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JBF007202

Antique Navajo 卍 Applique Indian Chief Profile Cuff c.1925~

Antique Navajo 卍 Applique Indian Chief Profile Cuff c.1925~
286,000 円(税込)
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Antique Navajo 卍 Applique Indian Chief Profile Cuff  c.1925~
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【NAVAJO】ナバホのアンティークジュエリー、ターミナル(両端)にインディアンヘッド/チーフヘッドのデザインがあしらわれた『チーフプロファイル』とも呼ばれる造形スタイルの作品。
フロントには【卍】Whirling Log/Nohokosのアップリケが配され、サイドに施されたアローシェイプのカットアウト等、大変見所の多い貴重なアンティーク/ビンテージバングルです。

殆ど使用間の感じられないコンディションも素晴らしく、初期ツーリストジュエリーの中でも非常に高い希少性と人気により、現在では市場に出る事が殆どない作品群の一つとなっています。
また、チーフプロファイル作品の中でもインディアンヘッドの少し愛らしいデザインや丁寧なカッティングワーク等、質が高く秀作といえる個体です。


使用されているスタンプツール(鏨・刻印)や造形スタイル等から、1932年より創業され多くのインディアンシルバースミスが所属した【BELL TRADING POST】ベルトレーディングポストや、20世紀前半頃にアメリカ中西部の観光客向けジュエリーを制作した中でも、最古の工房/メーカーであり1881年創業の【Harry Heye Tammen】H.H.タンメン社で作られたものと推測されますが、現時点ではその正確な背景は不明となっています。
ただし、分業化・量産化を始める以前に全てハンドメイドによって制作されたツーリストジュエリー初期作品であろうと思われ、硬く少し鈍い独特の質感や色味等から、H.H.タンメン社が『800-Fine Silver』として多く用いたシルバー含有率80.0%のシルバー合金、またはシルバー含有率60.0%前後の銅やニッケルを含んだブレンデッドシルバーと推測されます。


1920年代後半~1930年代末頃までに作られたと思われる作品で、本作も【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーや【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルと呼ばれる、スーベニア(記念品・土産物)として制作された作品の一つですが、それらの中でも初期に作られた作品であり、ミュージアムクオリティを誇る一点物の作品です。
もちろん全てハンドメイドで丁寧に仕上げられており、量産化されたものとは一線を画すクオリティーとなっています。

インゴットシルバー(銀塊)から、ハンマーワークによって成形されたバンド/地金をベースとしており、丁寧なカッティングによってターミナル(両端)部分にインディアンチーフのシルエットが切り出されています。
さらに、フロントにはアローのカットアウトが施されており、これもプレスによるカッティングではなく糸鋸を使用した手間の掛かる手法で切り抜かれています。

フロント中央には前述の通り、卍のアップリケが配され、スタンプではなくアップリケのディテールとなっている事で立体感と奥行きが与えられています。
そして、その卍を際立たせるように、力強いスタンプワークが刻まれており、インディアンヘッドの細部等も巧みにスタンプワークを駆使する事で描き出されています。特にフェザーをモチーフとしたスタンプ(鏨・刻印)を使ったウォーボンネット/ヘッドドレス等、細部まで表情豊かに仕上げられた意匠も素晴らしいスタンプワークとなっています。



【BELL TRADING POST】ベルトレーディングポストは、ニューメキシコ州アルバカーキーで【Jack T Michelson】ジャック・ミケルソンとその妻により1932年頃に設立されました。また『BELL』の名前は妻である【Jack Mildred】ジャック・ミドルトンの旧姓から名づけられました。
ツーリストジュエリーをメインに非常に多くのアイテムを供給し、【Maisel's Indian Trading Post】マイセルズ インディアントレーディングポストと並ぶ有名メーカーとして知られていますが、創業からしばらくは、【Ganscraft/Julius Gans Southwestern Arts and Crafts】ガンズクラフト社と同じ姿勢を持ち、小規模で完全なハンドメイドによってジュエリーの制作を行っていました。

しかし、代表であるJack T Michelsonは機械工程の導入を望み、1940年にニューヨークポストに広告を掲載、そこで求めに応じた人物がツーリストアイテムの歴史上、大変重要な人物である【M.J."Jerry"Chakerian】M.J.ジェリー・チャケリアンでした。チャケリアンはニューヨーク出身の敏腕ビジネスパーソンであり、ツーリストジュエリーの生産・流通に大きな影響を与えた人物です。そして、彼のコンサルティングにより、すでに機械化に成功していた【Maisel's】マイセルズの生産工程/ビジネスモデルをベースにした機械化とその飛躍に成功しました。

しかしながら、チャケリアンは1956年までBELL社で働いたあと、その後はデンバーの【Harry Heye Tammen】H.H.タンメン社に短期間所属し、そこでは機械生産を止めさせて、伝統的なナバホジュエリー制作への回帰という、BELL社での施策とはまったく逆のことをしており、「伝統的な方法で作られたジュエリーはマシーンメイドのジュエリーとの競争に苦しむべきではない」との自論を持っていたそうです。
当時のタンメン社は業績が酷く悪化していましたが機械化等を行わず、新たにナバホのシルバースミスを雇い入れました。さらに、一部の機械工程にもナバホの職人を雇うことで、「インディアンメイド」の標記を守らせたようです。

チャケリアンの手腕により機械化・量産化に成功したBELL社では、ホールマークが入らないOEM生産も多く行っていたようで、フレッド・ハービーのお店等、サウスウエスト観光各地で取り扱われていました。
また、ナバホスタイルのデザインを多く生産していますが、ズニやプエブロのインディアン達も多く所属し、同じように制作していたようです。

残念ながら1972年には買収され、現存していないカンパニーですが現在でも知名度が高く、ベルトレーディングポストのインディアンジュエリーはアメリカ国内でも大変人気があります。



【Harry Heye Tammen】H.H.タンメン社は、1881年にコロラド州デンバーでアンティークショップとして創業し、ツーリスト向けのジュエリー(フレッド・ハービースタイル)を最も古くから製造していたことで知られています。
創業時より色々なサウスウエスト観光のスーベニア(記念品・土産物)を製造し、1906年頃からシルバー製のジュエリーも制作を始めました。

ジュエリーの始まりとしては、元々作っていたスプーン(銀の匙)をリフォームして生み出したリングだったことが判っています。
それらの多くは900シルバーや800シルバー(銀含有率90.0%/80.0%)から製造されていて、独自にその地金を生産していたようです。

また、インディアンシルバースミスが少数在籍したともいわれていますが、基本的にインディアンメイドではないスーベニアジュエリーを生産していました。
ただし、本作の様な年代に作られた作品では、ナバホジュエリーの原始的な製法を守り、全ての工程がハンドメイドとなっています。

第二次世界大戦後に経営難に陥った際には、ニューヨーク出身の敏腕ビジネスパーソンである【M.J."Jerry"Chakerian】M.J.ジェリー・チャケリアンを採用し、経営方針を転換してハンドメイドのインディアンジュエリー制作販売という原点に立ち戻りました。
その為に招聘されたのが、【Santa Clara Pueblo】サンタクララプエブロの偉大な作家【Manuel Naranjo】マヌエル・ナランホ(1909?-2004)でした。

また、1919年に創業した【Arrow Novelty】アローノベルティ社は、H.H.タンメン社でアシスタントマネージャーをしていた【Rudolph Litzenberger】がニューヨークで起業した会社で、初期にはアローノベルティ社がH.H.タンメン社向けのジュエリーを生産していた時期もあるようです。

同社のスーベニアジュエリーの特徴は、インディアンの特徴的なデザインを採用しながらもスタンプ等のディテールにはサウスウエスタンジュエリーの技術が混在している事。そして、実際の製造年代よりもかなり新しいような印象を受ける事です。
それは、自社生産の地金を使用していた事や、インディアンシルバースミスではなくアングロ(白人)のシルバースミスが持つ技術に起因していると思われます。

また、量産されたはずの同社生産ジュエリーですが、現在では殆ど見つからない貴重なピースとなっております。



卍 【スワスティカ】 Whirling Log 【ワーリングログ】について・・・
4つの【L】 『LOVE・LIFE・LUCK・LIGHT』 からなる幸福のシンボル卍(Swastikaスワスティカ)はラッキーシンボルとして当時よく使われていたモチーフです。
しかしながら、1933年のナチスドイツ出現、1939年にWW2開戦によりアメリカにおいては敵国ドイツのハーケンクロイツと同一記号は不吉だとして使われなくなってしまいました。

当時の新聞記事にも残っていますが、インディアンたちにも卍が入った作品の廃棄が求められ、政府機関によって回収されたりしたようです。 その後、大戦中にも多くが廃棄されてしまった歴史があり、現存しているものは大変貴重となりました。
こちらはそのような受難を乗り越えて現存しているものです。


【War Bonnet/Headdress】ウォーボンネット/ヘッドドレスは、頭に着ける羽飾りのことで、スタンプ(鏨)のモチーフとしてはセレモニアルダンス/儀式でのダンスを表します。
こちらの作品の様なインディアンチーフのモチーフではほとんどの作品において、象徴的にウォーボンネットを装着したインディアンヘッドが描かれています。


【Arrow/Arrowhead】アロー/アローヘッドは、『お守り』の意味合いを持ちインディアンジュエリー創成期からみられる最古のモチーフの一つです。



【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。
現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで叩き伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。
最終的にはどちらもプレートやバーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。

また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。



本作もそれほど厚い地金ではありませんが、独特な硬さを持つバンドとなっておりインゴットから成形されたジュエリー特有の特徴を備えています。


また本作は、ターミナルのインディアンヘッドデザインだけでなく、フロント部の卍アップリケやスタンプワークによるデザイン・造形も秀逸で、アンティーク独特の雰囲気とキャッチーでリラックス感のあるデザインも魅力的なブレスレットです。
石が付かず、ハンドメイドらしいシルバーワークによって形作られる事で、ナチュラルに多くのスタイルに馴染む汎用性も与えられているようです。

※着用にあたってターミナルをフロントに着用する事も可能ですが、その場合にはハーフサイズ以上のゆとりが必要となり、脱着方法にも注意が必要です。詳しくはお問い合わせくださいませ。


このようなインディアンヘッドをターミナルにあしらったブレスレットは、アンティークジュエリーの名作として大変高く評価されており、ほとんど市場に出ることがなくなりました。ビンテージコレクターからの需要も突出して高く、現在ではアンティーク工芸品としても評価される作品の一つとなっています。

しかし、重厚で長い歴史的背景を宿しながらもリラックス感と愛らしい雰囲気に惹きつけられるブレスレットであり、スーベニア特有の魅力も帯びた貴重な作品です。

◆着用サンプル画像はこちら◆



コンディションも大変良好です。アンティークピースながらエッジの摩耗が見られず、シルバーのクスミやハンドメイド作品特有の制作上のムラ等は見られますが、未使用に近い状態で保管されていた事が推測されます。

【卍】の入るピースは戦後もほとんど着用されずに保管されていることが多く、現存数は少ないですが、コンディションの良い個体が多いことも特徴の一つです。
【NAVAJO】ナバホのアンティークジュエリー、ターミナル(両端)にインディアンヘッド/チーフヘッドのデザインがあしらわれた『チーフプロファイル』とも呼ばれる造形スタイルの作品。
フロントには【卍】Whirling Log/Nohokosのアップリケが配され、サイドに施されたアローシェイプのカットアウト等、大変見所の多い貴重なアンティーク/ビンテージバングルです。

殆ど使用間の感じられないコンディションも素晴らしく、初期ツーリストジュエリーの中でも非常に高い希少性と人気により、現在では市場に出る事が殆どない作品群の一つとなっています。
また、チーフプロファイル作品の中でもインディアンヘッドの少し愛らしいデザインや丁寧なカッティングワーク等、質が高く秀作といえる個体です。


使用されているスタンプツール(鏨・刻印)や造形スタイル等から、1932年より創業され多くのインディアンシルバースミスが所属した【BELL TRADING POST】ベルトレーディングポストや、20世紀前半頃にアメリカ中西部の観光客向けジュエリーを制作した中でも、最古の工房/メーカーであり1881年創業の【Harry Heye Tammen】H.H.タンメン社で作られたものと推測されますが、現時点ではその正確な背景は不明となっています。
ただし、分業化・量産化を始める以前に全てハンドメイドによって制作されたツーリストジュエリー初期作品であろうと思われ、硬く少し鈍い独特の質感や色味等から、H.H.タンメン社が『800-Fine Silver』として多く用いたシルバー含有率80.0%のシルバー合金、またはシルバー含有率60.0%前後の銅やニッケルを含んだブレンデッドシルバーと推測されます。


1920年代後半~1930年代末頃までに作られたと思われる作品で、本作も【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーや【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルと呼ばれる、スーベニア(記念品・土産物)として制作された作品の一つですが、それらの中でも初期に作られた作品であり、ミュージアムクオリティを誇る一点物の作品です。
もちろん全てハンドメイドで丁寧に仕上げられており、量産化されたものとは一線を画すクオリティーとなっています。

インゴットシルバー(銀塊)から、ハンマーワークによって成形されたバンド/地金をベースとしており、丁寧なカッティングによってターミナル(両端)部分にインディアンチーフのシルエットが切り出されています。
さらに、フロントにはアローのカットアウトが施されており、これもプレスによるカッティングではなく糸鋸を使用した手間の掛かる手法で切り抜かれています。

フロント中央には前述の通り、卍のアップリケが配され、スタンプではなくアップリケのディテールとなっている事で立体感と奥行きが与えられています。
そして、その卍を際立たせるように、力強いスタンプワークが刻まれており、インディアンヘッドの細部等も巧みにスタンプワークを駆使する事で描き出されています。特にフェザーをモチーフとしたスタンプ(鏨・刻印)を使ったウォーボンネット/ヘッドドレス等、細部まで表情豊かに仕上げられた意匠も素晴らしいスタンプワークとなっています。



【BELL TRADING POST】ベルトレーディングポストは、ニューメキシコ州アルバカーキーで【Jack T Michelson】ジャック・ミケルソンとその妻により1932年頃に設立されました。また『BELL』の名前は妻である【Jack Mildred】ジャック・ミドルトンの旧姓から名づけられました。
ツーリストジュエリーをメインに非常に多くのアイテムを供給し、【Maisel's Indian Trading Post】マイセルズ インディアントレーディングポストと並ぶ有名メーカーとして知られていますが、創業からしばらくは、【Ganscraft/Julius Gans Southwestern Arts and Crafts】ガンズクラフト社と同じ姿勢を持ち、小規模で完全なハンドメイドによってジュエリーの制作を行っていました。

しかし、代表であるJack T Michelsonは機械工程の導入を望み、1940年にニューヨークポストに広告を掲載、そこで求めに応じた人物がツーリストアイテムの歴史上、大変重要な人物である【M.J."Jerry"Chakerian】M.J.ジェリー・チャケリアンでした。チャケリアンはニューヨーク出身の敏腕ビジネスパーソンであり、ツーリストジュエリーの生産・流通に大きな影響を与えた人物です。そして、彼のコンサルティングにより、すでに機械化に成功していた【Maisel's】マイセルズの生産工程/ビジネスモデルをベースにした機械化とその飛躍に成功しました。

しかしながら、チャケリアンは1956年までBELL社で働いたあと、その後はデンバーの【Harry Heye Tammen】H.H.タンメン社に短期間所属し、そこでは機械生産を止めさせて、伝統的なナバホジュエリー制作への回帰という、BELL社での施策とはまったく逆のことをしており、「伝統的な方法で作られたジュエリーはマシーンメイドのジュエリーとの競争に苦しむべきではない」との自論を持っていたそうです。
当時のタンメン社は業績が酷く悪化していましたが機械化等を行わず、新たにナバホのシルバースミスを雇い入れました。さらに、一部の機械工程にもナバホの職人を雇うことで、「インディアンメイド」の標記を守らせたようです。

チャケリアンの手腕により機械化・量産化に成功したBELL社では、ホールマークが入らないOEM生産も多く行っていたようで、フレッド・ハービーのお店等、サウスウエスト観光各地で取り扱われていました。
また、ナバホスタイルのデザインを多く生産していますが、ズニやプエブロのインディアン達も多く所属し、同じように制作していたようです。

残念ながら1972年には買収され、現存していないカンパニーですが現在でも知名度が高く、ベルトレーディングポストのインディアンジュエリーはアメリカ国内でも大変人気があります。



【Harry Heye Tammen】H.H.タンメン社は、1881年にコロラド州デンバーでアンティークショップとして創業し、ツーリスト向けのジュエリー(フレッド・ハービースタイル)を最も古くから製造していたことで知られています。
創業時より色々なサウスウエスト観光のスーベニア(記念品・土産物)を製造し、1906年頃からシルバー製のジュエリーも制作を始めました。

ジュエリーの始まりとしては、元々作っていたスプーン(銀の匙)をリフォームして生み出したリングだったことが判っています。
それらの多くは900シルバーや800シルバー(銀含有率90.0%/80.0%)から製造されていて、独自にその地金を生産していたようです。

また、インディアンシルバースミスが少数在籍したともいわれていますが、基本的にインディアンメイドではないスーベニアジュエリーを生産していました。
ただし、本作の様な年代に作られた作品では、ナバホジュエリーの原始的な製法を守り、全ての工程がハンドメイドとなっています。

第二次世界大戦後に経営難に陥った際には、ニューヨーク出身の敏腕ビジネスパーソンである【M.J."Jerry"Chakerian】M.J.ジェリー・チャケリアンを採用し、経営方針を転換してハンドメイドのインディアンジュエリー制作販売という原点に立ち戻りました。
その為に招聘されたのが、【Santa Clara Pueblo】サンタクララプエブロの偉大な作家【Manuel Naranjo】マヌエル・ナランホ(1909?-2004)でした。

また、1919年に創業した【Arrow Novelty】アローノベルティ社は、H.H.タンメン社でアシスタントマネージャーをしていた【Rudolph Litzenberger】がニューヨークで起業した会社で、初期にはアローノベルティ社がH.H.タンメン社向けのジュエリーを生産していた時期もあるようです。

同社のスーベニアジュエリーの特徴は、インディアンの特徴的なデザインを採用しながらもスタンプ等のディテールにはサウスウエスタンジュエリーの技術が混在している事。そして、実際の製造年代よりもかなり新しいような印象を受ける事です。
それは、自社生産の地金を使用していた事や、インディアンシルバースミスではなくアングロ(白人)のシルバースミスが持つ技術に起因していると思われます。

また、量産されたはずの同社生産ジュエリーですが、現在では殆ど見つからない貴重なピースとなっております。



卍 【スワスティカ】 Whirling Log 【ワーリングログ】について・・・
4つの【L】 『LOVE・LIFE・LUCK・LIGHT』 からなる幸福のシンボル卍(Swastikaスワスティカ)はラッキーシンボルとして当時よく使われていたモチーフです。
しかしながら、1933年のナチスドイツ出現、1939年にWW2開戦によりアメリカにおいては敵国ドイツのハーケンクロイツと同一記号は不吉だとして使われなくなってしまいました。

当時の新聞記事にも残っていますが、インディアンたちにも卍が入った作品の廃棄が求められ、政府機関によって回収されたりしたようです。 その後、大戦中にも多くが廃棄されてしまった歴史があり、現存しているものは大変貴重となりました。
こちらはそのような受難を乗り越えて現存しているものです。


【War Bonnet/Headdress】ウォーボンネット/ヘッドドレスは、頭に着ける羽飾りのことで、スタンプ(鏨)のモチーフとしてはセレモニアルダンス/儀式でのダンスを表します。
こちらの作品の様なインディアンチーフのモチーフではほとんどの作品において、象徴的にウォーボンネットを装着したインディアンヘッドが描かれています。


【Arrow/Arrowhead】アロー/アローヘッドは、『お守り』の意味合いを持ちインディアンジュエリー創成期からみられる最古のモチーフの一つです。



【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。
現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで叩き伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。
最終的にはどちらもプレートやバーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。

また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。



本作もそれほど厚い地金ではありませんが、独特な硬さを持つバンドとなっておりインゴットから成形されたジュエリー特有の特徴を備えています。


また本作は、ターミナルのインディアンヘッドデザインだけでなく、フロント部の卍アップリケやスタンプワークによるデザイン・造形も秀逸で、アンティーク独特の雰囲気とキャッチーでリラックス感のあるデザインも魅力的なブレスレットです。
石が付かず、ハンドメイドらしいシルバーワークによって形作られる事で、ナチュラルに多くのスタイルに馴染む汎用性も与えられているようです。

※着用にあたってターミナルをフロントに着用する事も可能ですが、その場合にはハーフサイズ以上のゆとりが必要となり、脱着方法にも注意が必要です。詳しくはお問い合わせくださいませ。


このようなインディアンヘッドをターミナルにあしらったブレスレットは、アンティークジュエリーの名作として大変高く評価されており、ほとんど市場に出ることがなくなりました。ビンテージコレクターからの需要も突出して高く、現在ではアンティーク工芸品としても評価される作品の一つとなっています。

しかし、重厚で長い歴史的背景を宿しながらもリラックス感と愛らしい雰囲気に惹きつけられるブレスレットであり、スーベニア特有の魅力も帯びた貴重な作品です。

◆着用サンプル画像はこちら◆



コンディションも大変良好です。アンティークピースながらエッジの摩耗が見られず、シルバーのクスミやハンドメイド作品特有の制作上のムラ等は見られますが、未使用に近い状態で保管されていた事が推測されます。

【卍】の入るピースは戦後もほとんど着用されずに保管されていることが多く、現存数は少ないですが、コンディションの良い個体が多いことも特徴の一つです。
Size

メンズサイズ XL - XXL 程度

内径最大幅 約63.0㎜    正面幅(高さ) 約19.4㎜
内周 約156㎜    開口部 約23㎜
Inside Measurement 6 1/8inch   opening 7/8inch 

※バングルはサイズ調整可能となっており、本作はXLサイズ以上の男性であれば多くの方にフィットすると思われます。
ただし、サイズ調整の際は無理な力を加えますと破損の原因となることがありますのでご注意ください。

サイズ(手首寸法)をお伝えいただければ、当店でお渡し前の調整が可能です。お気軽にお申し付けくださいませ。

Material

Ingot Blended Silver (probably ~800 Silver Alloy)    約20.8g