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JBO034357

【Joe H. Quintana】 Spur Bolo w/Movable Rowel & Gem Turquoise

【Cochiti】コチティの大巨匠【Joe H. Quintana】ジョー・キンタナ(1915-1991)の作品で、同作者の代表作の一つとされるSpur/拍車デザインの貴重な個体。非常に凝った造形を持ち、美しいターコイズがマウントされたアンティーク/ビンテージボロタイ(ループタイ)です。

本作と同じ拍車デザインのボロタイは、Irma Bailey著の書籍【Joe H. Quintana Master in Metal】の8ページで紹介されています。そちらは、1968年頃の作品と記載されていますが、本作はセットされているターコイズから、1970年代前半頃の作品と推測されます。

とても重厚で忠実に拍車の造形が再現されたクラスプ/オーナメントは、キャスト(鋳物)ではなく、非常に精巧なシルバーワークによって地金から制作されています。このような立体的で複雑な造形をキャストではなく地金から制作するのは大変な技術力と手間、造形センスを必要とするため、多くの場合には量産にも向いたキャスト製法が用いられます。とてもリアルで精巧に作られた拍車のベースは、巧みなハンマーワークやファイルワークを駆使することで、美しい曲面に仕上げられ細かなリブ模様が刻まれています。さらに、下部のRowel(拍車先端に備えられているスパイク状の歯車/花車)も全て精巧にシルバーによって作り上げられており、歯車も実物同様に回転します。
そのような拍車をベースに、センターにはカボションカットされた美しいレッドマウンテンターコイズがマウントされており、その両サイドにはコーンモチーフのアップリケが配さ入れています。さらに、小さなコンチョやシルバーボール、フラットなシェイプに成形されたツイステッドワイヤーなどが施されることで、奥行きと物語を感じさせる造形となっています。また、両サイドのブーツとの接合部に当たる部分には小さなフラワーコンチョが備えられています。
アグレット/チップパーツは、先端にシルバービーズが施されたとてもシンプルなデザインとなっていますが、こちらの現在多くみられる市販品ではなく、ジョー・キンタナ本人がハンドメイドで制作したパーツが用いられています。

裏側には、ストッパーパーツと本体の2カ所に『JHQ』のホールマーク(作者のサイン)が刻まれています。

セットされたターコイズは【Red Mounten Turquoise】レッドマウンテンターコイズと推測される強く美しい発色を持った石で、鉄錆のような赤味の強いブラウンのウェブが入ります。アーシーでワイルドな景色を持っており、緻密で精巧に仕上げられながら、どこか有機的で柔らかな雰囲気を持ったクラスプ/オーナメントの造形を、さらに優しく華やかな表情にしているようです。また、宝石としての質を持つターコイズであり、ノーブルでクラシックな印象も持った石です。


【Joe H. Quintana】(Jose Higineo Quintana)ジョー・キンタナは、多くの賞を獲得しただけでなく、革新的な造形を生み出し、技術的にも頂点に達したインディアンジュエリーにおける最高のシルバー・スミスの一人です。 現在、有名作家として活躍する【Cippy CrazyHorse】シピー・クレイジーホースの師であり、父親としても有名です。

1915年にCochiti Puebloに生まれ、1932年頃からシルバースミスのキャリアをスタートさせたようです。1930年代後半頃には、【Julius Gan's Southwestern Arts and Crafts】(ユリウス・ガンズ サウスウエスト アーツアンドクラフト)に所属し、シルバースミスの一人としてジュエリーの制作に従事しました。当時のSouthwestern Arts and Crafts社には、【Ambrose Roanhorse】アンブローズ・ローアンホース、【David Taliman】デビッド・タリマン、【Mark Chee】マーク・チーも在籍していた記録が残っており、優秀でクリエイティブな作家を生み育てるバックアップや技術の継承があったと推測されます。
第二次世界大戦中は造船の仕事に従事し、ブラック・スミス(金属(鉄)鍛冶)の技術を身に付け、戦後の1950年代頭頃にニューメキシコに戻り、ロスアラモスの【Turquoise Post】やアルバカーキに在った【Seligman's】、その他にもFrank Patania Sr】フランク・パタニアの経営する【Thunderbird Shop】やManny Goodmanの【Covered Wagon】等、多くのインディアンクラフトショップに所属していたと言われています。 その間、1960年代中頃までになんと22本ものアートショーにおけるアワード受賞リボンを獲得しました。
1960年代後半には、【Irma Bailey】の経営する【Irma's Indian Arts & Pawn】等のために作品を制作、70年代にIrma's Indian Arts & Pawnが閉店するとコチティ族の家に戻ってシルバースミスとして活動を継続しました。

長いキャリアの中で、特に影響を感じさせるのが【Frank Patania Sr】フランク・パタニアです。1927年にサンタフェに【Thunderbird Shop】をオープンし、自身もアーティストとして評価の高いイタリア人作家のFrank Patania Srは【Joe H. Quintana】だけでなく、【Julian Lovato】ジュリアン・ロバト(1925-)や、【Louis Lomay】ルイス・ロメイ(1914-1996)にも技術やその美意識を教授した人物として知られています。
彼らは共通して高い独自性とインディアンジュエリーの伝統的で素朴な強さを持ちながら、新しい価値観や実験的な造形を生み出し、品位を感じさせる作品を多く残しました。 それぞれに強い個性を持っていますが、どこか共通する美意識を感じるのも特徴です。

ジョー・キンタナの作品はシンプルで洗練されたクリーンなデザインが特徴で、唯一無二のクオリティーを誇るシルバービーズや伝統的でプリミティブな技術を駆使し、非常に完成されたエレガントな作品を生み出すことを得意としています。
石の選別にも素晴らしい物があります。またそのシルバーワークは多岐にわたり、銀食器や花器など様々な作品を残していますが、やはりジュエリーのクオリティーや美しさは特別なものです。
1970年代頭に制作したコンチョベルトはDOORSの【Jim Morrison】が愛用したことでも有名になりました。


本作もナバホ・プエブロジュエリーの伝統的な技術やディテールを受け継いでいますが、Joe H. Quintanaの高いオリジナリティと卓越した技術によって作り上げられ、大きな作品ではありませんが、大作といえるスペシャリティを誇っています。
また、作者の突出した造形センスと独自性が与えられることで伝統工芸品として作られたシルバージュエリーが、ウェアラブルアートとしても評価できる作品へと昇華されているようです。

ボロタイは特殊なジュエリーであり、スタイリングしにくいイメージがありますが、ネックレスと同じようにお使いいただけ、こちらのようなボリューム感や上質感、さらには少しポップでナチュラルなイメージの作品は、多くのスタイルにとても馴染みの良い印象です。

Joe H. Quintanaという巨匠のアイデンティティーを感じ取ることが出来る作品であり、スペシャリティを持つ作品。代表作に数えられる拍車デザインですが、アメリカ国内を含めほとんど市場に出ることのない貴重な作品であり、史料価値も高い作品の一つとなっています。

◆着用サンプル画像(10枚)はこちら◆


コンディションは、全体に細かなキズやシルバーのクスミが見られますが、特にダメージのない良好な状態。ターコイズには、僅かなクラックやマトリックス部分に凹凸が確認できますが、これはおそらくカットされた時からの天然石が持つクラックではないかと思われます。
PRICE:
194,000 円(税込)
SIZE:
Clasp/オーナメント部分  縦 約 77.0㎜   横 約 45.1㎜
ループ全長 約 89.0㎝
ターコイズ 縦 約 26.9㎜  横 約 14.1㎜
MATERIAL:
Silver, Red Mounten Turquoise, Leather
SOLD OUT
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