【ZUNI】ズ二のアンティークジュエリー、15個の小さなスクエアカットターコイズが羅列されたバンドが5連に構成され、総数75個ものターコイズがマウントされた作品。緻密で繊細なシルバーワークと、美しいナチュラルターコイズが非常に豊かな表情を生み出しており、大変貴重で魅力的なアンティーク/ビンテージバングルです。

1940年代後半～1950年代頃のピースと思われ、インゴットシルバー(銀塊)から成形されたバンド/地金をベースに無添加ナチュラルターコイズがセットされており、それらを5連に重ねることで構成されています。
それぞれの間と上下には小さなシルバードロップ/ボールが施されており、一つずつハンドメイドされた小さなシルバードロップにより、立体感と奥行きのある造形に仕上がっています。またサイドには、さりげなくも質の高いスタンプワークが施されており、ビンテージインディアンジュエリー独特の味わいが感じられます。

こちらのような造形スタイルは『Petit Point/プチポイント』や『Needle Point/ニードルポイント』と呼ばれるズニのトラディショナルな造形スタイルの一つ。中でも本作の様なスクエアカットターコイズで構成された作品は、人気が高く貴重なディテールとなっています。
小さなターコイズの緻密なカットやそれらを正確にセットする造形は、非常に繊細な仕事が必要であり、ナバホジュエリーとは違った印象を持っていますが、伝統的なインディアンジュエリーらしい表情も感じられる造形スタイルです。

1930年代以前においては、ナバホ・ズニ共に差異の少ないデザインの作品を制作していましたが、1930年代～1950年代にかけてこちらのような繊細なターコイズの構成やニードルポイントと呼ばれる造形、さらにチャンネルインレイなどの技術は、細かな石のカットを得意とするズニの特徴的なスタイルとして確立されていきました。現在ではズニの代表的なスタイルとして広く認知されています。

セットされたターコイズは、鉱山などは不明ですが素晴らしい透明感や強い色相を持つ上質なターコイズであり、ビンテージ作品特有の表情を持った石です。無添加ナチュラルな天然石である為、それぞれにマルチカラーにもなっていますが、その変色が生み出すマルチカラーもビンテージ独特の特徴であり、作品の持つ複雑な表情とナチュラルな質感と奥行きを生み出しているようです。


本作もズニのオーセンティックなスタイルのバングルであり、小さくスクエアカットされたターコイズの75個にも及ぶ羅列は、エッジーで洗練された造形美と独特な迫力を作っています。
また、ビンテージインディアンジュエリー独特の武骨で重厚な質感を持ちながら、繊細で美しい表情を見せるズニ独特の価値観は、女性に向いた印象を持ったバングルです。また、美しいターコイズの生み出す存在感と、5連に構成された比較的ワイドなボリューム感により、華やかでエレガントな表情を持ったブレスレットとなっています。

ハンドメイド作品の奥行きある表情と共に、可憐で繊細な造形や上質なターコイズはスタイルの「要」となり得るアンティークジュエリー。ズニジュエリーの中でも大変コレクタブルで、トレジャーハントプライスな作品です。

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コンディションは、シルバーのクスミ等が見られ経年を感じる状態ですが、目立ったダメージはありません。
また、ターコイズは変色によってマルチカラーとなっており、マトリックス部分には天然石が持つ凹凸が見られますが、目立ったダメージはなく美しい透明感を保っています。