ナバホの有名作家【Ramon Platero】の作品で、トラディッショナルな印象の造形を持つピースですが、独特の構造を持ち、作者の高い技術とセンスを感じさせるビンテージリングです。
2本のスクエアワイヤーで構成されたシャンクはセンター部分が独特なシェイプにスプリットされ、3つのターコイズとその間にシルバードロップが配されています。 さらに、上下のスクエアワイヤーにもさりげなくスタンプワークが施され、その造形はナバホのオールドスタイルを踏襲したクラシックな印象を持っていますが、細かなディテールやシェイプは独自性のある素晴らしいクオリティーの作品です。
作者である、【Ramon Platero】ラモーン・プラテロ は1940年代頃から活躍していた名門Platero一家の代表的な作家の一人です。 40年代末~50年代頭頃、インディアンジュエリーの世界に初めてリーフ(たばこの葉)の造形を取り入れた人物と知られており、こちらはそんな氏の作品の中でも古い年代のリングで、ナバホの伝統的なローワークデザインの作品です。
氏の作品はケネディー博物館やオハイオ大学にも収蔵されているほどです。 兄弟は【Dan Platero】、配偶者には【Louise Platero】がいます。
また、こちらに施されているホールマークは、ラモーン・プラテロの結婚前のものが使われており、1940年代~50年代に作られたリングと推測されます。
セットされているターコイズはおそらくパージャンターコイズ(イラン産)と思われ、ペールトーンの石ですが高さのあるカットや非常に艶のある表情は硬度を感じさせ、パージャンターコイズらしい特徴を持ったターコイズです。そらく良質なパージャンターコイズが多く産出し、アメリカに輸入された30年代後半~40年代前半頃に産出した石と推測されます。
クラシックで素朴な造形のピースですが、細かなシルバーワークや独特なシェイプは大変秀逸です。 また、ビンテージピースの質感やトラディッショナルなスタイルを踏襲したディテールは大変馴染みが良く、多くのスタイルや他のインディアンジュエリーとの相性も素晴らしい作品です。
着用画像はこちら↓
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コンディションも大変良好です。長い年月を経ていますが、シルバーに多少クスミが見られる程度です。ターコイズもハイグロスで摩耗がなく、使用感を感じないコンディション。