ITEM CODE:
JBO011171

Attributed to【Austin Wilson】Heart Repoused Cuff w/TQ c.1930~

Attributed to【Austin Wilson】Heart Repoused Cuff w/TQ c.1930~
198,000 円(税込)
198,000 円(税込)
Attributed to【Austin Wilson】Heart Repoused Cuff w/TQ c.1930~
  • Attributed to【Austin Wilson】Heart Repoused Cuff w/TQ c.1930~
  • Attributed to【Austin Wilson】Heart Repoused Cuff w/TQ c.1930~
  • Attributed to【Austin Wilson】Heart Repoused Cuff w/TQ c.1930~
  • Attributed to【Austin Wilson】Heart Repoused Cuff w/TQ c.1930~
  • Attributed to【Austin Wilson】Heart Repoused Cuff w/TQ c.1930~
  • Attributed to【Austin Wilson】Heart Repoused Cuff w/TQ c.1930~
  • Attributed to【Austin Wilson】Heart Repoused Cuff w/TQ c.1930~
  • Attributed to【Austin Wilson】Heart Repoused Cuff w/TQ c.1930~
  • Attributed to【Austin Wilson】Heart Repoused Cuff w/TQ c.1930~
  • Attributed to【Austin Wilson】Heart Repoused Cuff w/TQ c.1930~
  • Attributed to【Austin Wilson】Heart Repoused Cuff w/TQ c.1930~
【NAVAJO】ナバホの偉大なシルバースミス兄弟の兄【Austin Wilson】オースティン・ウィルソン(1901-1976)、又は弟の【Ike Wilson】アイク・ウィルソン(1901-1942)によるものと推定される作品。質が高く非常に手の込んだシルバーワークとハート型のリポウズ/バンプアウト等、作者のオリジナリティも素晴らしいアンティーク/ビンテージバングルです。

本作にはホールマーク(作者のサイン)が無く、作者を断定する事ができませんが、使用されているスタンプ(鏨)ツールからは、ほぼ間違いなくウィルソン兄弟による作品と推定することが可能となっています。

1930年代~1950年代頃に作られた作品と思われ、インゴットシルバー(銀塊)から成形されたバンドは、『スプリットバンド』と呼ばれる伝統的な造形で3本に割り開かれており、厚くとても心地よい重量感を持っています。その中央にターコイズをマウントする為の土台パーツがアップリケされており、スクエアカットされた個性的で美しいターコイズがマウントされています。そして、その両サイドには、特徴的なハート型のリポウズ/バンプアウトが配されることで独自性が与えられており、シルバーワークの質の高さを物語るディテールともなっています。このようなハート型のリポウズ/バンプアウトは、そのツール(凹凸スタンプ)を製作する為に大変な労力と共に技術力が必要であり、ナバホの偉大な作家【Fred Peshlakai】フレッド・ぺシュラカイ(1896-1974)や本作の作者と考えられるWilson兄弟など、ごく限られた作家による作品において見られる造形/ディテールとなっています。
さらに、バンド全体に力強いスタンプワークが刻まれており、上下のエッジ部分はスタンプワークによる文様と呼応した『ファイルワーク』と呼ばれるヤスリによる立体的な刻みが施されており、作品に動きとコントラストを与えているようです。サイド~ターミナル(両端)にかけては、正確で力強いスタンプワークにより、キャタピラの様な深く強い凹凸が生み出されており、ラギッドながら構築的な表情が与えられています。またこのようなディテールは、他に類を見ないデザイン・造形となっています。

これらは全てナバホの伝統的な技法を応用したディテールとなっており、オーセンティックでクラシックな印象も受けますが、細部には作者のオリジナリティーが光り、卓越した技術と造形センスによって、際立った存在感とスペシャリティを持ったブレスレットに仕上げられています。

セットされたターコイズは、柔らかくも強い発色を持ったアクアカラーを基調とし、独特の透明感とマーブル模様の様な複雑で奥行きのある景色を形成するジェムクオリティ/宝石としての価値を持った石です。【Fox Turquoise】フォックスターコイズや【Calico Lake Turquoise】キャリコレイクターコイズ、【Blue Gem Turquoise】ブルージェムターコイズ、そして【Burnham/Godber Turquoise】バーナム/ガドバーターコイズ等で類似した特徴を持った石が産出していますが、いずれも例外的な特徴であり、明確に鉱山を特定することは出来ません。
非常に高い硬度を感じさせる艶があり、濃いブルーではありませんが煌めきと奥行のある質の高い無添加ナチュラルターコイズです。


【Austin Wilson】オースティン・ウィルソンと【Ike Wilson】アイク・ウィルソン(1901-1942)は、ナバホ族の兄弟とされ、二人とも1901年生まれ、一説にはアングロ/白人の血が入っていたのではないかとされています。インディアンジュエリー作家の第二世代、セカンドジェネレーションと呼ばれる【Fred Peshlakai】フレッド・ぺシュラカイ(1896-1974)や【David Taliman】デビッド・タリマン(1902or1901-1967)、 ホピの【Morris Robinson】モリス・ロビンソン(1901-1984)、等と同世代であり、インディアンジュエリーの『作家』として活動を始めた最初期の一人です。
二人ともナバホリザベーションに生まれますが、弟のIke Wilsonがシルバースミスとして【Charles Garrett Wallace】チャールズ・ガレット・ウォレス(1898-1993)の経営するズニプエブロのC. G. Wallace Trading Postで仕事を始めました。その後、兄であるAustin Wilsonを同じC. G. Wallace Trading Postに誘いれます。キャリア中期以降は、ズニプエブロに存在するC. G. Wallace以外のトレーダーにも作品を供給しており、多くの素晴らしい作品を生み出しました。それは、彼らによる多くの作品がすでにミュージアムに収蔵されていることからも作家としての独自性やシルバースミスとしての高い技術がうかがえます。

また、C. G. Wallace はZUNI /ズ二のジュエリーを専門に扱うトレーダーでしたが、1920年代にナバホのシルバー彫金技術を必要としてIke Wilsonを登用したとされており、所属するジュエリー作家の多くがズニのジュエラーでした。そのため、Austin WilsonとIke Wilsonの兄弟の作品の中には、その当時ではほとんど考えられなかったズニの作家との共作と思われるチャンネルインレイ技術が使われた作品などが見つかっています。ただし、二人はナバホのシルバーワークを専門としており、ナバホのトラディッショナルな技術をベースに、ズニの作家による石のカットやカービングと彼らのシルバーワークを組み合わせたピースが残されています。しかしながら、技術はナバホの伝統的な彫金技術を重視していたようですが、そのデザインスタイルやナバホジュエリーにはあまり見られない繊細な仕事はズニの影響を受けていると考えられます。
ブレスレットやリングなど、トラディショナルなナバホスタイルを踏襲した作品が多く見つかっていますが、ボックスやカトラリー等多岐にわたるシルバー作品を残しており、伝統的な技術を踏襲しながらも新しいスタイルや実験的な造形のピースも見られ、そのクリエイティブな作風や美意識は後世の作家にも多くの影響を与えています。さらに、1941年発足の職人団体【The Navajo Arts & Crafts Guild】 ナバホギルドのメンバーとしてもその名前が残されています。

ホールマーク(作家のサイン)については、こちらのピースには施されていませんが、ボウ&アローの刻印が多く見つかっています。ただしそれが、兄弟の内でどちらのサインであるか明確になっていません。参考資料によっては、前述のボウ&アローの刻印が弟のIkeのサインとされていますが、当店の見解としては、1960年代まで制作していたと考えられる兄のAustinのサインである可能性が高いと推測しており、共通のホールマークであった可能性も排除できません。また、トマホークモチーフの刻印やホーガンモチーフのものなども同作者のものとして紹介されていることがありますが、C. G. Wallace Trading Postには、二人以外にも【Billy Hoxie】ビリー・ホクシー、【Charles Begay】チャールズ・ビゲイ(1912-1998)等のナバホ出身のシルバースミスが作品を供給していたと考えられ、オースティン・ウィルソンかアイク・ウィルソンのサインであることを断定するのは大変困難だと思われます。
それは、AustinとIkeが1歳ほど年の離れた兄弟である事が、最近のErnie Bulow氏の研究・調査によって判明したばかりであることからもいまだ不明点が多く、ホールマーク等の詳細について判断するにはまだまだ今後の研究・調査が必要と考えられます。
当時の高名な作家と同じようにホールマークの刻印されていない作品も多数確認されていますが、当時の作家の中では多作であり、比較的ホールマークの刻印されたピースが残っている作者です。
弟の【Ike Wilson】 は1942年に事故で亡くなられています。兄の【Austin Wilson】はその後も素晴らしい作品を多く残し、1976年に亡くなっており、その技術やスタンプはIkeの妻であった【Katherine Wilson】などが少しの間引き継いでいたようです。また、Ike Wilsonの孫にあたるのが、コンテンポラリージュエリーの有名作家【Harry Morgan】ハリー・モーガン(1946-2007)です。


【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位などの素材とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。
現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで叩き伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。最終的にはどちらもプレートやバーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。
また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。


本作もインゴットコインシルバーから成形され、アンティークインディアンジュエリーらしい武骨な表情も感じさせるシルバーワークですが、細部にも拘り抜かれた非常に手間のかかるディテールが惜しげなく盛り込まれており、作者の信念や美意識が宿っているようにも感じられます。
また、そんな時間と技術が注がれたシルバーワークは味わい深く奥行きがあり、武骨ながらどこかエレガントで工芸品としてだけではなくジュエリーとしての品位を有しています。

Wilson兄弟という偉大な作家による極限まで高められたシルバーワークが体感可能であり、練り上げられた工芸品としての造形美と歴史的な価値により、アートピース/ウェアラブルアートとしても高く評価されるジュエリー作品となっています。

◆着用サンプル画像(10枚)はこちら◆


コンディションも大変良好で、シルバーは全体に黒っぽくなっており、制作上のムラや僅かな小キズ等は見られますが、ターコイズを含め特にダメージの無い良い状態を保っています。
ターコイズのマトリックス部分には天然石由来の凹凸が見られますが、それらはカットされた時からの特徴でありダメージではありません。
【NAVAJO】ナバホの偉大なシルバースミス兄弟の兄【Austin Wilson】オースティン・ウィルソン(1901-1976)、又は弟の【Ike Wilson】アイク・ウィルソン(1901-1942)によるものと推定される作品。質が高く非常に手の込んだシルバーワークとハート型のリポウズ/バンプアウト等、作者のオリジナリティも素晴らしいアンティーク/ビンテージバングルです。

本作にはホールマーク(作者のサイン)が無く、作者を断定する事ができませんが、使用されているスタンプ(鏨)ツールからは、ほぼ間違いなくウィルソン兄弟による作品と推定することが可能となっています。

1930年代~1950年代頃に作られた作品と思われ、インゴットシルバー(銀塊)から成形されたバンドは、『スプリットバンド』と呼ばれる伝統的な造形で3本に割り開かれており、厚くとても心地よい重量感を持っています。その中央にターコイズをマウントする為の土台パーツがアップリケされており、スクエアカットされた個性的で美しいターコイズがマウントされています。そして、その両サイドには、特徴的なハート型のリポウズ/バンプアウトが配されることで独自性が与えられており、シルバーワークの質の高さを物語るディテールともなっています。このようなハート型のリポウズ/バンプアウトは、そのツール(凹凸スタンプ)を製作する為に大変な労力と共に技術力が必要であり、ナバホの偉大な作家【Fred Peshlakai】フレッド・ぺシュラカイ(1896-1974)や本作の作者と考えられるWilson兄弟など、ごく限られた作家による作品において見られる造形/ディテールとなっています。
さらに、バンド全体に力強いスタンプワークが刻まれており、上下のエッジ部分はスタンプワークによる文様と呼応した『ファイルワーク』と呼ばれるヤスリによる立体的な刻みが施されており、作品に動きとコントラストを与えているようです。サイド~ターミナル(両端)にかけては、正確で力強いスタンプワークにより、キャタピラの様な深く強い凹凸が生み出されており、ラギッドながら構築的な表情が与えられています。またこのようなディテールは、他に類を見ないデザイン・造形となっています。

これらは全てナバホの伝統的な技法を応用したディテールとなっており、オーセンティックでクラシックな印象も受けますが、細部には作者のオリジナリティーが光り、卓越した技術と造形センスによって、際立った存在感とスペシャリティを持ったブレスレットに仕上げられています。

セットされたターコイズは、柔らかくも強い発色を持ったアクアカラーを基調とし、独特の透明感とマーブル模様の様な複雑で奥行きのある景色を形成するジェムクオリティ/宝石としての価値を持った石です。【Fox Turquoise】フォックスターコイズや【Calico Lake Turquoise】キャリコレイクターコイズ、【Blue Gem Turquoise】ブルージェムターコイズ、そして【Burnham/Godber Turquoise】バーナム/ガドバーターコイズ等で類似した特徴を持った石が産出していますが、いずれも例外的な特徴であり、明確に鉱山を特定することは出来ません。
非常に高い硬度を感じさせる艶があり、濃いブルーではありませんが煌めきと奥行のある質の高い無添加ナチュラルターコイズです。


【Austin Wilson】オースティン・ウィルソンと【Ike Wilson】アイク・ウィルソン(1901-1942)は、ナバホ族の兄弟とされ、二人とも1901年生まれ、一説にはアングロ/白人の血が入っていたのではないかとされています。インディアンジュエリー作家の第二世代、セカンドジェネレーションと呼ばれる【Fred Peshlakai】フレッド・ぺシュラカイ(1896-1974)や【David Taliman】デビッド・タリマン(1902or1901-1967)、 ホピの【Morris Robinson】モリス・ロビンソン(1901-1984)、等と同世代であり、インディアンジュエリーの『作家』として活動を始めた最初期の一人です。
二人ともナバホリザベーションに生まれますが、弟のIke Wilsonがシルバースミスとして【Charles Garrett Wallace】チャールズ・ガレット・ウォレス(1898-1993)の経営するズニプエブロのC. G. Wallace Trading Postで仕事を始めました。その後、兄であるAustin Wilsonを同じC. G. Wallace Trading Postに誘いれます。キャリア中期以降は、ズニプエブロに存在するC. G. Wallace以外のトレーダーにも作品を供給しており、多くの素晴らしい作品を生み出しました。それは、彼らによる多くの作品がすでにミュージアムに収蔵されていることからも作家としての独自性やシルバースミスとしての高い技術がうかがえます。

また、C. G. Wallace はZUNI /ズ二のジュエリーを専門に扱うトレーダーでしたが、1920年代にナバホのシルバー彫金技術を必要としてIke Wilsonを登用したとされており、所属するジュエリー作家の多くがズニのジュエラーでした。そのため、Austin WilsonとIke Wilsonの兄弟の作品の中には、その当時ではほとんど考えられなかったズニの作家との共作と思われるチャンネルインレイ技術が使われた作品などが見つかっています。ただし、二人はナバホのシルバーワークを専門としており、ナバホのトラディッショナルな技術をベースに、ズニの作家による石のカットやカービングと彼らのシルバーワークを組み合わせたピースが残されています。しかしながら、技術はナバホの伝統的な彫金技術を重視していたようですが、そのデザインスタイルやナバホジュエリーにはあまり見られない繊細な仕事はズニの影響を受けていると考えられます。
ブレスレットやリングなど、トラディショナルなナバホスタイルを踏襲した作品が多く見つかっていますが、ボックスやカトラリー等多岐にわたるシルバー作品を残しており、伝統的な技術を踏襲しながらも新しいスタイルや実験的な造形のピースも見られ、そのクリエイティブな作風や美意識は後世の作家にも多くの影響を与えています。さらに、1941年発足の職人団体【The Navajo Arts & Crafts Guild】 ナバホギルドのメンバーとしてもその名前が残されています。

ホールマーク(作家のサイン)については、こちらのピースには施されていませんが、ボウ&アローの刻印が多く見つかっています。ただしそれが、兄弟の内でどちらのサインであるか明確になっていません。参考資料によっては、前述のボウ&アローの刻印が弟のIkeのサインとされていますが、当店の見解としては、1960年代まで制作していたと考えられる兄のAustinのサインである可能性が高いと推測しており、共通のホールマークであった可能性も排除できません。また、トマホークモチーフの刻印やホーガンモチーフのものなども同作者のものとして紹介されていることがありますが、C. G. Wallace Trading Postには、二人以外にも【Billy Hoxie】ビリー・ホクシー、【Charles Begay】チャールズ・ビゲイ(1912-1998)等のナバホ出身のシルバースミスが作品を供給していたと考えられ、オースティン・ウィルソンかアイク・ウィルソンのサインであることを断定するのは大変困難だと思われます。
それは、AustinとIkeが1歳ほど年の離れた兄弟である事が、最近のErnie Bulow氏の研究・調査によって判明したばかりであることからもいまだ不明点が多く、ホールマーク等の詳細について判断するにはまだまだ今後の研究・調査が必要と考えられます。
当時の高名な作家と同じようにホールマークの刻印されていない作品も多数確認されていますが、当時の作家の中では多作であり、比較的ホールマークの刻印されたピースが残っている作者です。
弟の【Ike Wilson】 は1942年に事故で亡くなられています。兄の【Austin Wilson】はその後も素晴らしい作品を多く残し、1976年に亡くなっており、その技術やスタンプはIkeの妻であった【Katherine Wilson】などが少しの間引き継いでいたようです。また、Ike Wilsonの孫にあたるのが、コンテンポラリージュエリーの有名作家【Harry Morgan】ハリー・モーガン(1946-2007)です。


【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位などの素材とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。
現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで叩き伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。最終的にはどちらもプレートやバーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。
また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。


本作もインゴットコインシルバーから成形され、アンティークインディアンジュエリーらしい武骨な表情も感じさせるシルバーワークですが、細部にも拘り抜かれた非常に手間のかかるディテールが惜しげなく盛り込まれており、作者の信念や美意識が宿っているようにも感じられます。
また、そんな時間と技術が注がれたシルバーワークは味わい深く奥行きがあり、武骨ながらどこかエレガントで工芸品としてだけではなくジュエリーとしての品位を有しています。

Wilson兄弟という偉大な作家による極限まで高められたシルバーワークが体感可能であり、練り上げられた工芸品としての造形美と歴史的な価値により、アートピース/ウェアラブルアートとしても高く評価されるジュエリー作品となっています。

◆着用サンプル画像(10枚)はこちら◆


コンディションも大変良好で、シルバーは全体に黒っぽくなっており、制作上のムラや僅かな小キズ等は見られますが、ターコイズを含め特にダメージの無い良い状態を保っています。
ターコイズのマトリックス部分には天然石由来の凹凸が見られますが、それらはカットされた時からの特徴でありダメージではありません。
Size

メンズサイズ ML - L 程度。

内径最大幅 約62.9㎜    正面幅(高さ) 約19.4㎜
内周 約139㎜    開口部 約32㎜
Inside Measurement 5 1/2inch   opening 1 1/4inch 

※バングルはサイズ調整可能です。M以上、XLサイズ以下の男性であればほとんどの方にフィットすると思います。 ただし、サイズ調整の際は無理な力を加えますと破損の原因となることがありますのでご注意ください。

サイズ(手首寸法)をお伝えいただければ、当店でお渡し前の調整が可能です。お気軽にお申し付けくださいませ。

Material

Ingot Silver , Turquoise
        約37.4g