【NAVAJO】ナバホのビンテージジュエリー、伝統的なディテールで構成されたクラシックな印象を持つシルバーワークをベースに、非常に美しいジェムクオリティターコイズがマウントされたビンテージ/アンティークリングです。

ホールマーク(作者のサイン)やスタンプワーク等、制作された年代や背景を判断する材料となるディテールが乏しく、作者や正確な制作背景の特定が難しい作品ですが、ターコイズの質やシャンクの造形、シルバーワークのディテールからは、1950年代～1970年代前半頃までに作られた作品と推測されます。
シャンクは、サイドからフロントに向かって3本に割り開かれた『スプリットシャンク』と呼ばれるナバホの伝統的なスタイルに造形されています。そこに、大きくナチュラルなターコイズのシェイプを活かし、美しいターコイズを最大限に際立たせるシンプルなフェイスが構成され、ベゼル(覆輪)はトゥースベゼル/ノッチドベゼル(刻みのある覆輪)ターコイズが採用されています。そのベゼルに2本のワイヤーを撚り合わせることで作るツイステッドワイヤーが施されていますが、他には装飾の無い、非常にシンプルなシルバーワークで形作られています。しかしながら、ナチュラルなターコイズの魅力やハンドメイドの味わいによってインディアンジュエリーらしい重厚で武骨な雰囲気を有し、シンプルなデザインによるモダンでクリーンな印象を併せ持ったリングとなっています。

マウントされたターコイズは、とても澄んだ優しい色相の水色を基調とし、ブラウンやゴールドのマトリックス、グリーンのグラデーションが入り、独特の透明感と強い発色を見せるジェムクオリティ(宝石としての価値)を持った石です。
その色相やマトリックスの特徴からは【Blue Gem Turquoise】ブルージェムターコイズや、かつてティファニー社も多く採用してた【Royston Turquoise】ロイストンターコイズだけでなく【Calico Lake Turquoise】キャリコレイクターコイズ等、幾つかの北米鉱山が想起され明確に特定することは出来ません。透明感と澄んだ深みを持ち高い硬度を感じさせます。本作が、モダンでエレガントな印象とインディアンジュエリーらしいアーシーな魅力を兼ね備えるリングとなっているのは、この石の質や複雑でナチュラルな表情による効果と思われます。
煌めきと奥行のある質の高い無添加ナチュラルのハイクオリティーなターコイズであり、アンティーク/ビンテージ作品においてこちらのようなグレードのターコイズが用いられていることは非常に稀で、作品の希少価値をさらに高めています。


とてもシンプルながら美しい造形のバランスと丁寧なシルバーワークにより、高い完成度とジュエリーとしての上質感を持った作品であり、シンプルなデザインながら上質なターコイズの表情を最大限際立たせているようです。

比較的大きいフェイスが存在感の感じさせるリングですが、クラシックで洗練されたデザインに仕上げられているため使いやすい作品と思われます。 また、硬度を感じるジェムクオリティーターコイズの表情は、フォーマルなシーンでも品格を損なわず、ミニマルな造形は多くのスタイルにフィットするリングとなっています。

アンティーク作品ではジェムクオリティーのターコイズがセットされた作品は非常に貴重であり、質の高いターコイズが作り上げる静かで自然の偉大さを感じさせる悠然とした存在感は、スタイルのアクセントとしてとても秀逸であり、ハイエンドでコレクタブルな作品です。

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コンディションも良好です。全体に多少の使用感が見られ、シルバーのクスミや僅かな摩耗等がありますが、特にダメージはなく良い状態を保っています。ターコイズも僅かなキズ等が見られますが、とても良好なコンディションです。マトリックス部分に見られる凹凸は、カットされた時からの天然石が持つ凹凸であり、現在も艶と素晴らしい透明感を保っています。