【NAVAJO】ナバホのアンティークジュエリー、レクタングラー/長方形シェイプにカットされた美しいハイグレードブルージェムターコイズが7つ羅列された『Row Work/ローワーク』と呼ばれる伝統的なスタイルの作品。手の込んだシルバーワークと素晴らしい造形センスにより、アンティーク作品らしい特別な雰囲気を持ち、高い史料価値も有するアンティーク/ビンテージバングルです。

1940年代～1950年代頃の作品と思われ、3連となった重厚なラウンドワイヤーをバンド/地金に構成したクラシックなスタイルのブレスレット。そこに、7つのターコイズを立体的に連続してマウントすることでローワークデザインとなっています。そして、それぞれのターコイズを囲む様に、レインドロップとも呼ばれる小さなシルバーボールが絶妙なサイズの違いを用いて動きのある装飾になっています。また、それらの土台となっている部分もシルバーボールの作るシルエットに添うように、細かくカッティングされており、シンプルな造形にも感じられますが、細部まで非常に手の込んだシルバーワークによって作り上げられた作品となっています。またそれらラウンドワイヤーによる立体的で透け感のあるバンドの構成や、細かなシルバードロップの装飾等が、ターコイズの美しさを際立たせる造形ともなっており、ターコイズの煌めきと共に上質感も与えているようです。
古くから用いられるナバホの伝統的な技術/ディテールによって構成された作品ですが、丁寧なシルバーワークやアンティーク独特の造形センスはクオリティーが高く、独特の風格を感じさせるピースです。

マウントされたターコイズは、美しい色彩と煌めきを持った【High Grade Blue Gem Turquoise】ハイグレードブルージェムターコイズです。ナバホの伝統的造形を、どこかモダンでエレガントな印象に昇華しているのはこの石による効果と思われます。
比較的珍しいレクタングラーシェイプにカットされ、小さな石ながら素晴らしい透明感と深遠な表情、色彩のグラデーションとワイルドなマトリックスにより、複雑で特別なクオリティを誇ります。ブルージェムはもともと硬度の高いターコイズですが、こちらはそんなブルージェムの中でもハイグレードにグレーディングされる色と硬度を持つ石です。端の一石だけクラックが確認できますが、古い作品でありながら現在も宝石としての煌きを失っていません。


また、本作の持つディテールや造形、細かな細工は、同時代に観光客向けに作られたツーリストジュエリー/フレッド・ハービースタイルと呼ばれるスーベニアアイテムのデザインソースとなっており、こちらの作品も量産化されたピースのデザインソースとなっており、それらの『オリジナル』作品という意味でもその希少性と価値を高めています。

さらに、本作のオリジナリティやターコイズの質、非常に高い技術力が駆使されたシルバーワークは、ナバホの偉大な作家【Fred Peshlakai】フレッド・ぺシュラカイ(1896-1974)の作品を想起させますが、ホールマーク(作者のサイン)やスタンプワーク等、作者と特定する材料に乏しく、作者は不明となっています。


ナバホジュエリーの伝統的な造形技術を駆使し、作者のオリジナリティや秀逸なデザインセンスが凝縮された作品。ラウンドワイヤーの上にターコイズがマウントされることで立体的な造形となっていますが、幅やボリューム感は比較的控えめで、単独でもしっかりとした存在感を放つ作品ですが重ね付けにも向いたバングルです。
また、卓越したシルバーワークと美しいジェムクオリティーターコイズが織りなす表情は、エレガントな美しさを生み出しており、クラシックな印象と上質感をもたらしています。そして、それらによって高い汎用性が与えられており、ビンテージスタイルにはもちろん、ドレスや少しフォーマルなスタイルにもフィットするブレスレットとなっています。

宝石として評価できる上質なターコイズのクオリティーを活かした作品であり、ハイグレードターコイズが作り上げる深遠な表情と独特な品位を感じさせます。

◆着用サンプル画像(10枚)はこちら◆


コンディションは、僅かなシルバーのクスミ等が見られる程度で良好ですが、前述の通り、ターコイズに一か所のクラックが見られます。ただし、ガタツキなどは無く着用には不安のない状態です。また、その他のターコイズもマトリックス部分には凹凸が見られますが、それらはカットされた時からの天然石が持つ凹凸であり、現在も艶と素晴らしい透明感を保っています。