【NAVAJO】ナバホ族の古い作品で、INGOT製法により造形されたドラゴンフライクロスフォブ、ビンテージネックレスです。
シンプルなデザインながら独特の迫力と存在感のあるピースで、スタイルとしては1890年代~1910年代のインディアンジュエリー創生期の作品を踏襲していますが、おそらく1960年代前後に作られた作品と思われます。
インゴット(銀塊)から成形されており、現在のようなシルバーゲージと言う銀の板を切り出したものではなく、シルバーの塊から叩きのばして成形することで形作られています。キャストのように表面に細かな凹凸が見られるのは、おそらくシルバーコインを溶かしてインゴットにしたためと推測されます。厚み部分にはインゴット成形特有の浅い溝が見られます。
モチーフとなっている【Dragonfly Cross】ドラゴンフライ=蜻蛉(トンボ) はナバホ族の大変古いモチーフのひとつで水の中に住むヤゴから脱皮し生まれ変わる様子から、チェンジや新しく生まれ変わると言う意味、水を表す象徴として用いられるようです。 蛇にも近い意味合いのモチーフ。
Isleta CrossやPueblo Crossとも呼ばれ、1500年代頃にムーア人とスペイン人によりデザインされたものとされていますが、それよりも以前からプエブロの人々の間ではトンボの象徴として用いられていたようです。
目標や夢を達成するための守り神や、何事も可能であると思い出させる象徴としても使われるドラゴンフライクロスはインディアンにとって大変重要なモチーフの一つです。
クロスよりもプエブロやナバホの伝統的な印象を強く受けるモチーフです。下部のハート型は蜻蛉の涙を表していると言われています。
インゴットシルバー製の重厚な作品で、ある程度大きさもあるので存在感のあるネックレスです。裏表両面にスタンプが施されているため、リバーシブルですが、両面で少しスタンプに違いがあります。
また、アンティーク加工されたシルバーチェーンは長さがあり、とてもスタイリングしやすく、ビンテージピースながら現代的な印象を作ります。
シンプルで洗練された印象はあらゆるスタイリングにフィットするピースと思われます。 普遍的な造形のクロストップネックレスとしても秀逸な作品。
現在では、コチティの巨匠【Cippy CrazyHorse】シピー・クレイジーホースや【Greg Lewis】グレッグ・ルイスなどの作家が、こちらのピースの様な20世紀初頭に作られたドラゴンフライクロスを踏襲した作品を制作しています。
着用画像はこちら↓
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コンディションも良好です。多少のクスミなどが見られる程度で素晴らしい状態を保っています。