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JBO001138

【Ganscraft】Antique Domed & Stamped Silver Small Cuff c.1930~

【Ganscraft】Antique Domed & Stamped Silver Small Cuff c.1930~
22,000 円(税込)
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【NAVAJO】ナバホのアンティークジュエリー、当時サンタフェに在った【SOUTHWEST ARTS&CRAFTS】=【Ganscraft】で制作された事が判断可能な作品で、少しドーム型に成形されたバンドをベースに、アロー等のスタンプワークが施されたアンティーク/ビンテージバングル。とても珍しいスモールサイズ(女性のXS-S)というスペシャリティを持った作品です。

20世紀前半頃にアメリカ中西部の観光客向けに制作された【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーや【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルと呼ばれるスーベニアアイテム(土産物)の一つ。しかしながら全ての工程がハンドメイドによって仕上げられており、使用されているスタンプ(鏨)ツールやシルバーワークのディテールによって、当時サンタフェに在った【SOUTHWEST ARTS&CRAFTS】=【Ganscraft】で制作された物と判断できる作品です。

1920年代末頃~1940年代頃のピースと思われ、同社の作品では【Slug Silver/スラッグシルバー】(小さな銀塊)と呼ばれていたインゴットコインシルバー(銀塊)から成形された地金をベースに造形された作品。
バンドは『リポウズ』や『バンプアウト』等と呼ばれるシルバーを叩き出す技術によって全体に少し曲面がつけられており、丁寧なハンマーワークにより柔らかなアールと立体感が生み出されています。このようなドーム状のアールは、硬い木の土台や鉛の塊にアール(曲面)の溝を彫り込み、そこにシルバーを非常に細かく何度もタガネで叩き沿わせることによって曲面を作っています。現代でもこちらのようなドーム型のシェイプは見られますが、本作はハンマーで叩き出すことで造形しているため、センター部分は強く、ターミナル(両端)はほぼフラットになるように、その膨らみに変化がつけられており、ハンドメイド独特で作者の拘りを感じるディテールとなっています。また、このような造形スタイルは、大変な手間と技術を要するディテールですが、バングルとしての奥行きと、手首への心地よいフィット感を生み出しています。さらに、全体に力強いスタンプワークが刻まれており、アロー等のスタンプにより、ナバホジュエリーらしいエスニシティな魅力が与えられています。

本作のようなドーム型/アーチ状のシルバーバンドは、古いナバホジュエリーではとても珍しい造形スタイルであり、ホピの【Ralph Tawangyawma】ラルフ・タワンギャウマ(1894-1972)や、同じくホピの【Morris Robinson】モリス・ロビンソン(1901-1984)等、ホピの歴史的に偉大な作家に見られるディテールとなっています。


【Julius Gan's Southwestern Arts and Crafts】(以下SWAC)は、もともとは法律家だった【JULIUS GANS 】ユリウス・ガンズによって1915年、サンタフェプラザに小さなインディアンアート/アンティークショップとして創業し、その後、サンタフェでも最大級の店に成長していきます。1927年ごろからは独自にナバホ・プエブロのインディアンシルバースミスを雇い入れ、店頭にてその作業を見せるスタイルで運営されていました。 雇われていたアーティストは、非常に豪華で、その後有名作家として名を馳せる人物が多いのも特徴と言えます。 それは、【Ambrose Roanhorse】アンブローズ・ローアンホース、【David Taliman】デビッド・タリマン、【Mark Chee】マーク・チー、そして【Joe H. Quintana】ジョー・キンタナ等、非常に優秀で後世にも多大な影響を与えた作家たちが所属していました。
そのため、当時からSWACの作品は大変評価が高くトラディッショナルなスタイルを守りながらも独自性のある作品も多く作られました。 しかし、その歴史は平坦でなかったようです。

SWACでは、現在フレッド・ハービースタイルと呼ばれるBELLやMaisel's等のメーカーとは異なり、一人の作家がすべての工程を担い、材料の加工から仕上げまでを行っていましたが、いち早くシルバーシート/ゲージ(銀板)材料の導入を行いました。そのため、政府(米国公正取引委員会)の介入を受けることになり、Maisel's等と同様に扱われることになってしまいます。そして、1930年代中ごろには国立公園内等での販売が出来なくなってしまいました。
そこで、復権のために導入されたのが『S』の刻印が意味する【Slug Silver】です。 Slug Silverは、それまでのインゴットに比べると小さなコインシルバーの塊で、大きく扱いにくいインゴットよりも効率がよく、制作しやすかったようです。前述の【Joe H. Quintana】ジョー・キンタナもSWCA在籍時にはこの『S』の刻印を使用していたと証言しています。
本作の場合には『S』の刻印がない為、明確には出来ませんが、インゴットシルバーから形作られた作品であり、おそらくSlug Silver/スラッグシルバーから作り上げられたピースと推測できます。

現在、【Fred Harvey Style】は明確な定義がなく、Fred Harvey Companyもレストランやホテル等の観光施設経営でだけでなく、もともとはインディアンアートトレーダーとしての側面を持っていました。 そのため、こちらのSWACやSeligman's、GARDEN OF THE GODS TRADING POST等も旅行者に向けた「スーベニアビジネス」・「ツーリストジュエリー」と言う意味では量産化した工房のBELLやMaisel'sと同様です。
ただし、現代において多くのフレッド・ハービースタイルと呼ばれる作品の多くが、Arrow NoveltyやBELL、Maisel's、Silver Arrowの分業化や量産化を推し進めたメーカーのピースであることを踏まえると、こちらの様に全行程を一人の作家が担当し、ベンチメイドによりすべて手作業で仕上げられている作品はフレッド・ハービースタイルの作品群(マスプロ)とは一線を画しています。

また、もう一つのSWACの特徴としては半数以上の職人が在宅で仕事をし、定期的に作品を収めるスタイルをとっていたことです。そのため、SWACが供給する独特のコマーシャルスタンプ(量産化された鏨)も使用しながら、上質なターコイズや安定した質のコインシルバー(Slug Silver)も供給されたことで、それぞれがハイクオリティーで個性的な作品を残すことになったようです。

さらに、現代においてもチマヨ織物を用いたジャケット等で知名度を持つ【Ganscraft】ガンズクラフト社と同じカンパニーであり、パースと呼ばれるチマヨ織のポーチを最初に制作・販売した工房としても有名です。現在では日本の老舗アパレルである東洋エンタープライズ社が実名復刻をされておられます。


【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位などの素材とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。
現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで圧力をかけて伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。最終的にはどちらもプレートやワイヤーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。
また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。


【Coin Silver】コインシルバーとは、インディアンジュエリーにおいては銀含有率90.0%の地金を表します。 また、アメリカの古い硬貨における銀含有率は900ですが、日本では800~900や古い100円硬貨では600、メキシカンコインは950であり、900シルバーが最も多く使われていますが世界中で共通した純度ではありません。
同様に【Sterling Silver】スターリングシルバー=【925シルバー】は、銀含有率92.5%の地金であり、こちらは世界中で共通の基準となっています。また『割金』と呼ばれる残りシルバー以外の7.5%には、銅やアルミニウム等が含まれています。(現在では、スターリングシルバーの割金は7.5%全てが銅と決められています) 925シルバーは熱処理によって時効硬化性をもち、細かな細工や加工に向いていたため食器や宝飾品等様々な物に利用されていますが、インディアンジュエリーにおいては、その初期に身近にあった銀製品、特にシルバーコインを溶かすことで、材料を得ていた背景があるため、現代でも限られた作家によりコインシルバーを用いる伝統が残されています。
シルバーの色味や質感は、『割金』や製法にも左右され、コインシルバー900とスターリングシルバー925の差異は純度2.5%の違いしかない為、見た目で判断するのは困難ですが、やはりコインシルバーは少し硬く、着用によってシルバー本来の肌が現れた時に、スターリングシルバーよりも深く沈んだ色味が感じられると思います。
さらに古い1800年代後半頃の作品では、メキシカンコインが多く含まれていたためか、そのシルバーの純度は95.0%に近くなっているようですが、身近な銀製品を混ぜて溶かしていた歴史を考えると純度に対してそれほど強い拘りはなかったことが推測されます。


本作もおそらくスラッグシルバーから成形された作品であり、ツーリストジュエリーらしいキャッチーな印象と高度なハンマーワークによる立体的な造形により、ガンズクラフト社の独自性とビンテージインディアンジュエリーらしい魅力が感じられるピースです。
また、アメリカ国内では『ベイビーブレスレット』とも呼ばれるエクストラスモールサイズの珍しい個体であり、小ぶりな存在感が愛らしい印象ですが、石がマウントされないシルバーのみで構成されたソリッドな表情も特徴的な作品となっています。

ドーム型のバンドによって程よいボリューム感を持っており、とても魅力的な存在感を示し、シンプルでクリーンな表情に仕上げられている為、スタイルを問わず馴染みやすく、他の作品との重ね付けにも向いたバングルです。

また、ガンズクラフト社(SWAC)製という希少価値と共に、センスの良いデザインや質の高いシルバーワークも高く評価でき、非常にコレクタブルなピースですが、特殊なサイズの為にトレジャーハントプライスとなっています。

◆着用サンプル画像(10枚)はこちら◆


コンディションも大変良好です。経年によるシルバーのクスミや、ハンドメイド特有の制作上のムラが見られますが、ダメージはなくとても良い状態となっています。
【NAVAJO】ナバホのアンティークジュエリー、当時サンタフェに在った【SOUTHWEST ARTS&CRAFTS】=【Ganscraft】で制作された事が判断可能な作品で、少しドーム型に成形されたバンドをベースに、アロー等のスタンプワークが施されたアンティーク/ビンテージバングル。とても珍しいスモールサイズ(女性のXS-S)というスペシャリティを持った作品です。

20世紀前半頃にアメリカ中西部の観光客向けに制作された【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーや【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルと呼ばれるスーベニアアイテム(土産物)の一つ。しかしながら全ての工程がハンドメイドによって仕上げられており、使用されているスタンプ(鏨)ツールやシルバーワークのディテールによって、当時サンタフェに在った【SOUTHWEST ARTS&CRAFTS】=【Ganscraft】で制作された物と判断できる作品です。

1920年代末頃~1940年代頃のピースと思われ、同社の作品では【Slug Silver/スラッグシルバー】(小さな銀塊)と呼ばれていたインゴットコインシルバー(銀塊)から成形された地金をベースに造形された作品。
バンドは『リポウズ』や『バンプアウト』等と呼ばれるシルバーを叩き出す技術によって全体に少し曲面がつけられており、丁寧なハンマーワークにより柔らかなアールと立体感が生み出されています。このようなドーム状のアールは、硬い木の土台や鉛の塊にアール(曲面)の溝を彫り込み、そこにシルバーを非常に細かく何度もタガネで叩き沿わせることによって曲面を作っています。現代でもこちらのようなドーム型のシェイプは見られますが、本作はハンマーで叩き出すことで造形しているため、センター部分は強く、ターミナル(両端)はほぼフラットになるように、その膨らみに変化がつけられており、ハンドメイド独特で作者の拘りを感じるディテールとなっています。また、このような造形スタイルは、大変な手間と技術を要するディテールですが、バングルとしての奥行きと、手首への心地よいフィット感を生み出しています。さらに、全体に力強いスタンプワークが刻まれており、アロー等のスタンプにより、ナバホジュエリーらしいエスニシティな魅力が与えられています。

本作のようなドーム型/アーチ状のシルバーバンドは、古いナバホジュエリーではとても珍しい造形スタイルであり、ホピの【Ralph Tawangyawma】ラルフ・タワンギャウマ(1894-1972)や、同じくホピの【Morris Robinson】モリス・ロビンソン(1901-1984)等、ホピの歴史的に偉大な作家に見られるディテールとなっています。


【Julius Gan's Southwestern Arts and Crafts】(以下SWAC)は、もともとは法律家だった【JULIUS GANS 】ユリウス・ガンズによって1915年、サンタフェプラザに小さなインディアンアート/アンティークショップとして創業し、その後、サンタフェでも最大級の店に成長していきます。1927年ごろからは独自にナバホ・プエブロのインディアンシルバースミスを雇い入れ、店頭にてその作業を見せるスタイルで運営されていました。 雇われていたアーティストは、非常に豪華で、その後有名作家として名を馳せる人物が多いのも特徴と言えます。 それは、【Ambrose Roanhorse】アンブローズ・ローアンホース、【David Taliman】デビッド・タリマン、【Mark Chee】マーク・チー、そして【Joe H. Quintana】ジョー・キンタナ等、非常に優秀で後世にも多大な影響を与えた作家たちが所属していました。
そのため、当時からSWACの作品は大変評価が高くトラディッショナルなスタイルを守りながらも独自性のある作品も多く作られました。 しかし、その歴史は平坦でなかったようです。

SWACでは、現在フレッド・ハービースタイルと呼ばれるBELLやMaisel's等のメーカーとは異なり、一人の作家がすべての工程を担い、材料の加工から仕上げまでを行っていましたが、いち早くシルバーシート/ゲージ(銀板)材料の導入を行いました。そのため、政府(米国公正取引委員会)の介入を受けることになり、Maisel's等と同様に扱われることになってしまいます。そして、1930年代中ごろには国立公園内等での販売が出来なくなってしまいました。
そこで、復権のために導入されたのが『S』の刻印が意味する【Slug Silver】です。 Slug Silverは、それまでのインゴットに比べると小さなコインシルバーの塊で、大きく扱いにくいインゴットよりも効率がよく、制作しやすかったようです。前述の【Joe H. Quintana】ジョー・キンタナもSWCA在籍時にはこの『S』の刻印を使用していたと証言しています。
本作の場合には『S』の刻印がない為、明確には出来ませんが、インゴットシルバーから形作られた作品であり、おそらくSlug Silver/スラッグシルバーから作り上げられたピースと推測できます。

現在、【Fred Harvey Style】は明確な定義がなく、Fred Harvey Companyもレストランやホテル等の観光施設経営でだけでなく、もともとはインディアンアートトレーダーとしての側面を持っていました。 そのため、こちらのSWACやSeligman's、GARDEN OF THE GODS TRADING POST等も旅行者に向けた「スーベニアビジネス」・「ツーリストジュエリー」と言う意味では量産化した工房のBELLやMaisel'sと同様です。
ただし、現代において多くのフレッド・ハービースタイルと呼ばれる作品の多くが、Arrow NoveltyやBELL、Maisel's、Silver Arrowの分業化や量産化を推し進めたメーカーのピースであることを踏まえると、こちらの様に全行程を一人の作家が担当し、ベンチメイドによりすべて手作業で仕上げられている作品はフレッド・ハービースタイルの作品群(マスプロ)とは一線を画しています。

また、もう一つのSWACの特徴としては半数以上の職人が在宅で仕事をし、定期的に作品を収めるスタイルをとっていたことです。そのため、SWACが供給する独特のコマーシャルスタンプ(量産化された鏨)も使用しながら、上質なターコイズや安定した質のコインシルバー(Slug Silver)も供給されたことで、それぞれがハイクオリティーで個性的な作品を残すことになったようです。

さらに、現代においてもチマヨ織物を用いたジャケット等で知名度を持つ【Ganscraft】ガンズクラフト社と同じカンパニーであり、パースと呼ばれるチマヨ織のポーチを最初に制作・販売した工房としても有名です。現在では日本の老舗アパレルである東洋エンタープライズ社が実名復刻をされておられます。


【Ingot Silver】インゴットシルバー(銀塊)からの成形は、アンティークインディアンジュエリーにおいて非常に重要なファクターですが、銀含有率/品位などの素材とは関係なく、ジュエリーの製法技術を表します。
現在制作されている作品の多くは、材料として市販されているシルバープレート(銀板/ゲージ)を加工することでジュエリーとして成形されていますが、インゴットから成形する製法では一度溶かしたシルバーを、鍛冶仕事に近い方法であるハンマーやローラーで圧力をかけて伸ばすことでジュエリーとして成形していきます。最終的にはどちらもプレートやワイヤーの形態になるため、大きな差は無いように思われますが、インゴットから成形されたシルバーの肌は、硬くなめらかで鈍い光を持っています。それにより生み出されるプリミティブで武骨な作品の表情は、やはりアンティークインディアンジュエリーの大きな魅力です。
また、1930年代にはシルバープレートが登場しますが、当時シルバープレートを用いて制作されたジュエリーは政府によりインディアンクラフトとして認定されず、グランドキャニオンなどの国立公園内で販売できなくなった記録も残っています。


【Coin Silver】コインシルバーとは、インディアンジュエリーにおいては銀含有率90.0%の地金を表します。 また、アメリカの古い硬貨における銀含有率は900ですが、日本では800~900や古い100円硬貨では600、メキシカンコインは950であり、900シルバーが最も多く使われていますが世界中で共通した純度ではありません。
同様に【Sterling Silver】スターリングシルバー=【925シルバー】は、銀含有率92.5%の地金であり、こちらは世界中で共通の基準となっています。また『割金』と呼ばれる残りシルバー以外の7.5%には、銅やアルミニウム等が含まれています。(現在では、スターリングシルバーの割金は7.5%全てが銅と決められています) 925シルバーは熱処理によって時効硬化性をもち、細かな細工や加工に向いていたため食器や宝飾品等様々な物に利用されていますが、インディアンジュエリーにおいては、その初期に身近にあった銀製品、特にシルバーコインを溶かすことで、材料を得ていた背景があるため、現代でも限られた作家によりコインシルバーを用いる伝統が残されています。
シルバーの色味や質感は、『割金』や製法にも左右され、コインシルバー900とスターリングシルバー925の差異は純度2.5%の違いしかない為、見た目で判断するのは困難ですが、やはりコインシルバーは少し硬く、着用によってシルバー本来の肌が現れた時に、スターリングシルバーよりも深く沈んだ色味が感じられると思います。
さらに古い1800年代後半頃の作品では、メキシカンコインが多く含まれていたためか、そのシルバーの純度は95.0%に近くなっているようですが、身近な銀製品を混ぜて溶かしていた歴史を考えると純度に対してそれほど強い拘りはなかったことが推測されます。


本作もおそらくスラッグシルバーから成形された作品であり、ツーリストジュエリーらしいキャッチーな印象と高度なハンマーワークによる立体的な造形により、ガンズクラフト社の独自性とビンテージインディアンジュエリーらしい魅力が感じられるピースです。
また、アメリカ国内では『ベイビーブレスレット』とも呼ばれるエクストラスモールサイズの珍しい個体であり、小ぶりな存在感が愛らしい印象ですが、石がマウントされないシルバーのみで構成されたソリッドな表情も特徴的な作品となっています。

ドーム型のバンドによって程よいボリューム感を持っており、とても魅力的な存在感を示し、シンプルでクリーンな表情に仕上げられている為、スタイルを問わず馴染みやすく、他の作品との重ね付けにも向いたバングルです。

また、ガンズクラフト社(SWAC)製という希少価値と共に、センスの良いデザインや質の高いシルバーワークも高く評価でき、非常にコレクタブルなピースですが、特殊なサイズの為にトレジャーハントプライスとなっています。

◆着用サンプル画像(10枚)はこちら◆


コンディションも大変良好です。経年によるシルバーのクスミや、ハンドメイド特有の制作上のムラが見られますが、ダメージはなくとても良い状態となっています。
Size

レディースサイズ XS - S 程度

内径最大幅 約48.4㎜    正面幅(高さ) 約8.9㎜
内周 約106㎜    開口部 約28㎜
Inside Measurement 4 3/16inch   opening 1 1/8 inch 

※バングルはサイズ調整可能です。こちらは、レディースのSMサイズ以下の方であれば多くの方にフィットすると思います。 ただし、サイズ調整の際は無理な力を加えますと破損の原因となることがありますのでご注意ください。

サイズ(手首寸法)をお伝えいただければ、当店で調整後のお渡しが可能です。お気軽にお申し付けくださいませ。

Material

Silver (probably Ingot Coin Silver =Slug Silver)
        約9.5g