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JPO002906

Attributed to【NAVAJO GUILD】Stamped Ingot Silver Pin c.1940

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27,500 円(税込)
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【NAVAJO】ナバホのアンティークジュエリー、ホールマーク(作者のサイン)等が刻印されていない為、正確に作者や背景を特定することは出来ませんが、独特なシェイプや造形スタイル等から【The Navajo Arts & Crafts Guild】 (NACG)=通称『ナバホギルド』で制作された物と推測される作品。原始的で武骨なシルバーワークで形作られていながら、手の込んだ細工や美しい仕上げにより、素晴らしい上質感と完成度を持つ、ビンテージ/アンティークピンブローチです。

The Navajo Arts & Crafts Guild/ナバホギルドは、ナバホの中でも多くの傑作を残している1941年に結成された組織で、こちらの作品は同組織がナバホギルドの象徴である【Horned Moon】と呼ばれるホールマークを使用し始める1940年代後半までに作られた作品の可能性が高い作品です。

インゴット(銀塊)より成形されたラグビーボールのようなシェイプをべースにしており、エッジは丁寧なカッティングワークと鑢で削るファイルワークにより『スキャロップドエッジ』(ホタテ貝)とも呼ばれる細かな動きのあるシェイプに造形されています。またそのエッジのシェイプに合わせ、細かく力強いスタンプワークが刻まれています。『チェイシング/Chasing』と呼ばれる鏨を使いシルバーに立体的な角度を付ける(彫刻の様なイメージ)技術により、凹凸によるラインが作り込まれ、そのライン状にもスタンプワークによって美しい紋様が刻まれています。またそれらのデザインスタイルやスタンプ(鏨)ツールのクオリティもナバホギルドで作られたことを示すディテールとなっており、シンプルでミニマムな造形にインディアンジュエリー独特の味わいや武骨さを生み出しており、手工芸品として極限まで高められたシルバーワークは、ビンテージ作品でありながらモダンでミニマムな印象を生み出しているようです。
また、全体に立体的なアールがつけられていることで、独特な上質感や立体的な迫力が与えられています。これは、木(丸太)やレッド(鉛の塊)に施された凹みに、地金となるシルバーをハンマーで叩き沿わせることによってドーム状の膨らみを作り上げており、非常に細かく何度もタガネで叩き沿わせる高度なハンマーワークで成形されています。
シルバーのみで構成されたシンプルな造形の中に、ナバホジュエリーのトラディショナルな技術と、ナバホギルドが目指した「プリミティブな伝統を守りながらモダンで洗練されたジュエリー」という美意識や世界観が凝縮された秀作となっています。


【The Navajo Arts & Crafts Guild】(NACG) ※以下ナバホギルドも【U.S.NAVAJO】/【Indian Arts & Crafts Board】と同様の理由により、現地トレーディングポストや作家たちの手によって組織されました。
中でもナバホギルドは、UITA等に比べナバホの職人主導で組織された団体で、大巨匠であるナバホのシルバースミス【Ambrose Roanhorse】アンブローズ・ローアンホース(1904-1982)が代表を務め、後進の育成や伝統的な技術の伝承、インディアンジュエリーのさらなる普及などを目的に1941年にギルドとして発足しました。明確にはなっていませんが、U.S.NAVAJO/Indian Arts & Crafts Boardが1937年~1940年代の初め頃までしか見られないのも、どちらの組織においても重要な役割を担っていたAmbrose Roanhorseが、Navajo Guild/The Navajo Arts & Crafts Guildに注力したためではないかと考えられます。
ナバホギルドによる作品のスタイルは特徴的で、Ambrose Roanhorseの意図が強く働いた影響のためか、インゴットから作られたベースに、クリーンで構築的なスタンプワークをメインとしたデザインと、昔ながらのキャストワークによるピースが多く、どちらも回顧主義的なオールドスタイルでありながら、洗練された美しい作品が多く制作されました。

また、もう一つの特徴はその構成メンバーです。当時から有名で最高の技術を究めた作家が名を連ねています。
【Kenneth Begay】ケネス・ビゲイ、【Mark Chee】マーク・チー、【Austin Wilson】オースティン・ウィルソン、【Allan Kee】アレン・キー、【Ivan Kee】アイバン・キー、【Jack Adakai】ジャック・アダカイ、【Billy Goodluck】ビリー・グッドラック等、さらに、Ambrose Roanhorseの教え子の一人であるホピ族の【Louis Lomay】ルイス・ロメイもナバホギルドのメンバーだったようです。

さらに特筆すべきは、これだけ有名作家が揃っていながら【NAVAJO GUILD】のジュエリーとして制作されるものは、個人のホールマーク(署名/サイン)が認められていませんでした。そのため、1941年の発足から1940年代の半ばごろまでは、まったくホールマークなどが記載されていないか、『U.S.NAVAJO 70』が用いられています。その後、1940年代後半からは、【NAVAJO】の文字と【Horned Moon】と呼ばれるホールマークが刻印されるようになりました。

ナバホギルドの代表を務めた【Ambrose Roanhorse】は後進の育成にも熱心な作家で、1930年代からサンタフェのインディアンスクールで彫金クラスを受け持っており、多くの教え子を持っていました。古い年代の伝統技術を重んじた作品を多く残し、独特の造形美や完成された技術は次世代に絶大な影響を与えた人物です。

現代では、ナバホのトップアーティストである【McKee Platero】マッキー・プラテロ氏等がこちらの作品のようなAmbrose Roanhorseやナバホギルドが生み出した「古典作品(技術)をベースにモダンで完成されたジュエリー」の影響を強く受けていると思われます。特に初期のMcKee Plateroの作品では、こちらと同じようなシンプルで簡潔なスタンプワークとファイルワークのみで構成されたピースが散見されます。
それらをベースにさらに自身の思想や美意識を反映させ、高い次元へと作品を昇華させたマッキー・プラテロ氏は、日本の伝統継承で云う『守・破・離』を体現し、ナバホジュエリーをアートピースに押し上げています。

本作もナバホギルドの初期作品と思われ、伝統的な製法/技術が踏襲された丁寧で美しいシルバーワークと独特な造形美が堪能できる作品であり、【Ambrose Roanhorse】と【The Navajo Arts & Crafts Guild】の美意識を感じることが出来るピンブローチです。


【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位などの素材とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。
現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで叩き伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。最終的にはどちらもプレートやバーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。
また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。


こちらのピンブローチも、インゴットシルバー(銀塊)から成形されることによるシルバーの厚み、膨らみ、そして細かな細工が施されたエッジなどによる豊かな表情により、クリーンで無駄のないデザインでありながらどこか有機的で肉感的な印象が感じられるる作品となっています。

また、シルバーのみで構成されたソリッドな質感は派手さを生まず、ラペルやハット以外にもコンチョのように使用することも可能で、多くのアイテムになじみの良いシンプルなピンブローチです。強い存在感の作品ではありませんが、いつものスタイルにさりげなくアクセントになってくれるアイテムです。

アンティーク作品としてインディアンジュエリーの歴史的な資料価値も高く、大変コレクタブルでトレジャーハントプライスな作品となっています。

◆着用サンプル画像(6枚)はこちら◆


コンディションも大変良好です。僅かなクスミや小キズなどは見られますが、目立ったダメージなどはありません。ニードルパーツ(針)には歪みが見られますが、使用に当たっては問題のない状態となっています。
【NAVAJO】ナバホのアンティークジュエリー、ホールマーク(作者のサイン)等が刻印されていない為、正確に作者や背景を特定することは出来ませんが、独特なシェイプや造形スタイル等から【The Navajo Arts & Crafts Guild】 (NACG)=通称『ナバホギルド』で制作された物と推測される作品。原始的で武骨なシルバーワークで形作られていながら、手の込んだ細工や美しい仕上げにより、素晴らしい上質感と完成度を持つ、ビンテージ/アンティークピンブローチです。

The Navajo Arts & Crafts Guild/ナバホギルドは、ナバホの中でも多くの傑作を残している1941年に結成された組織で、こちらの作品は同組織がナバホギルドの象徴である【Horned Moon】と呼ばれるホールマークを使用し始める1940年代後半までに作られた作品の可能性が高い作品です。

インゴット(銀塊)より成形されたラグビーボールのようなシェイプをべースにしており、エッジは丁寧なカッティングワークと鑢で削るファイルワークにより『スキャロップドエッジ』(ホタテ貝)とも呼ばれる細かな動きのあるシェイプに造形されています。またそのエッジのシェイプに合わせ、細かく力強いスタンプワークが刻まれています。『チェイシング/Chasing』と呼ばれる鏨を使いシルバーに立体的な角度を付ける(彫刻の様なイメージ)技術により、凹凸によるラインが作り込まれ、そのライン状にもスタンプワークによって美しい紋様が刻まれています。またそれらのデザインスタイルやスタンプ(鏨)ツールのクオリティもナバホギルドで作られたことを示すディテールとなっており、シンプルでミニマムな造形にインディアンジュエリー独特の味わいや武骨さを生み出しており、手工芸品として極限まで高められたシルバーワークは、ビンテージ作品でありながらモダンでミニマムな印象を生み出しているようです。
また、全体に立体的なアールがつけられていることで、独特な上質感や立体的な迫力が与えられています。これは、木(丸太)やレッド(鉛の塊)に施された凹みに、地金となるシルバーをハンマーで叩き沿わせることによってドーム状の膨らみを作り上げており、非常に細かく何度もタガネで叩き沿わせる高度なハンマーワークで成形されています。
シルバーのみで構成されたシンプルな造形の中に、ナバホジュエリーのトラディショナルな技術と、ナバホギルドが目指した「プリミティブな伝統を守りながらモダンで洗練されたジュエリー」という美意識や世界観が凝縮された秀作となっています。


【The Navajo Arts & Crafts Guild】(NACG) ※以下ナバホギルドも【U.S.NAVAJO】/【Indian Arts & Crafts Board】と同様の理由により、現地トレーディングポストや作家たちの手によって組織されました。
中でもナバホギルドは、UITA等に比べナバホの職人主導で組織された団体で、大巨匠であるナバホのシルバースミス【Ambrose Roanhorse】アンブローズ・ローアンホース(1904-1982)が代表を務め、後進の育成や伝統的な技術の伝承、インディアンジュエリーのさらなる普及などを目的に1941年にギルドとして発足しました。明確にはなっていませんが、U.S.NAVAJO/Indian Arts & Crafts Boardが1937年~1940年代の初め頃までしか見られないのも、どちらの組織においても重要な役割を担っていたAmbrose Roanhorseが、Navajo Guild/The Navajo Arts & Crafts Guildに注力したためではないかと考えられます。
ナバホギルドによる作品のスタイルは特徴的で、Ambrose Roanhorseの意図が強く働いた影響のためか、インゴットから作られたベースに、クリーンで構築的なスタンプワークをメインとしたデザインと、昔ながらのキャストワークによるピースが多く、どちらも回顧主義的なオールドスタイルでありながら、洗練された美しい作品が多く制作されました。

また、もう一つの特徴はその構成メンバーです。当時から有名で最高の技術を究めた作家が名を連ねています。
【Kenneth Begay】ケネス・ビゲイ、【Mark Chee】マーク・チー、【Austin Wilson】オースティン・ウィルソン、【Allan Kee】アレン・キー、【Ivan Kee】アイバン・キー、【Jack Adakai】ジャック・アダカイ、【Billy Goodluck】ビリー・グッドラック等、さらに、Ambrose Roanhorseの教え子の一人であるホピ族の【Louis Lomay】ルイス・ロメイもナバホギルドのメンバーだったようです。

さらに特筆すべきは、これだけ有名作家が揃っていながら【NAVAJO GUILD】のジュエリーとして制作されるものは、個人のホールマーク(署名/サイン)が認められていませんでした。そのため、1941年の発足から1940年代の半ばごろまでは、まったくホールマークなどが記載されていないか、『U.S.NAVAJO 70』が用いられています。その後、1940年代後半からは、【NAVAJO】の文字と【Horned Moon】と呼ばれるホールマークが刻印されるようになりました。

ナバホギルドの代表を務めた【Ambrose Roanhorse】は後進の育成にも熱心な作家で、1930年代からサンタフェのインディアンスクールで彫金クラスを受け持っており、多くの教え子を持っていました。古い年代の伝統技術を重んじた作品を多く残し、独特の造形美や完成された技術は次世代に絶大な影響を与えた人物です。

現代では、ナバホのトップアーティストである【McKee Platero】マッキー・プラテロ氏等がこちらの作品のようなAmbrose Roanhorseやナバホギルドが生み出した「古典作品(技術)をベースにモダンで完成されたジュエリー」の影響を強く受けていると思われます。特に初期のMcKee Plateroの作品では、こちらと同じようなシンプルで簡潔なスタンプワークとファイルワークのみで構成されたピースが散見されます。
それらをベースにさらに自身の思想や美意識を反映させ、高い次元へと作品を昇華させたマッキー・プラテロ氏は、日本の伝統継承で云う『守・破・離』を体現し、ナバホジュエリーをアートピースに押し上げています。

本作もナバホギルドの初期作品と思われ、伝統的な製法/技術が踏襲された丁寧で美しいシルバーワークと独特な造形美が堪能できる作品であり、【Ambrose Roanhorse】と【The Navajo Arts & Crafts Guild】の美意識を感じることが出来るピンブローチです。


【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位などの素材とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。
現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで叩き伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。最終的にはどちらもプレートやバーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。
また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。


こちらのピンブローチも、インゴットシルバー(銀塊)から成形されることによるシルバーの厚み、膨らみ、そして細かな細工が施されたエッジなどによる豊かな表情により、クリーンで無駄のないデザインでありながらどこか有機的で肉感的な印象が感じられるる作品となっています。

また、シルバーのみで構成されたソリッドな質感は派手さを生まず、ラペルやハット以外にもコンチョのように使用することも可能で、多くのアイテムになじみの良いシンプルなピンブローチです。強い存在感の作品ではありませんが、いつものスタイルにさりげなくアクセントになってくれるアイテムです。

アンティーク作品としてインディアンジュエリーの歴史的な資料価値も高く、大変コレクタブルでトレジャーハントプライスな作品となっています。

◆着用サンプル画像(6枚)はこちら◆


コンディションも大変良好です。僅かなクスミや小キズなどは見られますが、目立ったダメージなどはありません。ニードルパーツ(針)には歪みが見られますが、使用に当たっては問題のない状態となっています。
Size

縦 約2.55㎝   横 約5.95㎝ 

Material

Ingot Silver