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JOO001741

【Austin Wilson】Navajo Vtg Ingot Silver Letter Opener c.1940~

【Austin Wilson】Navajo Vtg Ingot Silver Letter Opener c.1940~
79,200 円(税込)
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【Austin Wilson】Navajo Vtg Ingot Silver Letter Opener c.1940~
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【NAVAJO】ナバホの偉大なシルバースミス兄弟の兄【Austin Wilson】オースティン・ウィルソン(1901-1976)、又は弟の【Ike Wilson】アイク・ウィルソン(1901-1942)による作品で、非常に秀逸なシルバーワークよって作り上げられた重厚なアンティーク/ビンテージのレターオープナー/ペーパーナイフです。

裏側にはボウ&アローのホールマークが刻印されており、兄弟どちらの物か明確ではありませんが間違いなくAustin WilsonかIke Wilsonによる1930年代後半~1950年代頃に制作された作品です。
とても重厚に作られており、インゴットシルバー(銀塊)からハンマーワークによってナイフの形状が成形された作品。柄の部分には力強いスタンプワークが刻まれ、その文様に呼応するようにファイルワークと呼ばれるヤスリで削る原始的な技法によって立体的な動きが与えられています。またAustin&Ike Wilsonは、ナバホを代表するシルバースミスですが、こちらで使用されているスタンプ(鏨)の持つ表情は、プエブロ(ナバホ以外のアメリカ中西部に起源を持つインディアン部族)を想起させる植物をモチーフにした有機的でアーシーな印象を受けるデザインが用いられています。これは同作者がズニジュエリーをメインに取り扱うC. G. Wallace Trading Postに所属していた影響と思われます。また、柄の部分は裏面がフラットになっていますが、ナイフの刃の部分は片刃(厚みの中央が鋭利に作られた形状)となっています。インディアンジュエリーと同じような技術・技法で作られたレターオープナー/ペーパーナイフであり、高名な作者の高い技術力や造形センス、さらにはオリジナリティと実用性までが一体となった逸品です。


【Austin Wilson】オースティン・ウィルソンと【Ike Wilson】アイク・ウィルソン(1901-1942)は、ナバホ族の兄弟とされ、二人とも1901年生まれ、一説にはアングロ/白人の血が入っていたのではないかとされています。インディアンジュエリー作家の第二世代、セカンドジェネレーションと呼ばれる【Fred Peshlakai】フレッド・ぺシュラカイ(1896-1974)や【David Taliman】デビッド・タリマン(1902or1901-1967)、 ホピの【Morris Robinson】モリス・ロビンソン(1901-1984)、等と同世代であり、インディアンジュエリーの『作家』として活動を始めた最初期の一人です。
二人ともナバホリザベーションに生まれますが、弟のIke Wilsonが先にシルバースミスとして【Charles Garrett Wallace】チャールズ・ガレット・ウォレス(1898-1993)の経営するズニプエブロのC. G. Wallace Trading Postで仕事を始めます。その後、兄であるAustin Wilsonを同じC. G. Wallace Trading Postに誘いれたようです。キャリア中期以降は、ズニプエブロに存在するC. G. Wallace以外のトレーダーにも作品を供給しており、多くの素晴らしい作品を生み出しました。それは、彼らによる多くの作品がすでにミュージアムに収蔵されていることからも作家としての独自性やシルバースミスとしての高い技術がうかがえます。

また、C. G. Wallace はZUNI /ズ二のジュエリーを専門に扱うトレーダーでしたが、1920年代にナバホのシルバー彫金技術を必要としてIke Wilsonを登用したとされており、所属するジュエリー作家の多くがズニのジュエラーでした。そのため、Austin WilsonとIke Wilsonの兄弟の作品の中には、その当時ではほとんど考えられなかったズニの作家との共作と思われるチャンネルインレイ技術が使われた作品などが見つかっています。ただし、二人は基本的にシルバーワークを専門としており、ナバホのトラディッショナルな技術をベースに、ズニの作家による石のカットやカービングと彼らのシルバーワークを組み合わせたピースが残されています。しかしながら、技術はナバホの伝統的な彫金技術を重視していたようですが、そのデザインスタイルやナバホジュエリーにはあまり見られない繊細な仕事には、ズニの影響を受けていると考えられます。
ブレスレットやリングなど、トラディショナルなナバホスタイルを踏襲した作品が多く見つかっていますが、ボックスやカトラリー等多岐にわたるシルバー作品を残しており、伝統的な技術を踏襲しながらも新しいスタイルや実験的な造形のピースも見られ、そのクリエイティブな作風や美意識は後世の作家にも多くの影響を与えています。さらに、1941年発足の職人団体【The Navajo Arts & Crafts Guild】 ナバホギルドのメンバーとしてもその名前が残されています。

ホールマーク(作家のサイン)については、こちらのピースと同じボウ&アローの刻印が多く見つかっています。ただしそれが、兄弟の内でどちらのサインであるか明確になっていません。参考資料によっては、こちらのボウ&アローの刻印が弟のIkeのサインとされていますが、当店の見解としては1960年代まで制作していたと考えられる兄のAustinのサインである可能性が高いと推測しており、共通のホールマークであった可能性も排除できません。また、トマホークモチーフの刻印やホーガンモチーフのものなども同作者のものとして紹介されていることがありますが、C. G. Wallace Trading Postには、二人以外にも【Billy Hoxie】ビリー・ホクシー、【Charles Begay】チャールズ・ビゲイ(1912-1998)等、一説には二十数人と言われるナバホ出身のシルバースミスが作品を供給していたと云われており、オースティン・ウィルソンかアイク・ウィルソン、それぞれのサイン/ホールマークを断定するのは困難だと思われます。
それは、AustinとIkeが1歳ほど年の離れた兄弟である事が、最近のErnie Bulow氏の研究・調査によって判明したばかりであることからもいまだ不明点が多く、ホールマーク等の詳細について判断するにはまだまだ今後の研究・調査が必要と考えられます。
当時の高名な作家と同じようにホールマークの刻印されていない作品も多数確認されていますが、当時の作家の中では多作であり、比較的ホールマークの刻印されたピースが残っている作者です。
弟の【Ike Wilson】 は1942年に事故で亡くなられています。兄の【Austin Wilson】はその後も素晴らしい作品を多く残し、1976年に亡くなっており、その技術やスタンプはIkeの妻であった【Katherine Wilson】などが少しの間引き継いでいたようです。また、Ike Wilsonの孫にあたるのが、コンテンポラリージュエリーの有名作家【Harry Morgan】ハリー・モーガン(1946-2007)です。


【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位などの素材とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。
現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで叩き伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。最終的にはどちらもプレートやバーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。こちらの作品の極一部に見られるような僅かにシルバーの重なったような部分は、ハンマーワークによるインゴット成形作品の特徴です。
また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。


本作も【Austin Wilson】オースティン・ウィルソン又は【Ike Wilson】アイク・ウィルソンのナバホの伝統を守りながらも独創的で新しい試みを感じさせるデザインのピースです。さらに、前述のとおりズニ族の持つ価値観や美意識の影響を感じさせるデザイン/造形は、ナバホジュエリーの力強く武骨なシルバーワークに、有機的で柔らかな造形美が付加しているようです。

ステーショナリーアイテムの一つですが、ビンテージインディアンジュエリー独特の味わいとアンティーク工芸品としても高く評価される作品。Austin Wilsonという作者が特定可能な部分においても資料価値が高く、非常にハイエンドでコレクタブルな作品です。


コンディションは全体にシルバーのクスミや摩耗がありますが、ダメージ等は見られません。
【NAVAJO】ナバホの偉大なシルバースミス兄弟の兄【Austin Wilson】オースティン・ウィルソン(1901-1976)、又は弟の【Ike Wilson】アイク・ウィルソン(1901-1942)による作品で、非常に秀逸なシルバーワークよって作り上げられた重厚なアンティーク/ビンテージのレターオープナー/ペーパーナイフです。

裏側にはボウ&アローのホールマークが刻印されており、兄弟どちらの物か明確ではありませんが間違いなくAustin WilsonかIke Wilsonによる1930年代後半~1950年代頃に制作された作品です。
とても重厚に作られており、インゴットシルバー(銀塊)からハンマーワークによってナイフの形状が成形された作品。柄の部分には力強いスタンプワークが刻まれ、その文様に呼応するようにファイルワークと呼ばれるヤスリで削る原始的な技法によって立体的な動きが与えられています。またAustin&Ike Wilsonは、ナバホを代表するシルバースミスですが、こちらで使用されているスタンプ(鏨)の持つ表情は、プエブロ(ナバホ以外のアメリカ中西部に起源を持つインディアン部族)を想起させる植物をモチーフにした有機的でアーシーな印象を受けるデザインが用いられています。これは同作者がズニジュエリーをメインに取り扱うC. G. Wallace Trading Postに所属していた影響と思われます。また、柄の部分は裏面がフラットになっていますが、ナイフの刃の部分は片刃(厚みの中央が鋭利に作られた形状)となっています。インディアンジュエリーと同じような技術・技法で作られたレターオープナー/ペーパーナイフであり、高名な作者の高い技術力や造形センス、さらにはオリジナリティと実用性までが一体となった逸品です。


【Austin Wilson】オースティン・ウィルソンと【Ike Wilson】アイク・ウィルソン(1901-1942)は、ナバホ族の兄弟とされ、二人とも1901年生まれ、一説にはアングロ/白人の血が入っていたのではないかとされています。インディアンジュエリー作家の第二世代、セカンドジェネレーションと呼ばれる【Fred Peshlakai】フレッド・ぺシュラカイ(1896-1974)や【David Taliman】デビッド・タリマン(1902or1901-1967)、 ホピの【Morris Robinson】モリス・ロビンソン(1901-1984)、等と同世代であり、インディアンジュエリーの『作家』として活動を始めた最初期の一人です。
二人ともナバホリザベーションに生まれますが、弟のIke Wilsonが先にシルバースミスとして【Charles Garrett Wallace】チャールズ・ガレット・ウォレス(1898-1993)の経営するズニプエブロのC. G. Wallace Trading Postで仕事を始めます。その後、兄であるAustin Wilsonを同じC. G. Wallace Trading Postに誘いれたようです。キャリア中期以降は、ズニプエブロに存在するC. G. Wallace以外のトレーダーにも作品を供給しており、多くの素晴らしい作品を生み出しました。それは、彼らによる多くの作品がすでにミュージアムに収蔵されていることからも作家としての独自性やシルバースミスとしての高い技術がうかがえます。

また、C. G. Wallace はZUNI /ズ二のジュエリーを専門に扱うトレーダーでしたが、1920年代にナバホのシルバー彫金技術を必要としてIke Wilsonを登用したとされており、所属するジュエリー作家の多くがズニのジュエラーでした。そのため、Austin WilsonとIke Wilsonの兄弟の作品の中には、その当時ではほとんど考えられなかったズニの作家との共作と思われるチャンネルインレイ技術が使われた作品などが見つかっています。ただし、二人は基本的にシルバーワークを専門としており、ナバホのトラディッショナルな技術をベースに、ズニの作家による石のカットやカービングと彼らのシルバーワークを組み合わせたピースが残されています。しかしながら、技術はナバホの伝統的な彫金技術を重視していたようですが、そのデザインスタイルやナバホジュエリーにはあまり見られない繊細な仕事には、ズニの影響を受けていると考えられます。
ブレスレットやリングなど、トラディショナルなナバホスタイルを踏襲した作品が多く見つかっていますが、ボックスやカトラリー等多岐にわたるシルバー作品を残しており、伝統的な技術を踏襲しながらも新しいスタイルや実験的な造形のピースも見られ、そのクリエイティブな作風や美意識は後世の作家にも多くの影響を与えています。さらに、1941年発足の職人団体【The Navajo Arts & Crafts Guild】 ナバホギルドのメンバーとしてもその名前が残されています。

ホールマーク(作家のサイン)については、こちらのピースと同じボウ&アローの刻印が多く見つかっています。ただしそれが、兄弟の内でどちらのサインであるか明確になっていません。参考資料によっては、こちらのボウ&アローの刻印が弟のIkeのサインとされていますが、当店の見解としては1960年代まで制作していたと考えられる兄のAustinのサインである可能性が高いと推測しており、共通のホールマークであった可能性も排除できません。また、トマホークモチーフの刻印やホーガンモチーフのものなども同作者のものとして紹介されていることがありますが、C. G. Wallace Trading Postには、二人以外にも【Billy Hoxie】ビリー・ホクシー、【Charles Begay】チャールズ・ビゲイ(1912-1998)等、一説には二十数人と言われるナバホ出身のシルバースミスが作品を供給していたと云われており、オースティン・ウィルソンかアイク・ウィルソン、それぞれのサイン/ホールマークを断定するのは困難だと思われます。
それは、AustinとIkeが1歳ほど年の離れた兄弟である事が、最近のErnie Bulow氏の研究・調査によって判明したばかりであることからもいまだ不明点が多く、ホールマーク等の詳細について判断するにはまだまだ今後の研究・調査が必要と考えられます。
当時の高名な作家と同じようにホールマークの刻印されていない作品も多数確認されていますが、当時の作家の中では多作であり、比較的ホールマークの刻印されたピースが残っている作者です。
弟の【Ike Wilson】 は1942年に事故で亡くなられています。兄の【Austin Wilson】はその後も素晴らしい作品を多く残し、1976年に亡くなっており、その技術やスタンプはIkeの妻であった【Katherine Wilson】などが少しの間引き継いでいたようです。また、Ike Wilsonの孫にあたるのが、コンテンポラリージュエリーの有名作家【Harry Morgan】ハリー・モーガン(1946-2007)です。


【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位などの素材とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。
現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで叩き伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。最終的にはどちらもプレートやバーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。こちらの作品の極一部に見られるような僅かにシルバーの重なったような部分は、ハンマーワークによるインゴット成形作品の特徴です。
また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。


本作も【Austin Wilson】オースティン・ウィルソン又は【Ike Wilson】アイク・ウィルソンのナバホの伝統を守りながらも独創的で新しい試みを感じさせるデザインのピースです。さらに、前述のとおりズニ族の持つ価値観や美意識の影響を感じさせるデザイン/造形は、ナバホジュエリーの力強く武骨なシルバーワークに、有機的で柔らかな造形美が付加しているようです。

ステーショナリーアイテムの一つですが、ビンテージインディアンジュエリー独特の味わいとアンティーク工芸品としても高く評価される作品。Austin Wilsonという作者が特定可能な部分においても資料価値が高く、非常にハイエンドでコレクタブルな作品です。


コンディションは全体にシルバーのクスミや摩耗がありますが、ダメージ等は見られません。
Size

長さ 約 20.7㎝   幅(柄の広い部分) 約 2.1㎝

Material

Ingot Silver