【NAVAJO】ナバホ、インディアンスクールの彫金クラスで、教材として制作された作品と思われ、非常に伝統的で素晴らしいデザインのビンテージピース。インゴットシルバーから成形され、ファイルワーク/エングレイビングと言う削るだけの技法で仕上げられたクリーンで大変美しいビンテージバングルです。
1940年代頃~1960年代前頃までに作られたと思われる作品で、ある程度キャストで成形されたシルバーをハンマーによるパウンティングとファイルワーク/エングレイビングによる削ることで丁寧に造形され、シルバーの質感はとてもなめらかに仕上げられています。
そこに、大胆に紋様が刻まれたシンプルな構成ながらとても洗練された造形のピースです。 さらに、ターミナル付近にはアローのスタンプワークも施され、完成度を高めています。こちらの様な秀逸なデザインの古いピースは史料価値が高く、コレクターの手を離れることは非常に稀です。
また、こちらのバングルはアメリカ中西部にいくつかあるインディアンスクール、中でもサンタフェにあるサンタフェ・インディアンスクール(SFIS)(1890年設立)で作られた作品と思われます。 銀を溶かし、キャストで棒状(インゴット)に成形した後、伸ばし叩くことによってバングルへと成形していく製法は、大変原始的な手法であり、インディアンジュエリーのとても重要なファクターです。 こちらの作品はそれを体現し、手本・サンプルとしてとても優れた造形のため、とても長く教材として制作されたピースです。
こちらのようなスタイルはセカンドジェネレーション(1900-1920年代)以前から伝わる古い作風であり、サードジェネレーション(1930-1950年代)以降はナバホギルドやサンタフェのインディアンスクールで【Ambrose Roanhorse】アンブローズ・ローアンホース(1904-1982)等のアーティストにより後進に伝えられていきました。
現在では、Cochitiの【Cippy CrazyHorse】シピー・クレイジーホース氏やOhkay Owingehの【Mike Bird Romero】マイク・バード・ロメロ氏などがこちらの様な技術を守って、同スタイルの作品を作っていますが、アンティーク・ビンテージのピースはほとんど市場に出ているものを見かけない個体でもあり、その希少価値を高めています。
長く教材として作られたデザインのため、いくつかの同造形の作品を見てきましたが、その中でもクオリティーが高く、質の高い個体です。重量感もあり、インゴットならではの心地よい重みと、パウンディングを感じさせる固くなめらかな肌による素晴らしい装着感も堪能できるピース。
非常に汎用性も高く、長年にわたってご愛用いただけるシンプルで普遍的な造形美を持つバングルです。
着用画像はこちら↓
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コンディションも大変良好です。僅かなクスミが見られますが、使用感なくとても良い状態を保っています。