【ZUNI】ズ二族の巨匠【Leekya Deyuse】と【Leonard Martza】の共作と思われるターコイズカービングが美しいビンテージリングです。
ホールマークがなく、正確な作者の特定は困難ですが、非常に類似したピースがSei Toshio氏の著書『Zuni Jewelry』に掲載されており、Leekya Deyuseの孫の証言によりこちらの作品も上記の作家による共作と推測されます。
1940年代~60年代頃に作られたと思われるピースで、リーフのカービング(彫刻)が施された【フェティッシュ】と呼ばれるターコイズがセットされたピース。巻き付くタイプのリングのため、多少のサイズ調整が可能です。
ターコイズカービングをLeekya Deyuseが担当し、シルバーワークやターコイズのセットはLeonard Martzaによるものと思われます。
【Leekya Deyuse】(1889-1966)は、ズニ独特のターコイズカービングにおいて最も高い技術を構築し、完成させた第一人者。 C. G. Wallace の経営するトレーディングポストの仕事をしていたようですので、【Austin Wilson】 オースティン・ウィルソン等とも共に作品を作っていたと思われます。
特に当時はターコイズに関する加工をズニの作家が担当し、それをナバホのシルバースミスによってジュエリーとして完成させることが多くあったようです。
実際に、TOBE TURPEN'S TRADING POST (現Perry Null Trading)には【Fred Thompson】 フレッド・トンプソンとの共作の作品があります。
また、氏は7人の子供をもうけて、現在では孫に至るまでジュエリーやフェティッシュの作家を多く輩出しており、Leekyaファミリーは現在でもZUNIの名門一家として有名です。
抑えたボリューム感で大作ではありませんが、素晴らしいクオリティーのターコイズの選択や造形美しさは巨匠の仕事を感じることができるリングです。
独特のデザイン・造形を持つリングですが、完成度が高く黒っぽいシルバーの肌などアンティーク感がありますので、さりげない印象で、使いやすい作品。 ナバホのバングル等との相性も良い造形です。
着用画像はこちら↓
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コンディションは多少の使用感やわずかな摩耗が見られますが、特に目立ったダメージなどは無く良好な状態だと思われます。