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JRO005080

Atq Navajo Cross Stamped "Ketoh Style" Silver Ring c.1925~

【NAVAJO】ナバホのアンティークジュエリー、インゴットシルバー(銀塊)から成形された非常に重厚な造りが特徴的なメンズサイズの作品。【Ketoh】ケトー をモチーフとした造形スタイルで、クロスやアローのスタンプワーク等、魅力的なディテールが詰まった大変貴重なアンティーク/ビンテージリングです。

1920年代後半~1930年代に作られたと思われる作品で、【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーや【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルと呼ばれる、20世紀前半のサウスウエスト観光産業の隆盛に合わせて作られた作品の一つと思われますが、そんなスーベニアアイテムの中でも初期のピースと思われ、全ての工程を一人の職人が担当し、全てハンドメイドで丁寧に仕上げられており、分業化や量産化されたものとは一線を画すクオリティーと味わいを持った作品です。

【Ketoh】ケトーは【BowGuard】ボーガードとも呼ばれ、もともとは弓を引く時に手首を守るための防具として作られていたもので、現在でも儀式などで使われている伝統的なアイテム。それらの多くはレザーで作られたブレスレットをベースに、プレート状のシルバーを組み合わせて構成した幅の広い手首飾りです。

本作は、上記のケトー/ボーガードをモチーフにしており、『ケトーリング』と呼ばれる事もあります。それらに見られるような盾を思わせるシェイプを持ち、フロント(フェイス)の幅が広く存在感のある作品です。
フェイス部分と共にインゴットシルバー(銀塊)から成形されたシャンクは、フロントが『スプリットシャンク』と呼ばれる伝統的な造形で3本に割り開かれており、フェイスに向けて自然な流れを生み出しています。そこに、指に沿うようにアールがつけられた迫力のある長方形のフェイスが構成されています。フェイスの中心には、珍しいアイアンクロスのスタンプワークやアロー等、多くのデザインが深く、細かく刻み込まれ、アンティークナバホジュエリーらしい表情を生み出しているようです。


【Cross】クロスモチーフは、インディアンジュエリーのトラディショナルなスタイルの一つとして古くから作られているモチーフの一つです。 キリスト教の普及と同時に、インディアンジュエリー創生期からみられるもので、ズニの巨匠【Horace Iule】ホレス・イウレ(1899~1901?-1978)等のクロスモチーフで有名になった作家も存在しました。
ただし、本作に見られるようなアイアンクロスのデザインは、ラグなどでは散見されますが、ジュエリーでは大変珍しいモチーフとなっています。

【Arrow/Arrowhead】アロード/アローヘッは、『お守り』の意味合いを持ちインディアンジュエリー創成期からみられる最古のモチーフの一つです。


こちらの様なナバホの伝統的な手首用防具/ブレスレットであるケトー(Ketoh)/ボーガード(BowGuard)をモチーフとしたリングは、インディアンジュエリー創成期からみられ、ナバホの偉大な作家【Fred Peshlakai】フレッド・ぺシュラカイ(1896-1974)やホピの【Ralph Tawangyawma】ラルフ・タワンギャウマ(1894-1972)、同じくホピの【Morris Robinson】モリス・ロビンソン(1901-1984)の作品でも散見される伝統的な造形の一つです。また、【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーや【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルと呼ばれる1910年代~1950年代当時、観光客向けに作られたピースにも類似した造形のリングを見つけることが出来ますが、こちらの作品はツーリスト向けのアイテムではなく、前述ような作者によって制作された量産されていない作品です。
現在においては、【Thomas Curtis Sr.】トーマス・カーティス(1945-2013)や、【McKee Platero】マッキー・プラテロ(1969-)、当店でも紹介している若手作家の【Clendon Pete】クレンドン・ピート(1977-)等、多くのシルバースミスが受け継ぎ、現在でも制作されているナバホジュエリーらしい造形スタイルとなっています。


【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位などの素材とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。
現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで圧力をかけて伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。最終的にはどちらもプレートやワイヤーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。こちらの作品において内側の一部に見られるようなシルバーの重なったような亀裂部分は、ハンマーワークによるインゴット成形作品の特徴です。
また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。


本作もリングではとても珍しいインゴットシルバーから成形されたことがはっきりと判る作品で、厚く重厚に仕上げられることで他に類を見ない迫力や武骨でありながら上質感が感じられる作品となっています。

また、とてもワイドなボリューム感とワイルドな印象は大きな存在感を持っていますが、石のセットされないシルバーのみによる構成は仰々しい印象が無く、アンティークの質感とフェイスの柔らかな曲面/アールによって、手への馴染みも素晴らしいリング。スタイルを問わず多くのシーンにおいてナチュラルに溶け込むと思われます。

ナバホメタルワークの古典期からみられるケトー/ボーガードをモチーフに、伝統的な技術によって構成された作品であり、プリミティブでクラシックな雰囲気と共に品格も備え、多くのツーリストジュエリー/フレッド・ハービースタイルジュエリーのデザインソースともなった史料価値も高い作品の一つ。ミュージアムに収蔵されるべき高い希少性を持つハイエンドなリングです。

◆着用サンプル画像(10枚)はこちら◆


コンディションは全体に摩耗が見られ、シルバーにはクスミがありますが、目立ったダメージは無く、重厚なシルバーワークによって、今後の長期ご着用にあたって不安のないコンディションとなってます。
PRICE:
85,800 円(税込)
SIZE:
日本規格 約 21.5~22号   円周 約 62.9㎜   us 10.5
正面幅 約 26.5㎜
MATERIAL:
Ingot Silver
SOLD OUT
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