【NAVAJO】ナバホのビンテージジュエリー、オーセンティックで上質なシルバーワークをベースにブラックオニキスがマウントされた作品。シンプルなデザインに仕上げられることで現代的な印象も有するアンティーク/ビンテージリングです。

正確な制作年代の特定が難しい作品ですが、1940年代末頃～1960年代頃に制作されたリングと思われます。シャンクはフロントが3本にスプリットされた『スプリットシャンク』と呼ばれるオーセンティックな造形となっていますが、外見としてはその構造が見えないデザインとなっています。フェイスは、オーバルとレクタングラーの中間的なシェイプにカットされたブラックオニキスで構成されており、シンプルなベゼル(覆輪)が採用されることで、クリーンで洗練された印象が与えられています。また、その両サイドにスタンプワークの刻まれた半円型のコンチョをアップリケすることで、ナバホジュエリーらしい表情やシンプルながら奥行きのある造形が生み出されています。
それらのシルバーワークは全てトラディショナルで古くから見られるディテールとなっていますが、高い造形センスを感じさせ、ビンテージインディアンジュエリーの持つ幅広く多岐にわたるデザインのバリエーションや、その広がりを感じさせる作品です。
また、経年と相当な使用感を感じさせるコンディションですが、堅牢なシルバーワークによってしっかりとした完成度に仕上げられた作品のため、現在のような状態でも着用に不安のない状態を保ち、特別な魅力を持ったリングとなっています。　

セットされた石は【Black Onyx】ブラックオニキスで、【Agate】アゲート(瑪瑙)等と非常に近い石英種の石です。現在では非常に多くのブラックオニキスが広く流通していますが、そのほとんどが染色されたトリートメント加工品となっています。こちらにセットされた石はおそらく未着色の無添加ナチュラルの石で、摩耗により少しマットな質感となっていますが、それでもなお黒く吸い込まれるような表情を持っています。また、1930年代以前からターコイズ以外の石であるペトリファイドウッド等がセットされた作品は散見されますが、こちらのようなオニキスがメインにセットされた作品は比較的珍しいピースとなります。
【Petrified Wood】ペトリファイドウッド(珪化木)や【Agate】アゲート(瑪瑙)等と共に、第二次世界大戦中にターコイズを採掘する鉱夫の人出が不足したため、ターコイズに代わって用いられた歴史を持っています。
ターコイズとは違った独特な存在感と他に類を見ない新鮮な印象を生み出し、古くから使われる素材でありながらインディアンジュエリーの新しい側面とも感じられ、ペトリファイドウッドと共に当店では注力してご紹介しています。


こちらの作品は、オニキスという石の特性を引き出すフラットでスクエアに近いシェイプを持ち、クラシックで男性的なデザイン/造形に仕上げられることで、さらにその漆黒の石を際立たせています。
サイズもデザイン・造形共に、性別を問わずフィットする落ち着いた印象のリング。季節やシーンを問わず多くのスタイルに取り入れて頂け、日常のコーディネイトにアクセントを与えてくれます。

現在、日本において多く紹介されているインディアンジュエリーとは違ったフィーリングを与えてくれるアイテム。ナバホの伝統的でオーセンティックな造形/デザインながら、決して多く発見できるピースではなく、クラシックでありながらエッジ―で現代的という相反する魅力を兼ねそろえたリングとなっています。

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コンディションは、経年・着用による摩耗によって良い状態とは言えませんが、大きなダメージはありません。石を留めるベゼル(覆輪)に少し欠損が見られますが、当店で補強を施しており、ご着用に不安のない状態となっています。