【NAVAJO】ナバホのシルバースミスによる作品で、ぽってりとした独特なフォルムに造形された美しいピース。手首のアクセントとなるボリューム感とワイドな幅を持った作品で、女性向けサイズのバングルです。

内側に『AL』のホールマーク(作者のサイン)が刻まれていますが、残念ながら作者は不明となっています。また、新しい作品ではありませんが、1990年代以降に作られたコンテンポラリー(現代)ジュエリーとなります。

柔らかな曲面でボリューム感のあるシェイプが中空構造によって造形されています。中空となっていますが38g程の重量があり、心地よい重量感が与えられています。このような造形は『Hollow Style』ホロウ スタイルと呼ばれ、2本のバンド/地金を用意し、表になる方をハンマーワークによってドーム型に成形します。それら2本をバングルの丸い形状に整えてからロウ付けにより接着しています。柔らかいドーム型の曲面がつけられたそのフォルムはとても美しいボリューム感を持ち、手首に対するフィット感も素晴らしいバングルです。
また、本作ではフロント部分が最も高さのあるドーム形状となっており、サイドに向けて少しづつ幅が広くなるシェイプとなっています。これにより、手首の動きに対するストレスを軽減しており、同時に独特なフォルムが生まれています。


【Hollow Style】中空構造/ホロウスタイルは、1940年代後半頃からみられる技法の一つ。美しく造形するには高い技術を必要とし、こちらの様に立体的で綺麗なフォルムを作り上げるのは容易ではありません。ボリューム感のある造形を過剰な重量にすることなく形作ることが出来る技術であり、インディアンジュエリー以外でも古くから見られる技法です。


ワイドな幅と共にボリューム感のある作品であり、際立った存在感を持つバングルですが、プレーンなシルバーのみの構成と洗練された印象はナチュラルに馴染みやすく使いやすい印象を持っています。ワイルドなスタイルにもシックな雰囲気にもフィットする作品です。
また、サイズは女性に向いた大きさとなっており、無駄のない造形はあらゆるジュエリーとの相性も良く、普遍的な造形美によって長くご愛用いただける作品となっています。

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コンディションは、ハンドメイド作品のため多少の制作ムラが見られ、全体にシルバーのクスミや小傷、小さな凹みが2か所程度ありますが、目立ったダメージはありません。