【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルや【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーと呼ばれる、アメリカ中西部の観光客向けにスーベニアアイテム(土産物)の一つとして作られたビンテージ/オールドリングです。
重厚なシールリング/印台型をベースに、ナチュラルでアーシーな表情を持ったマザーオブパール/シェルがインレイされた非常にシンプルでどこか上品なピースとなっています。
キャスト(鋳物)で成形されたシールリングタイプのシャンクをベースとしており、スクエアシェイプのフェイスに合わせて天然の黒蝶貝を柔らかな曲面にカットすることで美しい縞模様が現れており、見る角度で色が変わる変色効果を持っています。
それにより落ち着いたグレーベースの中にグリーンやピンクの色彩変化が現れ、深遠な奥行きや複雑な景色が形成されています。
またその貝/シェルはインレイ技法を用いることでリングのフラットなフェイスに添ってピッタリと嵌め込まれる事により、土台のシルバーとシェルが一体化したような表情を生み出し、シルバーとの絶妙な色彩のコントラストも美しく、ジュエリーとしての品位も有するリングとなっています。
さらにサイドには、フレッド・ハービースタイルらしいアロー等ののスタンプが施されています。これらのポップでキャッチーなモチーフはツーリストアイテムらしいディテールですが、ナバホジュエリーらしさと共にシルバーに複雑な表情を与えています。
制作工程には機械による加工が見られ、マシン&ハンドメイドのハイブリッドなピースであり、ある程度量産されたピースですが現存数は少なく貴重な物となっています。
特にこちらのようなマザーオブパールを用いた個体は、大変珍しいリングとなっています。
またこちらのようなアイテムは、その造形スタイルやディテール等から1923年に創業され、多くのナバホやプエブロの職人が所属した有名工房【Maisel's Indian Trading Post】マイセルズインディアントレーディングポストや、1932年創業の【BELL TRADING POST】ベルトレーディングポストで制作されたものと推測されますが、ショップマークやホールマークは入らず詳細は不明となっています。
【Arrow/Arrowhead】アロー/アローヘッドは、『お守り』の意味合いを持ちインディアンジュエリー創成期からみられる最古のモチーフの一つです。
神秘的な光を宿す黒蝶貝/マザーオブパールとツーリストジュエリーらしいモチーフの融合、そしてクラシックでシンプルなシールリングのフォルムにより、ナチュラルな雰囲気とクリーンでモダンな印象を兼ね備えたリングとなっているようです。
程よいボリューム感を持ち際立つアクセントとして存在感のあるリングですが、アーシーで落ち着いた印象の黒蝶貝により、指に馴染みやすく、多くのスタイルにさり気なく奥行きをもたらすことが出来るビンテージジュエリーです。
今の気分にもフィットするデザイン/造形のリングであり、類似作品の発見の難しいキラーピースの一つとなっています。
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コンディションは、経年と着用により細かなキズやエッジの摩耗等がありますが、目立ったダメージはなく着用に不安の無い状態を保っています。
マザーオブパール/シェルには、一部に凹凸やチップの様な部分が見られますが、それらは天然石に由来するカットされた時からの凹凸と思われ、ダメージではありません。