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JBO005872

【GARDEN OF THE GODS】Antique Silver Cuff w/Three Agate c.1935

【GARDEN OF THE GODS】Antique Silver Cuff w/Three Agate c.1935
134,200 円(税込)
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【PUEBLO】プエブロ・【NAVAJO】ナバホの多くの作家が在籍したインディアンクラフトショップ【GARDEN OF THE GODS TRADING POST】ガーデンオブザゴッズトレーディングポストで作られたピース。中でも同店に所属した【San Ildefonso】サン・イルデフォンソプエブロの偉大な作家【Awa Tsireh】アワ・シーディ(1898-1955)によって作られた可能性が高い作品。伝統的なシルバーワークをベースとしながら、神秘的な表情を持った3つの【Agate】アゲート(瑪瑙)がメインに構成されたアンティーク/ビンテージバングルです。

内側に刻印されている『HAND MADE BY INDIANS』と『SOLID SILVER』の表記により1930年代中頃~1940年代初頭に同トレーディングポストで作られた作品と思われます。
また本作は、アリゾナ州フェニックスのミュージアム『Heard Museum』出版の【AWA TSIREH PUEBLO PAINTER AND METALSMITH】の119ページには、同じ原石からカットしたと推測されるアゲートを同じようにマウントした類似作品が掲載されており、そちらには『AWA TSIREH』の文字が刻印されています。作風・デザインや制作された時期等から、本作もAwa Tsirehによって作られた作品である可能性が高いと思われます。

インゴットシルバー(銀塊)から成形されたバンド/地金は、『スプリットバンド』と呼ばれる伝統的な造形で3本に割り開かれており、センターに向けて幅が広く造形されています。そこに3つのアゲートがマウントされており、センターにオーバルカット、そしてその両サイドに半円型の石がマウントされています。それらの特徴的な石のシェイプもガーデンオブザゴッズ作品らしい造形スタイルとなっています。また、それらのベゼル(覆輪)の外側にはツイステッドワイヤーが施されており、さらにシルバーワイヤーとシルバーボールによって細かな装飾が施されることで、奥行きと複雑な表情が与えられているようです。
バンドには、サイドからターミナル(両端)までスタンプワークが刻まれており、アンティーク作品独特のスタンプ(鏨)ツールのクオリティと細部にも行き届いたシルバーワークへの拘りを垣間見ることが出来、作者の技術力が感じられます。


【Agate】アゲートは、日本語では『瑪瑙/メノウ』と呼ばれ、石英(クウォーツ)の結晶が集まって形成された石で、鉱物学的な分類名であはありません。カルセドニーや水晶、オニキス、ジャスパーと同種であり、それらの中でも美しい色彩と縞模様などを持った貴石をAgate/アゲートと呼称しています。透明感と硬さがあり、美しい縞模様や多彩な色彩の特徴的な石です。
また、その表情が景色を映したように見える個体が多いために、【Petrified Wood】ペトリファイドウッド(珪化木)等と共に、総称として『ピクチャーストーン』『シニックストーン』と呼ばれることもあります。インディアンジュエリーの歴史においては、コーラルやスパイニーオイスター、ラピスラズリなどと共にターコイズに次いで用いられることの多い石です。第二次世界大戦中にはターコイズを採掘する鉱夫の人出が不足したため、ターコイズに代わって用いられ、1970年代後半以降には、インディアンジュエリーの流行やナチュラル無添加で使用できるターコイズの枯渇、さらに極彩色に染めることが可能なアゲートの人気により多用されるようになりました。本作はそのような流行よりもかなり古い時代に作られた作品であり、ダイド(染められた)石ではなく産出したままのナチュラル無添加なアゲートです。

また本作にマウントされたアゲート/Agateは、正確な産地は不明ながら北米(コロラド州)で産出したものと思われ、非常に複雑なマーブル模様とクウォーツが多く含まれる透明感により、3次元的に美しい文様が特徴的な石となっています。液体特有の瞬間的な美しさを持つラテアートやマーブリングを、そのまま石の中に留めたような表情を持っています。
ターコイズとは違った独特な存在感と他に類を見ない新鮮な印象を生み出し、古くから使われる素材でありながらインディアンジュエリーの新しい側面とも感じられ、ペトリファイドウッドと共に当店では注力してご紹介しています。


【GARDEN OF THE GODS TRADING POST】ガーデンオブザゴッズトレーディングポストは、もともとFred Harvey Companyで働いていた【Charles E. Strausenback】チャールズ・E・ストローセンバックが、1920年にコロラド州Pike's Peakの国立公園『ガーデンオブザゴッズ』で始めた観光客向けのインディアンアートショップです。
多くの優秀なプエブロインディアン作家を擁し、ナバホのオールドスタイルをベースにしながらも、プエブロスタイルを積極的に取り入れたミックススタイルが特徴的な工房です。所属していたのは、インディアンジュエリー創成期の最もクリエイティブな作家の一人として知られるサン・イルデフォンソの【Awa Tsireh】アワ・シーディー(1898-1955)をはじめ、ナバホの【David Taliman】デビッド・タリマン(1902or1901-1967)、他にも【Epifanio Tafoya】【William Goodluck】【John Etsitty】等、プエブロ・ナバホの中でも、後に偉大なアーティストとして知られる多くの作家達であり、それぞれが独創的なスタイルを生み出し、沢山の傑作を送り出したインディアンアートショップです。

GARDEN OF THE GODSも1900年代以降のサウスウエスト観光産業の隆盛により創業された「スーベニア(記念品)ビジネス」と言う意味では、【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーや【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルと呼ばれるジャンルにカテゴライズされている【BELL TRADING POST】や【Maisel's Indian Trading Post】、【Arrow Novelty】等の分業化や機械化を進めインディアンクラフトの量産化を図ったメーカー/Manufacturersと同じスタートを切っています。しかしながら、インディアンアートショップとして古い伝統技術や製法を守り、独自性を持ちながら工芸品/アートピースとしての制作が行われており、上記の様なフレッド・ハービースタイルのプロダクト製品とは一線を画す存在です。また、当時とても新しいかったポップなスタイルを持つ同工房に所属したAwa Tsirehの作品が、お手本として【BELL TRADING POST】をはじめとする量産メーカーに模倣されたことや、【Fred Peshlakai】の作品、【C. G. Wallace】で作られたデザイン/造形が上記のようなメーカーのデザインソースとなったことによりGARDEN OF THE GODS TRADING POSTやFred Wilson's Indian Trading Post、Southwestern Arts and Crafts等の分業や量産化を図っていない工房の作品もフレッド・ハービースタイルと混同されることになってしまいました。

1940年代には、コロラド州ガーデンオブゴッドとコロラドスプリングス、そしてアリゾナ州フェニックスにも店舗を展開しますが、1956年頃にCharles E. Strausenbackが亡くなっており、その後は妻がビジネスを引き継いでいたようですが、1979年にはビジネス自体が買収されました。そのため、ジュエリー等の制作は1950年代頃までだったと思われます。
また、同店はコロラド州にある神々の庭/Garden of the Godsにて、現在もヒストリックなトレーディングポストとして当時の姿を残して土産物店・カフェとして運営されています。


【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位などの素材とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。
現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで叩き伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。最終的にはどちらもプレートやバーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。
また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。

こちらの作品に刻印されている『SOLID SILVER』は、無垢の銀製と言う意味で、メッキでないことを表しており、インゴットシルバーであることを表してはいませんが、当時のGARDEN OF THE GODSの作品は、全てがインゴットシルバーからハンマーで叩くことで成形されており、こちらの作品が制作された時期のピースは、全てコインシルバー(銀含有率90.0%の地金)が使われていたとされています。


【Coin Silver】コインシルバーとは、インディアンジュエリーにおいては銀含有率90.0%の地金を表します。 また、アメリカの古い硬貨における銀含有率は900ですが、日本では800~900や古い100円硬貨では600、メキシカンコインは950であり、900シルバーが最も多く使われていますが世界中で共通した純度ではありません。同じように【Sterling Silver】スターリングシルバー=【925シルバー】は、銀含有率92.5%の地金であり、割金と呼ばれる残り7.5%は、銅やアルミニウム等が含まれています。 925シルバーは熱処理によって時効硬化性をもち、細かな細工や加工に向いていたため食器や宝飾品等様々な物に利用されていますが、インディアンジュエリーにおいては、その初期に身近にあった銀製品、特にシルバーコインを溶かすことで、材料を得ていた背景があるため、現代でも限られた作家によりコインシルバーを用いる伝統が残されています。
シルバーの色味や質感は、『割金』や製法にも左右され、コインシルバー900とスターリングシルバー925の差異を見た目で判断するのは困難ですが、やはりコインシルバーは少し硬く、着用によってシルバー本来の肌が現れた時に、スターリングシルバーよりも深く沈んだ色味が感じられると思います。また、こちらの様に黒くなるのは割金の「鉄」成分が多い為と考えられています。


本作も、コインシルバーというインディアンジュエリーの伝統的なマテリアルを用いトラディショナルなシルバーワークをベースとしていますが、アゲートというマテリアルにより現代のインディアンジュエリーとは大きく違った印象を持ち、細部にオリジナリティを感じさせ、高い完成度を誇るシルバーワーク等からは、ガーデンオブザゴッズ独特の特徴が感じ取れます。

アゲートの神秘的でシックな印象により、とても落ち着いた雰囲気とアンティーク作品特有のナチュラルでアーシーな存在感を持ち、季節やシーンを問わずラフなコーディネートからモードなスタイルまでフィットするバングルとなっています。

GARDEN OF THE GODS TRADING POST/ガーデンオブザゴッズトレーディングポストの個体は、アンティーク工芸品としても評価される美しさを持ち、中でも偉大な作家【Awa Tsireh】アワ・シーディによる作品である可能性が高い貴重な作品。史料価値も非常に高いコレクタブルなブレスレットであり、トレジャーハントプライスな作品の一つです。

◆着用サンプル画像(10枚)はこちら◆


コンディションは、アンティーク作品でありながら良い状態を保っています。シルバーには多少のクスミなどが見られ、ハンドメイド特有の制作上のムラは見られますが、石を含めダメージやリペア跡などは無く良好な状態を保っています。
【PUEBLO】プエブロ・【NAVAJO】ナバホの多くの作家が在籍したインディアンクラフトショップ【GARDEN OF THE GODS TRADING POST】ガーデンオブザゴッズトレーディングポストで作られたピース。中でも同店に所属した【San Ildefonso】サン・イルデフォンソプエブロの偉大な作家【Awa Tsireh】アワ・シーディ(1898-1955)によって作られた可能性が高い作品。伝統的なシルバーワークをベースとしながら、神秘的な表情を持った3つの【Agate】アゲート(瑪瑙)がメインに構成されたアンティーク/ビンテージバングルです。

内側に刻印されている『HAND MADE BY INDIANS』と『SOLID SILVER』の表記により1930年代中頃~1940年代初頭に同トレーディングポストで作られた作品と思われます。
また本作は、アリゾナ州フェニックスのミュージアム『Heard Museum』出版の【AWA TSIREH PUEBLO PAINTER AND METALSMITH】の119ページには、同じ原石からカットしたと推測されるアゲートを同じようにマウントした類似作品が掲載されており、そちらには『AWA TSIREH』の文字が刻印されています。作風・デザインや制作された時期等から、本作もAwa Tsirehによって作られた作品である可能性が高いと思われます。

インゴットシルバー(銀塊)から成形されたバンド/地金は、『スプリットバンド』と呼ばれる伝統的な造形で3本に割り開かれており、センターに向けて幅が広く造形されています。そこに3つのアゲートがマウントされており、センターにオーバルカット、そしてその両サイドに半円型の石がマウントされています。それらの特徴的な石のシェイプもガーデンオブザゴッズ作品らしい造形スタイルとなっています。また、それらのベゼル(覆輪)の外側にはツイステッドワイヤーが施されており、さらにシルバーワイヤーとシルバーボールによって細かな装飾が施されることで、奥行きと複雑な表情が与えられているようです。
バンドには、サイドからターミナル(両端)までスタンプワークが刻まれており、アンティーク作品独特のスタンプ(鏨)ツールのクオリティと細部にも行き届いたシルバーワークへの拘りを垣間見ることが出来、作者の技術力が感じられます。


【Agate】アゲートは、日本語では『瑪瑙/メノウ』と呼ばれ、石英(クウォーツ)の結晶が集まって形成された石で、鉱物学的な分類名であはありません。カルセドニーや水晶、オニキス、ジャスパーと同種であり、それらの中でも美しい色彩と縞模様などを持った貴石をAgate/アゲートと呼称しています。透明感と硬さがあり、美しい縞模様や多彩な色彩の特徴的な石です。
また、その表情が景色を映したように見える個体が多いために、【Petrified Wood】ペトリファイドウッド(珪化木)等と共に、総称として『ピクチャーストーン』『シニックストーン』と呼ばれることもあります。インディアンジュエリーの歴史においては、コーラルやスパイニーオイスター、ラピスラズリなどと共にターコイズに次いで用いられることの多い石です。第二次世界大戦中にはターコイズを採掘する鉱夫の人出が不足したため、ターコイズに代わって用いられ、1970年代後半以降には、インディアンジュエリーの流行やナチュラル無添加で使用できるターコイズの枯渇、さらに極彩色に染めることが可能なアゲートの人気により多用されるようになりました。本作はそのような流行よりもかなり古い時代に作られた作品であり、ダイド(染められた)石ではなく産出したままのナチュラル無添加なアゲートです。

また本作にマウントされたアゲート/Agateは、正確な産地は不明ながら北米(コロラド州)で産出したものと思われ、非常に複雑なマーブル模様とクウォーツが多く含まれる透明感により、3次元的に美しい文様が特徴的な石となっています。液体特有の瞬間的な美しさを持つラテアートやマーブリングを、そのまま石の中に留めたような表情を持っています。
ターコイズとは違った独特な存在感と他に類を見ない新鮮な印象を生み出し、古くから使われる素材でありながらインディアンジュエリーの新しい側面とも感じられ、ペトリファイドウッドと共に当店では注力してご紹介しています。


【GARDEN OF THE GODS TRADING POST】ガーデンオブザゴッズトレーディングポストは、もともとFred Harvey Companyで働いていた【Charles E. Strausenback】チャールズ・E・ストローセンバックが、1920年にコロラド州Pike's Peakの国立公園『ガーデンオブザゴッズ』で始めた観光客向けのインディアンアートショップです。
多くの優秀なプエブロインディアン作家を擁し、ナバホのオールドスタイルをベースにしながらも、プエブロスタイルを積極的に取り入れたミックススタイルが特徴的な工房です。所属していたのは、インディアンジュエリー創成期の最もクリエイティブな作家の一人として知られるサン・イルデフォンソの【Awa Tsireh】アワ・シーディー(1898-1955)をはじめ、ナバホの【David Taliman】デビッド・タリマン(1902or1901-1967)、他にも【Epifanio Tafoya】【William Goodluck】【John Etsitty】等、プエブロ・ナバホの中でも、後に偉大なアーティストとして知られる多くの作家達であり、それぞれが独創的なスタイルを生み出し、沢山の傑作を送り出したインディアンアートショップです。

GARDEN OF THE GODSも1900年代以降のサウスウエスト観光産業の隆盛により創業された「スーベニア(記念品)ビジネス」と言う意味では、【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーや【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルと呼ばれるジャンルにカテゴライズされている【BELL TRADING POST】や【Maisel's Indian Trading Post】、【Arrow Novelty】等の分業化や機械化を進めインディアンクラフトの量産化を図ったメーカー/Manufacturersと同じスタートを切っています。しかしながら、インディアンアートショップとして古い伝統技術や製法を守り、独自性を持ちながら工芸品/アートピースとしての制作が行われており、上記の様なフレッド・ハービースタイルのプロダクト製品とは一線を画す存在です。また、当時とても新しいかったポップなスタイルを持つ同工房に所属したAwa Tsirehの作品が、お手本として【BELL TRADING POST】をはじめとする量産メーカーに模倣されたことや、【Fred Peshlakai】の作品、【C. G. Wallace】で作られたデザイン/造形が上記のようなメーカーのデザインソースとなったことによりGARDEN OF THE GODS TRADING POSTやFred Wilson's Indian Trading Post、Southwestern Arts and Crafts等の分業や量産化を図っていない工房の作品もフレッド・ハービースタイルと混同されることになってしまいました。

1940年代には、コロラド州ガーデンオブゴッドとコロラドスプリングス、そしてアリゾナ州フェニックスにも店舗を展開しますが、1956年頃にCharles E. Strausenbackが亡くなっており、その後は妻がビジネスを引き継いでいたようですが、1979年にはビジネス自体が買収されました。そのため、ジュエリー等の制作は1950年代頃までだったと思われます。
また、同店はコロラド州にある神々の庭/Garden of the Godsにて、現在もヒストリックなトレーディングポストとして当時の姿を残して土産物店・カフェとして運営されています。


【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位などの素材とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。
現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで叩き伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。最終的にはどちらもプレートやバーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。
また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。

こちらの作品に刻印されている『SOLID SILVER』は、無垢の銀製と言う意味で、メッキでないことを表しており、インゴットシルバーであることを表してはいませんが、当時のGARDEN OF THE GODSの作品は、全てがインゴットシルバーからハンマーで叩くことで成形されており、こちらの作品が制作された時期のピースは、全てコインシルバー(銀含有率90.0%の地金)が使われていたとされています。


【Coin Silver】コインシルバーとは、インディアンジュエリーにおいては銀含有率90.0%の地金を表します。 また、アメリカの古い硬貨における銀含有率は900ですが、日本では800~900や古い100円硬貨では600、メキシカンコインは950であり、900シルバーが最も多く使われていますが世界中で共通した純度ではありません。同じように【Sterling Silver】スターリングシルバー=【925シルバー】は、銀含有率92.5%の地金であり、割金と呼ばれる残り7.5%は、銅やアルミニウム等が含まれています。 925シルバーは熱処理によって時効硬化性をもち、細かな細工や加工に向いていたため食器や宝飾品等様々な物に利用されていますが、インディアンジュエリーにおいては、その初期に身近にあった銀製品、特にシルバーコインを溶かすことで、材料を得ていた背景があるため、現代でも限られた作家によりコインシルバーを用いる伝統が残されています。
シルバーの色味や質感は、『割金』や製法にも左右され、コインシルバー900とスターリングシルバー925の差異を見た目で判断するのは困難ですが、やはりコインシルバーは少し硬く、着用によってシルバー本来の肌が現れた時に、スターリングシルバーよりも深く沈んだ色味が感じられると思います。また、こちらの様に黒くなるのは割金の「鉄」成分が多い為と考えられています。


本作も、コインシルバーというインディアンジュエリーの伝統的なマテリアルを用いトラディショナルなシルバーワークをベースとしていますが、アゲートというマテリアルにより現代のインディアンジュエリーとは大きく違った印象を持ち、細部にオリジナリティを感じさせ、高い完成度を誇るシルバーワーク等からは、ガーデンオブザゴッズ独特の特徴が感じ取れます。

アゲートの神秘的でシックな印象により、とても落ち着いた雰囲気とアンティーク作品特有のナチュラルでアーシーな存在感を持ち、季節やシーンを問わずラフなコーディネートからモードなスタイルまでフィットするバングルとなっています。

GARDEN OF THE GODS TRADING POST/ガーデンオブザゴッズトレーディングポストの個体は、アンティーク工芸品としても評価される美しさを持ち、中でも偉大な作家【Awa Tsireh】アワ・シーディによる作品である可能性が高い貴重な作品。史料価値も非常に高いコレクタブルなブレスレットであり、トレジャーハントプライスな作品の一つです。

◆着用サンプル画像(10枚)はこちら◆


コンディションは、アンティーク作品でありながら良い状態を保っています。シルバーには多少のクスミなどが見られ、ハンドメイド特有の制作上のムラは見られますが、石を含めダメージやリペア跡などは無く良好な状態を保っています。
Size

メンズサイズ M - ML 程度
レディースサイズ L - XL 程度

内径最大幅 約60.0㎜    正面幅(高さ) 約34.4㎜
内周 約143㎜    開口部 約22㎜
Inside Measurement 5 5/8inch   opening 7/8 inch 

※バングルはサイズ調整可能です。MLサイズ以上、XXLサイズ以下の男性、女性のXLサイズ以上であればほとんどの方にフィットすると思います。 ただし、サイズ調整の際は無理な力を加えますと破損の原因となることがありますのでご注意ください。

サイズ(手首寸法)をお伝えいただければ、当店でお渡し前の調整が可能です。お気軽にお申し付けください。

Material

Ingot Silver (Coin Silver), Agate