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JBO012308

Antique 【Ganscraft】 Bow Patched Cuff Bracelet w/TQ c.1935~

Antique 【Ganscraft】 Bow Patched Cuff Bracelet w/TQ c.1935~
62,800 円(税込)
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【NAVAJO】ナバホのアンティークジュエリー、当時サンタフェに在った【SOUTHWEST ARTS&CRAFTS】=【Ganscraft】で制作された作品。伝統的な造形スタイルをベースに珍しいBow(リボン)モチーフのパッチワーク/アップリケが施された独自性のあるアンティーク/ビンテージバングルです。

裏面にある『S』の刻印により、【SOUTHWEST ARTS&CRAFTS】=【Ganscraft】サウスウエスト アーツアンドクラフト社による作品であることが分かり、刻印の『S』は【Slug Silver】(小さな銀塊)=インゴットコインシルバーであることを表しています。そして、SOUTHWEST ARTS&CRAFTS社で制作されたピースであることから、全てがハンドメイドで仕上げられ、後に【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルと呼ばれる【BELL】や【Maisel's】、【Arrow Novelty】等で量産されたピースのデザインソースになった作品の一つであると推測されます。

1930年代後半~40年代製で、前述の通りスラッグシルバー=インゴットシルバー(銀塊)から成形されたバンド/地金は、フロント部分がライン状に切り抜かれスプリットシャンクの様な造形になっています。そしてセンターにはオーバルカットの味わい深いターコイズが施され、その両サイドはBow/リボンモチーフのパッチワーク/アップリケが配されており、ターコイズのベースと共にプリミティブなバーストデザインのスタンプワークによってアンティーク作品らしい表情が作られています。地金/ベースは、高度なハンマーワークによって薄く仕上げられていますが、細かく丁寧なシルバーワークにより、それなりの上質感を持っています。
また、こちらに見られるようなリボンのモチーフ自体はさらに古い作品でも見られますが、その多くはボタンやピンブローチ、ネックレスのディテールにおいて見られ、こちらの様にバングルに施されたものは珍しいディテールです。男性的でナバホらしい無骨な印象の作品ながら、独自性も感じさせるデザイン/造形のバングルです。

センターにセットされたターコイズは、柔らかな水色にブラウンのマトリックスの入る石で、鉱山を特定するのは困難ですが、アンティークナバホらしい力強いシルバーワークによくフィットする味わい深い表情のターコイズです。


【Julius Gan's Southwestern Arts and Crafts】(以下SWAC)は、もともとは法律家だった【JULIUS GANS 】ユリウス・ガンズによって1915年、サンタフェプラザに小さなインディアンアート/アンティークショップとして創業し、その後、サンタフェでも最大級の店に成長していきます。1927年ごろからは独自にナバホ・プエブロのインディアンシルバースミスを雇い入れ、店頭にてその作業を見せるスタイルで運営されていました。 雇われていたアーティストは、非常に豪華で、その後有名作家として名を馳せる人物が多いのも特徴と言えます。 それは【Ambrose Roanhorse】アンブローズ・ローアンホース、【David Taliman】デビッド・タリマン、【Mark Chee】マーク・チー、そして【Joe H. Quintana】ジョー・キンタナ等、非常に優秀で後世にも多大な影響を与えた作家たちが所属していました。
そのため、当時からSWACの作品は大変評価が高くトラディッショナルなスタイルを守りながらも独自性のある作品も多く作られました。 しかし、その歴史は平坦でなかったようです。

SWACでは、現在フレッド・ハービースタイルと呼ばれるBELLやMaisel's等のメーカーとは異なり、一人の作家がすべての工程を担い、材料の加工から仕上げまでを行っていましたが、いち早くシルバーシート/ゲージ(銀板)材料の導入を行いました。そのため、政府(米国公正取引委員会)の介入を受けることになり、Maisel's等と同様に扱われることになってしまいます。そして、1930年代中ごろには国立公園内等での販売が出来なくなってしまいました。
そこで、復権のために導入されたのがこちらの様に『S』の刻印を持つ【Slug Silver】です。 Slug Silverは、それまでのインゴットに比べると小さなコインシルバーの塊で、大きく扱いにくいインゴットよりも効率がよく、制作しやすかったようです。前述の【Joe H. Quintana】ジョー・キンタナもSWCA在籍時にはこの『S』の刻印を使用していたと証言しています。

現在、【Fred Harvey Style】は明確な定義がなく、Fred Harvey Companyもレストランやホテル等の観光施設経営でだけでなく、もともとはインディアンアートトレーダーとしての側面を持っていました。 そのため、こちらのSWACやSeligman's、GARDEN OF THE GODS TRADING POST等も旅行者に向けた「スーベニアビジネス」・「ツーリストジュエリー」と言う意味では量産化した工房のBELLやMaisel'sと同様です。
ただし、現代において多くのフレッド・ハービースタイルと呼ばれる作品の多くが、Arrow NoveltyやBELL、Maisel's、Silver Arrowの分業化や量産化を推し進めたメーカーのピースであることを踏まえると、こちらの様に全行程を一人の作家が担当し、ベンチメイドによりすべて手作業で仕上げられている作品はフレッド・ハービースタイルの作品群(マスプロ)とは一線を画しています。

また、もう一つのSWACの特徴としては半数以上の職人が在宅で仕事をし、定期的に作品を収めるスタイルをとっていたことです。そのため、SWACが供給する独特のコマーシャルスタンプ(量産化された鏨)も使用しながら、上質なターコイズや安定した質のコインシルバー(Slug Silver)も供給されたことで、それぞれがハイクオリティーで個性的な作品を残すことになったようです。
さらに、現代においてもチマヨ織物を用いたジャケット等で知名度を持つ【Ganscraft】ガンズクラフト社と同じカンパニーであり、パースと呼ばれるチマヨ織のポーチを最初に制作・販売した工房としても有名です。
多い時には20名以上の職人を雇っていたようですので、その作家を特定することはできませんが、後の有名作家の手による作品の可能性を大いに持ったピースです。

また、『S』の刻印が入る作品は決して多くはなく、1946年以降にはUITA21の刻印によりSWACのピースと判別できる個体が残りますが、ほとんどの作品にはホールマークなどが入っておらず、現存する中でSWACと判別できる作品は希少です。


【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位などの素材とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。
現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで叩き伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。最終的にはどちらもプレートやバーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。


こちらの作品もスラッグシルバーと言う少し特殊なインゴットシルバーから成形された作品であり、重厚な雰囲気を持つ作品です。また、黒っぽいシルバーの表情などによるアンティークインディアンジュエリー独特の質感と、丁寧なシルバーワークや独創的なディテール、センスの良いデザインにより洗練されたエレガントでクラシックな印象も感じさせ、ビンテージスタイルに大変馴染の良い表情を持っています。

また、こちらの作品は『S』の刻印から制作された背景を考察することが出来、インディアンジュエリー史の中でも重要な役割を担っていたSOUTHWEST ARTS&CRAFTSとその時代の作品群の歴史を紐解く上でも大変史料価値の高いアンティークジュエリーです。

◆着用サンプル画像(6枚)はこちら◆


コンディションもビンテージとしては大変良好です。シルバーのクスミや制作時のムラ等は見られますが、ターコイズも含め大変良い状態を保っています。
【NAVAJO】ナバホのアンティークジュエリー、当時サンタフェに在った【SOUTHWEST ARTS&CRAFTS】=【Ganscraft】で制作された作品。伝統的な造形スタイルをベースに珍しいBow(リボン)モチーフのパッチワーク/アップリケが施された独自性のあるアンティーク/ビンテージバングルです。

裏面にある『S』の刻印により、【SOUTHWEST ARTS&CRAFTS】=【Ganscraft】サウスウエスト アーツアンドクラフト社による作品であることが分かり、刻印の『S』は【Slug Silver】(小さな銀塊)=インゴットコインシルバーであることを表しています。そして、SOUTHWEST ARTS&CRAFTS社で制作されたピースであることから、全てがハンドメイドで仕上げられ、後に【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルと呼ばれる【BELL】や【Maisel's】、【Arrow Novelty】等で量産されたピースのデザインソースになった作品の一つであると推測されます。

1930年代後半~40年代製で、前述の通りスラッグシルバー=インゴットシルバー(銀塊)から成形されたバンド/地金は、フロント部分がライン状に切り抜かれスプリットシャンクの様な造形になっています。そしてセンターにはオーバルカットの味わい深いターコイズが施され、その両サイドはBow/リボンモチーフのパッチワーク/アップリケが配されており、ターコイズのベースと共にプリミティブなバーストデザインのスタンプワークによってアンティーク作品らしい表情が作られています。地金/ベースは、高度なハンマーワークによって薄く仕上げられていますが、細かく丁寧なシルバーワークにより、それなりの上質感を持っています。
また、こちらに見られるようなリボンのモチーフ自体はさらに古い作品でも見られますが、その多くはボタンやピンブローチ、ネックレスのディテールにおいて見られ、こちらの様にバングルに施されたものは珍しいディテールです。男性的でナバホらしい無骨な印象の作品ながら、独自性も感じさせるデザイン/造形のバングルです。

センターにセットされたターコイズは、柔らかな水色にブラウンのマトリックスの入る石で、鉱山を特定するのは困難ですが、アンティークナバホらしい力強いシルバーワークによくフィットする味わい深い表情のターコイズです。


【Julius Gan's Southwestern Arts and Crafts】(以下SWAC)は、もともとは法律家だった【JULIUS GANS 】ユリウス・ガンズによって1915年、サンタフェプラザに小さなインディアンアート/アンティークショップとして創業し、その後、サンタフェでも最大級の店に成長していきます。1927年ごろからは独自にナバホ・プエブロのインディアンシルバースミスを雇い入れ、店頭にてその作業を見せるスタイルで運営されていました。 雇われていたアーティストは、非常に豪華で、その後有名作家として名を馳せる人物が多いのも特徴と言えます。 それは【Ambrose Roanhorse】アンブローズ・ローアンホース、【David Taliman】デビッド・タリマン、【Mark Chee】マーク・チー、そして【Joe H. Quintana】ジョー・キンタナ等、非常に優秀で後世にも多大な影響を与えた作家たちが所属していました。
そのため、当時からSWACの作品は大変評価が高くトラディッショナルなスタイルを守りながらも独自性のある作品も多く作られました。 しかし、その歴史は平坦でなかったようです。

SWACでは、現在フレッド・ハービースタイルと呼ばれるBELLやMaisel's等のメーカーとは異なり、一人の作家がすべての工程を担い、材料の加工から仕上げまでを行っていましたが、いち早くシルバーシート/ゲージ(銀板)材料の導入を行いました。そのため、政府(米国公正取引委員会)の介入を受けることになり、Maisel's等と同様に扱われることになってしまいます。そして、1930年代中ごろには国立公園内等での販売が出来なくなってしまいました。
そこで、復権のために導入されたのがこちらの様に『S』の刻印を持つ【Slug Silver】です。 Slug Silverは、それまでのインゴットに比べると小さなコインシルバーの塊で、大きく扱いにくいインゴットよりも効率がよく、制作しやすかったようです。前述の【Joe H. Quintana】ジョー・キンタナもSWCA在籍時にはこの『S』の刻印を使用していたと証言しています。

現在、【Fred Harvey Style】は明確な定義がなく、Fred Harvey Companyもレストランやホテル等の観光施設経営でだけでなく、もともとはインディアンアートトレーダーとしての側面を持っていました。 そのため、こちらのSWACやSeligman's、GARDEN OF THE GODS TRADING POST等も旅行者に向けた「スーベニアビジネス」・「ツーリストジュエリー」と言う意味では量産化した工房のBELLやMaisel'sと同様です。
ただし、現代において多くのフレッド・ハービースタイルと呼ばれる作品の多くが、Arrow NoveltyやBELL、Maisel's、Silver Arrowの分業化や量産化を推し進めたメーカーのピースであることを踏まえると、こちらの様に全行程を一人の作家が担当し、ベンチメイドによりすべて手作業で仕上げられている作品はフレッド・ハービースタイルの作品群(マスプロ)とは一線を画しています。

また、もう一つのSWACの特徴としては半数以上の職人が在宅で仕事をし、定期的に作品を収めるスタイルをとっていたことです。そのため、SWACが供給する独特のコマーシャルスタンプ(量産化された鏨)も使用しながら、上質なターコイズや安定した質のコインシルバー(Slug Silver)も供給されたことで、それぞれがハイクオリティーで個性的な作品を残すことになったようです。
さらに、現代においてもチマヨ織物を用いたジャケット等で知名度を持つ【Ganscraft】ガンズクラフト社と同じカンパニーであり、パースと呼ばれるチマヨ織のポーチを最初に制作・販売した工房としても有名です。
多い時には20名以上の職人を雇っていたようですので、その作家を特定することはできませんが、後の有名作家の手による作品の可能性を大いに持ったピースです。

また、『S』の刻印が入る作品は決して多くはなく、1946年以降にはUITA21の刻印によりSWACのピースと判別できる個体が残りますが、ほとんどの作品にはホールマークなどが入っておらず、現存する中でSWACと判別できる作品は希少です。


【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位などの素材とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。
現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで叩き伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。最終的にはどちらもプレートやバーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。


こちらの作品もスラッグシルバーと言う少し特殊なインゴットシルバーから成形された作品であり、重厚な雰囲気を持つ作品です。また、黒っぽいシルバーの表情などによるアンティークインディアンジュエリー独特の質感と、丁寧なシルバーワークや独創的なディテール、センスの良いデザインにより洗練されたエレガントでクラシックな印象も感じさせ、ビンテージスタイルに大変馴染の良い表情を持っています。

また、こちらの作品は『S』の刻印から制作された背景を考察することが出来、インディアンジュエリー史の中でも重要な役割を担っていたSOUTHWEST ARTS&CRAFTSとその時代の作品群の歴史を紐解く上でも大変史料価値の高いアンティークジュエリーです。

◆着用サンプル画像(6枚)はこちら◆


コンディションもビンテージとしては大変良好です。シルバーのクスミや制作時のムラ等は見られますが、ターコイズも含め大変良い状態を保っています。
Size

メンズサイズ M - XL 程度。

内径最大幅 約61.1㎜    正面幅(高さ) 約26.4㎜
内周 約143㎜    開口部 約26㎜
Inside Measurement 5 5/8inch   opening 1 1/8inch 

  ※バングルはサイズ調整可能です。SM以上、XLサイズ以下の男性、XLサイズ以上の女性方であればほとんどの方にフィットすると思います。
ただし、サイズ調整の際は無理な力を加えますと破損の原因となることがありますのでご注意ください。

Material

Slug Silver(=Ingot Coin Silver), Turquoise