【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルや【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーと呼ばれる、20世紀前半頃にアメリカ中西部の観光客向けに制作されたスーベニアアイテム(土産物)の一つ。サンダーバードとアローがモチーフになったキャッチーな印象のアンティーク/ビンテージバングルです。
また本作は、故Dennis June氏の著書『Fred Harvey Jewelry』の145ページで紹介されているピースそのもの(ON BOOK)です。
当店ではDennis June氏との長きにわたるリレーションシップを持ち、大変懇意にして頂きました。
多くの事を学ぶ機会を頂き、今後も沢山のご協力を仰ぎたいと考えておりましたが、大変残念ながら2020年に永眠されております。
その後、同氏が1965年から経営したギャラリーを受け継いだご家族より、前述の著書に掲載されている作品の一部を譲り受けました。こちらもそれらの中の一つとなっております。
1930年代後半~1950年代製と思われ、フロントからターミナル(両端)にかけて少しずつ細くなるオーセンティックなシェイプのバンドがとなっています。
そのセンターには澄んだ水色と透明感が美しいターコイズがマウントされ、その両サイドにはシルバーを叩きだすことで立体的な凹凸を作る技術により、サンダーバードとアローの組み合わされたデザインが施されています。
さらに、サイドからターミナル(両端)にかけてもホーガンやライトニングスネーク等のスタンプワークが配され、キャッチーな印象に仕上がっていますが、アンティーク特有の渋い質感も持っています。
ターコイズのベゼルには、『ベゼルカップ』と呼ばれる量産型のマシンメイドパーツが使用され、一部の制作工程には機械が用いられているためマシン&ハンドメイドのハイブリッドなピースであり、類似した個体は見つかると思いますが、全く同じ造形/デザインのものはほとんど存在していないと思われます。
【Thunderbird】サンダーバード はインディアンジュエリーの伝統的なモチーフの一つで、伝説の怪鳥であり、雷や雲、ひいては雨とつながりが深く幸福を運んでくるラッキーシンボルでもあります。 ジュエリーでは、限界の無い幸福を表すシンボルであり、ネイティブアメリカンの守り神的存在です。
【Arrow/Arrowhead】アロー/アローヘッドは、『お守り』の意味合いを持ちインディアンジュエリー創成期からみられる最古のモチーフの一つです。
ポップなモチーフや控えめなボリューム感は、性別を問わずお使いいただけるバングル。また、アイコニックなサンダーバードの印象は、男性向けのアクセサリーには重要な要素である『ギャップ』と『遊び心』を与えてくれるアイテムであり、さり気なくスタイルに奥行きをもたらします。
またナチュラルでアーシーな表情と、ビンテージ特有の質感も手首に馴染みの良い印象のバングルです。
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コンディションも全体に経年によるシルバーのクスミが見られますが、ターコイズを含めダメージやリペア跡等もない良好な状態を保っています。