アンティーク/ビンテージの【Trade Beads】トレードビーズネックレスです。1800年代後期～1900年代初頭に作られたヴェネチア産トレードビーズをメインに、少しボヘミアやオランダ等で作られたビーズがミックスされており、とても楽しい印象を作っているマルチトレードビーズネックレスです。

こちらは、アメリカンインディアンが所有していたものをレースのみ交換されたネックレスになりますが、1970年代頃にヒッピーによって組み上げられたネックレスではないかと推測されます。
7㎜～10㎜程度のビーズがセンス良く組まれており、ナバホメイドシルバービーズも含まれています。


【Antique Glass Beads】アンティークグラスビーズ・【Trade Beads】トレードビーズは、紀元前3000年以上前から制作されていたと推測されるガラス製のビーズで、日本では『トンボ玉』と呼ばれています。エジプトからヨーロッパ、アジア、アフリカと世界各地で作られ、古くから交易品として世界中に流通しました。それらは、金やシルクと同様に世界中に共通した貨幣の様に扱われました。
中でも、15世紀から20世紀初頭にアフリカ向け交易品としてヴェネチアやオランダ、チェコ(ボヘミア)等で作られたビーズを【Trade Beads】トレードビーズと呼びます。
これらの美しいガラス玉は、アフリカ先住民を魅了し金などと交換され、さらに多くの奴隷とも交換された悲しい歴史を持ちます。 オランダ人の手によりアメリカに渡ったシェブロンビーズ(ヴェネチア産の多層で山形模様のビーズ)は、アメリカンインディアンとの交易で現在のマンハッタン(土地)と交換されたという伝説も残っています。
日本で圧倒的な数が流通しているホワイトハーツもトレードビーズの一つで、ナバホ・プエブロのインディアンが好んだためにインディアンジュエリーに組み込まれることがあり、やはり高橋吾郎氏の影響により日本で非常に多く流通しているようです。アンティークのものは1800年代～ヴェネチアで作られたビーズで、1950年代以降はチェコにおいて現在でも製造が続けられています。

北米においても中世から交易品として少しずつ流通し、インディアンの人々が自分たちのジュエリーとして使用したり、パーツとして流用した作品が残されています。
また、1960年代後半になるとヒッピーたちの手により、フォークアートの一つとして沢山のネックレスが作られました。そのため、世界的には珍しい多数のトレードビーズがミックスされたネックレスがアメリカでは時々見つかります。

現在では、インドや中国でリプロダクトのビーズも制作されており、古色をつけられた個体などは、識別しにくいものもあるため注意が必要です。

宝石のような煌きではなく、経年を経たガラス素材のチープで独特な味わい、それに多様で個性的なデザインに魅了され、欧米をはじめ世界中で多くのコレクターが存在します。


こちらのネックレスでは、古代に作られたビーズは含まれておらず、多くは1800年代後期～1900年代初頭のアンティークトレードビーズにより構成されています。リプロダクトのビーズは含まれていないようですが、コンディションを含め玉ごとに製造年代や産地はバラバラで、おそらくはほとんどがアフリカを経てアメリカに渡ったものと思われます。
最も多くみられるのが、1800年代後期～1900年代初頭のヴェネチア産で、ストライプ模様が入るカンネと呼ばれる筋玉、さらに、アワラシェブロンビーズ、複雑な模様がサイケデリックなミルフィオリやアイビーズ、エンドオブザデイと呼ばれる細かな粒模様の玉、フレンチクロスと言うトリコロールカラーのラインが入る玉等が入っています。そこに、1700年代～1800年代オランダ製の青や水色の単色玉、1800年代中期ボヘミア製の少しカットが入った青いロシアンブルー等が含まれています。
さらにバイコーン型のシルバービーズは、1940年代以前に制作されたナバホのベンチメイド(ハンドメイド)シルバービーズが使用されています。

とても使いやすい程よいボリューム感に構成されており、明るい色味の玉が多く含まれていますが、アンティークと独特の風格と重みを感じられ、キッチュな印象よりも落ち着いたスタイルにフィットするアイテムだと思います。

着用画像はこちら↓
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コンディションは、玉ごとに大きな差があり、気泡の抜けた細かな穴があるものや、綺麗なコンディションのもの、一部には欠けの見られる玉もありますが、ネックレスとしてのご着用に不安のあるダメージは見られません。ワイヤー/レースは新しいものに交換されています。