ブラス/真鍮製のインディアンヘッドをモチーフにした小さな灰皿。20世紀初頭のアメリカ中西部やルート66沿いの観光スーベニアアイテム(記念品・お土産)として作られたピースと推測されるアンティークトレイ/アッシュトレイです。
キャストワークによってインディアンヘッドを描き出したソリッドブラスを、カッティングすることで成形しており、さらに旋盤を使った手作業による曲面加工を行っています。ある程度量産されたピースと思われますが、マスプロダクト品ではなく、その多くがハンドメイドによる工程で作られたものです。
このようなアシュトレイやブックエンド、コインバンク等のメタルアイテムもフレッド・ハービースタイルのジュエリーと同様に、観光産業の隆盛に合わせてスーベニア(記念品・お土産)の一つとして作られた物で、1920年代~1950年代頃までに作られたものと思われます。 1960年代以降にはインディアンモチーフの多くのアイテムが復刻/リプロダクトされ、こちらと同様のデザインを持つアシュトレイについては、陶器の物が当時アメリカの占領下にあった日本で製造されたり、アメリカ国内でもブロンズやホワイトメタル等で作られたようです。
こちらのピースについては、その製法やディテールなどから古いオリジナルアンティークピースと思われます。
無垢の金属製のため、小さなサイズながら大変重量があり、安定感のある灰皿です。また、控えめなサイズ感はデスクなどに良いサイズで、小物やジュエリー用の収納トレイとしても活用いただけると思います。
名作と云えるデザインのアシュトレイであり、そのオリジナルアンティークのため、リプロダクトに比べ造りの良さと迫力が感じられます。
コンディションは多少の使用感やブラスのクスミが見られますが、硬い金属ですので大きなダメージはありません。