【Apache】アパッチ族とフランス系アメリカ人混血の作家、【Al Somers】アル・ソマーズの少し古い作品で、インゴットシルバー(銀塊)から成形されたナバホのオールドスタイルバングルです。

Al Somersはナバホの伝統的な製法を守りながら素晴らしい作品を生み出す大ベテラン作家で、『Ralph Lauren』や『RRL』の銀器制作でも有名です。
現在も頑なに古い製法を守り、INGOT(銀塊)から成形したシルバーにトラディッショナルなスタンプを使った巧みなデザインワークが特徴的。それらの制作には大変な手間が掛かるため、もともと作品の数は多くありませんが、現在はご高齢なこともあり入手が難しい作家のひとりになっています。

こちらの幅があるバングルもインゴットから成形された心地よい重量感のバンド(地金)に美しいスタンプワークが施されたピースで、コンテンポラリー作品とは思えないアンティーク感のある印象。 また、インゴット独特の上質なシルバーの肌に仕上げられた作品です。一つ一つオリジナルで制作されたスタンプ(鏨)の完成度が高いことも氏の作品の特筆すべきポイントで、トラディッショナルなデザインながら美しく、制作に高い技術を必要とするスタンプも独自に制作してこれらのようなジュエリー作品に用いられています。
上下のエッジとセンターに施されたチゼルワークとその間に施されたシルバーの厚みを変えた立体的な造形など、プリミティブでシンプルな技術によって構成された作品ですが、センスの良いデザインワークにより普遍的で研ぎ澄まされた美しさがあります。


【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。
現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで叩き伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。最終的にはどちらもプレートやバーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。
また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。


当店では数少ないコンテンポラリー(現代作家)のピースですが、伝統を踏襲し、丁寧に作り上げられたバングルは素晴らしい完成度と武骨な印象をもち、多くのスタイルにフィットする秀逸な作品です。

こちらのような幅のあるバングルは腕をたくましく見せる効果があり半袖の季節に最適。また、アンティーク感のあるシルバーの肌は多くのアイテムと相性が良く、さりげなく馴染んでくれる作品です。
さらに、インゴットシルバーにより作られた作品は日常的な着用により細かな傷と共に艶が増し、経年によってその完成度を高めていきます。

着用画像はこちら↓
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新品・未使用品。【OLD NEW STOCK】(デットストック)です。長い保管期間のため、シルバーに多少のクスミ等は見られますが、使用感のないコンディションです。