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CIK005347

Old "Hu Katsina" The Whipper Doll by 【Larry Hobbs】

Old "Hu Katsina" The Whipper Doll by 【Larry Hobbs】
35,200 円(税込)
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Old "Hu Katsina" The Whipper Doll by 【Larry Hobbs】
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【HOPI】ホピと【NAVAJO】ナバホの混血(ハーフ)の作家【Larry Hobbs】ラリー・ホブス(1952-2016)によって作られたカチナドール。中でも『Hu』フーと呼ばれる【Whipper Kachina】ウィッパーカチナです。

1990年代~2000年代頃に作られた作品で、とても丁寧な木彫と着色、そしてレザーなどの天然素材を使用した細かな装飾が施されたカチナドールです。躍動的なポーズに造形され、身体や大きな角の生えたマスクなどは木彫となっており、マスクの口部分や腰巻などはレザーに着色することで形作られています。頭の上にはとても細かく彫刻された木製の羽根が飾られており、手にはユッカのウィップ(鞭)を持っています。瑞々しさを持つユッカの着色等、細部まで写実的に再現されており、伝統的な愛らしさを持った人形としての可愛い雰囲気と描写的でリアルな存在感がとても魅力的な作品となっています。


【Yucca】ユッカは、北米から中米原産のリュウゼツラン科の植物の総称です。ドラセナ等と近く剣状の葉が放射状に広がり、その先端は鋭くとがっています。アメリカ中西部では庭園植物として古くから親しまれ、ホピの生活にも欠かせない植物となっています。ユッカの根は、「髪洗いの儀式」において石鹸の代わりとなり、葉の部分はバスケットの材料となります。こちらのフーカチナは、両手に鞭としてのユッカを持っています。


【katsina/Kachina】カチナ/カチーナは、ホピ族において祖先の神聖な霊魂や全ての自然事象を司る精霊のような存在です。信仰の対象としてだけでなく、ホピ族の精神的な中心であり、価値感や生活様式に至るまでの根幹を成すとても大切な神々です。現在でも伝統的な宗教儀式の中で数十種のカチナを見ることが出来ますが、その総数は400種以上ともされています。

アリゾナ州フラッグスタッフのサンフランシスコピーク付近の聖なる山やホピの村に点在する泉などの聖地に住むとされ、毎年2月にはホピメサに来訪し、7月までの約半年間、ホピの人々が生活する乾燥した砂漠地帯に恵みの雨をもたらし、日々の生活をサポートしたり秩序や安寧をもたらすと信じられています。
文字を持たないホピの人々にとっては、儀式においてその伝統的な教訓や精神世界、そして祈りを可視化し後世に伝えるためにも重要な存在になっているようです。

そして、毎年カチナが滞在する間に幾度も行われる儀式/ダンスは、男性がカチナの姿になる仮面儀礼となっています。それらの仮面儀礼を執行することにより人とカチナは一体となります。カチナは受肉し、ダンスによって雨雲を呼び寄せ、世の平安を祈ります。そしてまた、依り代となったダンサーの男性にはカチナの超自然的な力が宿ると考えられています。
儀式/ダンスにおいては、チーフカチナやガードカチナ、ランナーカチナやバードカチナ、さらに人間とカチナの中間的なマッドヘッド等の道化役まで、それぞれ多岐にわたる役割を分担しています。
また、多種のカチナはそれぞれに特徴を持っており、具体的な持ち物やモチーフとなる動物のような特徴以外にも、精神世界の神々であるために言葉で表現できない特徴も併せ持っています。
それらを伝承し後世に伝えているのが、ホピの言葉でTihu(ティフー/ティトゥ)と呼ばれるカチナドールです。

数百年前にはカチナ信仰が始まっていたとされており、カチナドールの誕生は1300年代~1400年代頃と考えられています。その後、カチナダンスで踊り手となった男性が自らが演じたカチナを模ったカチナドールを伝統的な決まりに沿って制作し、娘や孫娘に送るのが慣例となりました。
現在でもホピの女の子は毎年2体のカチナドールを受け取ります。そして、それらは大切に壁に飾られたり、赤子をあやす時にも用いられ、子供たちはカチナの役割や恰好を学んでいきます。

1870年代にアメリカの地理学者で雑誌「ナショナルジオグラフィック」の創刊者でもあるジョン・ウェスリー・パウエルが、ホピ族以外で初めて入手したとされており、1894年には考古学者のウォルター・フュークスによって紹介されたことで広く知られ、工芸品として制作・販売もされるようになっていきました。
基本的に男性が制作することが伝統となっており、分業化されずに一人で全てを作り上げます。コットンウッドの根の部分を使った(現在では色々な木材が使用されています)木彫をベースに、丁寧に着色され毛皮や皮革、羽根、貝殻など様々なマテリアルを用いて装飾されています。

1970年代以降には細部まで緻密で写実的に作られた芸術作品も作られるようになり、素材も天然のものだけではなくなりました。さらに、唯一無二の存在でありその姿の愛らしさと神秘性から世界中で認知される事となり、商業的に量産されるようにもなりました。
現在ではアリゾナ州やニューメキシコ州においても、信仰を持たない他部族によるカチナドールや、海外で量産された模造品が多く流通しています。

ホピ族以外にもズニ族ではコッコと呼ばれる同様の信仰が残っており、他にもラグナ族等、文化的に近い関係にある一部のプエブロ民族では類似した習慣が見られます。
アニミズム思想という意味では、日本の神道や自然崇拝と近い世界観であり、日本人にとって違和感なく理解しやすい信仰や価値観だと思います。

カチナドールはコレクタブルな工芸品、精霊をかたどった人形というだけでなく、ホピ族の継承する思想やメッセージ、祈りを具現化した神聖な化身でもあります。


【Hu Katsina】は、【Tungwup Kachina/Whipper Kachina】とも呼ばれ、雨をもたらすカチナであり、儀式の秩序を守るガードカチナの役割を担っています。その為、儀式において秩序を乱す道化やピエロには罰を与えます。【Crow Mother】の息子であり、儀式に一緒に登場します。そして、ユッカの鞭が摩耗すると新しいユッカをCrow Motherから受け取ります。豆の木を守護する役目も持っているとされ、豆の収穫を助けるそうです。
黒い顔にジグザグの歯を持つ鬼の姿をしており、手にはユッカの鞭やナイフを持っています。本作では雨を運んでくるカチナらしく腰巻にレインクラウド(雨雲)が描かれています。


10インチ程度の標準的なサイズを持ち、丁寧に作り込まれたカチナドールは、その強い存在感にも関わらず、多くのインテリアにナチュラルに溶け込みます。工芸品としてだけでなく、そのスピリッツと共に迎えて頂けることを願っています。


コンディションは大変良好です。古くから営まれているトレーディングポストのショーケースの中で大切に保管されていた物であり、特にダメージ等は見られません。
【HOPI】ホピと【NAVAJO】ナバホの混血(ハーフ)の作家【Larry Hobbs】ラリー・ホブス(1952-2016)によって作られたカチナドール。中でも『Hu』フーと呼ばれる【Whipper Kachina】ウィッパーカチナです。

1990年代~2000年代頃に作られた作品で、とても丁寧な木彫と着色、そしてレザーなどの天然素材を使用した細かな装飾が施されたカチナドールです。躍動的なポーズに造形され、身体や大きな角の生えたマスクなどは木彫となっており、マスクの口部分や腰巻などはレザーに着色することで形作られています。頭の上にはとても細かく彫刻された木製の羽根が飾られており、手にはユッカのウィップ(鞭)を持っています。瑞々しさを持つユッカの着色等、細部まで写実的に再現されており、伝統的な愛らしさを持った人形としての可愛い雰囲気と描写的でリアルな存在感がとても魅力的な作品となっています。


【Yucca】ユッカは、北米から中米原産のリュウゼツラン科の植物の総称です。ドラセナ等と近く剣状の葉が放射状に広がり、その先端は鋭くとがっています。アメリカ中西部では庭園植物として古くから親しまれ、ホピの生活にも欠かせない植物となっています。ユッカの根は、「髪洗いの儀式」において石鹸の代わりとなり、葉の部分はバスケットの材料となります。こちらのフーカチナは、両手に鞭としてのユッカを持っています。


【katsina/Kachina】カチナ/カチーナは、ホピ族において祖先の神聖な霊魂や全ての自然事象を司る精霊のような存在です。信仰の対象としてだけでなく、ホピ族の精神的な中心であり、価値感や生活様式に至るまでの根幹を成すとても大切な神々です。現在でも伝統的な宗教儀式の中で数十種のカチナを見ることが出来ますが、その総数は400種以上ともされています。

アリゾナ州フラッグスタッフのサンフランシスコピーク付近の聖なる山やホピの村に点在する泉などの聖地に住むとされ、毎年2月にはホピメサに来訪し、7月までの約半年間、ホピの人々が生活する乾燥した砂漠地帯に恵みの雨をもたらし、日々の生活をサポートしたり秩序や安寧をもたらすと信じられています。
文字を持たないホピの人々にとっては、儀式においてその伝統的な教訓や精神世界、そして祈りを可視化し後世に伝えるためにも重要な存在になっているようです。

そして、毎年カチナが滞在する間に幾度も行われる儀式/ダンスは、男性がカチナの姿になる仮面儀礼となっています。それらの仮面儀礼を執行することにより人とカチナは一体となります。カチナは受肉し、ダンスによって雨雲を呼び寄せ、世の平安を祈ります。そしてまた、依り代となったダンサーの男性にはカチナの超自然的な力が宿ると考えられています。
儀式/ダンスにおいては、チーフカチナやガードカチナ、ランナーカチナやバードカチナ、さらに人間とカチナの中間的なマッドヘッド等の道化役まで、それぞれ多岐にわたる役割を分担しています。
また、多種のカチナはそれぞれに特徴を持っており、具体的な持ち物やモチーフとなる動物のような特徴以外にも、精神世界の神々であるために言葉で表現できない特徴も併せ持っています。
それらを伝承し後世に伝えているのが、ホピの言葉でTihu(ティフー/ティトゥ)と呼ばれるカチナドールです。

数百年前にはカチナ信仰が始まっていたとされており、カチナドールの誕生は1300年代~1400年代頃と考えられています。その後、カチナダンスで踊り手となった男性が自らが演じたカチナを模ったカチナドールを伝統的な決まりに沿って制作し、娘や孫娘に送るのが慣例となりました。
現在でもホピの女の子は毎年2体のカチナドールを受け取ります。そして、それらは大切に壁に飾られたり、赤子をあやす時にも用いられ、子供たちはカチナの役割や恰好を学んでいきます。

1870年代にアメリカの地理学者で雑誌「ナショナルジオグラフィック」の創刊者でもあるジョン・ウェスリー・パウエルが、ホピ族以外で初めて入手したとされており、1894年には考古学者のウォルター・フュークスによって紹介されたことで広く知られ、工芸品として制作・販売もされるようになっていきました。
基本的に男性が制作することが伝統となっており、分業化されずに一人で全てを作り上げます。コットンウッドの根の部分を使った(現在では色々な木材が使用されています)木彫をベースに、丁寧に着色され毛皮や皮革、羽根、貝殻など様々なマテリアルを用いて装飾されています。

1970年代以降には細部まで緻密で写実的に作られた芸術作品も作られるようになり、素材も天然のものだけではなくなりました。さらに、唯一無二の存在でありその姿の愛らしさと神秘性から世界中で認知される事となり、商業的に量産されるようにもなりました。
現在ではアリゾナ州やニューメキシコ州においても、信仰を持たない他部族によるカチナドールや、海外で量産された模造品が多く流通しています。

ホピ族以外にもズニ族ではコッコと呼ばれる同様の信仰が残っており、他にもラグナ族等、文化的に近い関係にある一部のプエブロ民族では類似した習慣が見られます。
アニミズム思想という意味では、日本の神道や自然崇拝と近い世界観であり、日本人にとって違和感なく理解しやすい信仰や価値観だと思います。

カチナドールはコレクタブルな工芸品、精霊をかたどった人形というだけでなく、ホピ族の継承する思想やメッセージ、祈りを具現化した神聖な化身でもあります。


【Hu Katsina】は、【Tungwup Kachina/Whipper Kachina】とも呼ばれ、雨をもたらすカチナであり、儀式の秩序を守るガードカチナの役割を担っています。その為、儀式において秩序を乱す道化やピエロには罰を与えます。【Crow Mother】の息子であり、儀式に一緒に登場します。そして、ユッカの鞭が摩耗すると新しいユッカをCrow Motherから受け取ります。豆の木を守護する役目も持っているとされ、豆の収穫を助けるそうです。
黒い顔にジグザグの歯を持つ鬼の姿をしており、手にはユッカの鞭やナイフを持っています。本作では雨を運んでくるカチナらしく腰巻にレインクラウド(雨雲)が描かれています。


10インチ程度の標準的なサイズを持ち、丁寧に作り込まれたカチナドールは、その強い存在感にも関わらず、多くのインテリアにナチュラルに溶け込みます。工芸品としてだけでなく、そのスピリッツと共に迎えて頂けることを願っています。


コンディションは大変良好です。古くから営まれているトレーディングポストのショーケースの中で大切に保管されていた物であり、特にダメージ等は見られません。
Size

高さ 約25.0㎝   横幅(最大) 約14.0㎝   奥行 約9.5㎝

Material

Wood, Stone, Leather, Fur, Feather