【NAVAJO】ナバホのアンティークジュエリー、伝統的で秀逸なシルバーワークをベースに、レクタングラー/長方形シェイプにカットされた味わい深いターコイズがマウントされた、質の高いアンティーク/ビンテージリングです。

1940年代～1950年代頃の作品と思われ、おそらくインゴットシルバー(銀塊)から成形されたシャンクは、とても美しいシルバーワークによってサイドからフロントに向かって3本に割り開かれた『スプリットシャンク』と呼ばれるナバホの伝統的なスタイルに造形されており、中央にレクタングラーシェイプにカットされたターコイズがマウントされています。そのベゼル(覆輪)を囲む様に、単独のスクエアワイヤーを捻ることで作り出すツイステッドワイヤーが施されています。さらにその両サイドには、レインドロップとも呼ばれる小さなシルバーボールが配されており、それらの土台となっている部分もシルバーボールの作るシルエットに添うように細かくカッティングされ、細部まで非常に手の込んだシルバーワークによって作り上げられた作品となっています。
リングとしてとても綺麗なバランスに仕上がった作品で、残念ながら作者は不明となっていますが、オーセンティックながら洗練されたデザイン/造形はナバホの偉大な作家【Fred Peshlakai】 フレッド・ぺシュラカイ(1896-1974)を想起させます。

セットされた石は、正確な鉱山を特定することは出来ませんが、美しいグラデーションによってアーシーな景色を持つ石です。柔らかなターコイズブルー～ミントグリーンのグラデーションをベースに、ブラウンのマトリックスが入り、アンティーク作品らしい味わいと奥行きが感じられる特別な存在感を示しています。
その色相やマトリックスの特徴からは【Godber/Burnham Turquoise】カドバー/バーナムターコイズや【Bisbee Turquoise】ビズビーターコイズ、【Persian Turquoise】パージャンターコイズ/ペルシャンターコイズ等が想起されます。産出した正確な鉱山は不明ながら、ナチュラル無添加の味わい深いターコイズとなっています。


とても美しい造形のバランスと丁寧なシルバーワークにより、高い完成度を持った作品であり、シンプルなデザインながら味わい深く良質なターコイズの表情を際立たせています。

経年による迫力と、レクタングラーシェイプにカットされたターコイズによってクラシックでエレガントな印象も併せ持つ作品であり、性別を問わずスタイリングしていただけ、フォーマルなシーンでも品格を損なわず、普遍的な造形美は多くのスタイルにフィットすると思われます。

また、本作の様にレクタングラーやスクエアのシェイプにカットされたターコイズは比較的珍しく、あまり見つからないコレクタブルなデザイン/造形の一つとなっています。

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コンディションも大変良好です。全体に使用感少なく僅かなシルバーのクスミが見られる程度。ターコイズも美しい色彩を保ち、マトリックス部分に凹凸が見られますが、それらはカットされた時からの天然石が持つ凹凸であり、ダメージの無いコンディションとなっています。