サイズ調整の際は無理な力を加えますと破損の原因となることがありますのでご注意ください。

サイズ(手首寸法)をお伝えいただければ、当店で調整後のお渡しが可能です。お気軽にお申し付けくださいませ。

Material

Ingot Coin Silver
        約88.4g