【Acoma Pueblo】アコマプエブロと【Laguna Pueblo】ラグーナプエブロの血を引く作家【Dyaami Lewis】ディアミ・ルイスの作品で、ナバホ/プエブロの1890年代以前の所謂ファースト・フェーズのアンティークピースをリバイバル/復刻した重厚なリングです。
またこちらの作品はDyaami Lewisが得意とするアンティークスタイルを当店オリジナルでオーダーした作品。 サイズJP19号のストック(1点)もあります。
ナバホ/プエブロの初期アンティーク作品の造形/デザインを踏襲し、製法も含め当時の作品を再現しています。アンティークをベースにしている為、武骨でプリミティブな質感を感じさせます。
こちらのような造形は、インディアンジュエリー初期の古典期やファーストフェーズと呼ばれる1870年代~1900年代頃から見られるスタイルの一つであり、まだ鉄鍛冶の延長線上にある原始的なシルバーワークによって造形されていますが、すでに力強いインディアン装飾文化の意思と感性を持っているようです。
そんな歴史的な作品をベースにしたこちらも、ハンマーで叩くことで平たいシャンク(地金)を成形し、フロント部分にファイルワークによるカッティングとサイドにライン模様、さらにさりげなくスタンプワークが施されています。
【Dyaami E Lewis】ディアミ・ルイスは、父親に名工【Greg Lewis】グレッグ・ルイスを持ち、祖先はアコマの歴史的な作家【Wolf-Robe】ウルフ・ローブまでたどることができます。アコマとラグーナ以外にもチェコスロバキア等ヨーロッパの血も持つ混血で、シルバーワークをスタートしたのは1990年代とまだまだ若手の作家ですが、卓越したセンスを持ち、父親のグレッグ・ルイスから受け継いだ伝統的な技術と共有しているスタンプ(鏨)により、既に素晴らしい完成度と独自性を持った作品を制作している作家です。
父親の【Greg Lewis】グレッグ・ルイスは、1954年生まれのベテラン作家で1960年代~70年代にはサンフランシスコを拠点に活動していましたが、1979年にラグーナプエブロに戻り、祖父であるAlvin Lewisがサンフランシスコで始めたショップ『The Arrowhead Shop』を移転・再開させました。 ドラゴンフライモチーフや古典作品をベースとした作品を得意とし、アメリカ国内でもアンティークを専門にしているギャラリーなどで展示/販売されています。
【Wayne Henry "Wolf-Robe" Hunt】(以下Wolf-Robe)ウルフ・ローブ(c.1902-1977)は、グレッグ・ルイスの祖父にあたり、白人オーナーではなくインディアン自身で店を経営する初めての作家である【Clyde Hunt】(c.1900-1972)を兄に持ち、非常に若くからシルバースミスとして活動をはじめました。当時、多くのショーを受賞しながらハイスクールにも通っていた記録が残っています。その後、オクラホマ州タルサに近いカトゥーサにて【CATOOSA Indian Trading Post】を経営しました。弟の【Wilbert Hunt】(c.1906-2007)と合わせHunt Brothersと呼ばれ、その中でもホールマークを使用し、多くの秀作を残したのがWolf-Robeであり、【Fred Peshlakai】等と同時期に『作家』としてインディアンジュエリーを制作した最初期の人物の一人です。
現在、こちらのようなオールドスタイルやアーリーナバホスタイルと呼ばれるアンティーク作品をベースにした作品は、ナバホの【Ernie Lister】 アーニー・リスターや【Perry Shorty】ペリー・ショーティーが当時の技術を伝承し、アンティークを踏襲した造形の制作を続けています。 しかしながら、当時のリバイバル/復刻を意識して制作しているのは、【Jonathan Day】ジョナサン・デイや【Jock Favor】ジョック・フェイバー、【Jesse Robbins】ジェシー・ロビンス、【Buffalo】バッファロー等、アングロ(白人)作家がほとんどとなっています。 そのため、Greg LewisとDyaami Lewisは、リバイバルスタイルのみを制作しているわけではありませんが、アンティークと見紛う様なリバイバル作品を制作する貴重な存在となっています。
当店では数少ないコンテンポラリー(現代作家)のピースですが、長い歴史を持つファミリーによって継承された伝統技術を持つDyaami Lewisの作品は、アンティークインディアンジュエリーの持つワイルドな印象と、多くのスタイルにもフィットするナチュラルな質感を併せ持っています。
こちらのリングも非常に多くのスタイルに馴染むシンプルなデザインと渋い質感を持っており、日常のスタイルにアクセントとして力のある作品だと思われます。
また、こちらのような作品は日常的な着用により細かな傷と共に艶が増し、その奥行きと完成度を高めていきます。
着用画像はこちら↓
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新品・未使用品。 ハンドメイドによる造形ですので、多少の捻りや制作上のムラが見られます。