★只今こちらは、雑誌撮影の為リース中となっております。短期間で返却される予定が、現在ご注文頂けません。ご了承ください。
【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルや【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーと呼ばれる、20世紀前半頃にアメリカ中西部の観光客向けに制作されたスーベニアアイテム(土産物)の一つ。
【逆卍】Whirling Log等のスタンプワークが施されたピースで、細いバンドではとても珍しい大きいサイズのアンティーク/ビンテージバングルです。
また本作は、故Dennis June氏の著書『Fred Harvey Jewelry』の109ページ、154ページで紹介されているピースそのもの(ON BOOK)です。
当店ではDennis June氏との長きにわたるリレーションシップを持ち、大変懇意にして頂きました。多くの事を学ぶ機会を頂き、今後も沢山のご協力を仰ぎたいと考えておりましたが、大変残念ながら2020年に永眠されております。
その後、同氏が1965年から経営したギャラリーを受け継いだご家族より、前述の著書に掲載されているジュエリーの一部を譲り受けました。こちらもそれらの中の一つとなっております。
1920年代末~1930年代頃に作られたピースで、日本において『平打ち』と呼ばれる造形のバンドは、細い幅が特徴的となっています。
そのバンドの全体に、アローやプエブロのポッテリー(焼き物)においてフェザーを表すモチーフ、逆卍等のアンティーク作品らしい味わい深いスタンプワークが施されています。
またこちらのようなアイテムは、コロラド州デンバーでツーリスト向けのジュエリーを最も古くから製造していたことで知られる【Harry Heye Tammen】H.H.タンメン社、又は同社から独立したニューヨークのメーカー【Arrow Novelty】アローノベルティ社や、1923年にニューメキシコ州アルバカーキで創業され、多くのナバホやプエブロの職人が所属した有名工房【Maisel's Indian Trading Post】マイセルズ インディアントレーディングポスト等で製造されていましたが、こちらにはショップマークやホールマークは入らず詳細は不明となっています。
卍 【スワスティカ】 Whirling Log 【ワーリングログ】について・・・
4つの【L】 『LOVE・LIFE・LUCK・LIGHT』 からなる幸福のシンボル卍(Swastikaスワスティカ)はラッキーシンボルとして当時よく使われていたモチーフです。
しかしながら、1933年のナチスドイツ出現、1939年にWW2開戦によりアメリカにおいては敵国ドイツのハーケンクロイツと同一記号は不吉だとして使われなくなってしまいました。当時の新聞記事にも残っていますが、インディアンたちにも卍が入った作品の廃棄が求められ、政府機関によって回収されたりしたようです。 その後、大戦中にも多くが廃棄されてしまった歴史があり、現存しているものは大変貴重となりました。
こちらはそのような受難を乗り越えて現存しているものです。
【Arrow/Arrowhead】アロー/アローヘッドは、『お守り』の意味合いを持ちインディアンジュエリー創成期からみられる最古のモチーフの一つです。
こちらもアンティークジュエリーらしい質感や素朴な表情、比較的シンプルなデザインが特徴的で、シルバーのみで構成される事で、独特の味わいと共に高い汎用性を示します。
落ち着いた雰囲気と控えめなボリューム感は、他のブレスレットとの重ね付けにも向いていますが、単独でもさり気なく多くのスタイリングにもナチュラルに馴染みやすく、長年にわたってご愛用いただけると思います。
ツーリストジュエリーらしい印象と共に、ON BOOKというスペシャリティを持ったコレクタブルなピースとなっています。
◆着用サンプル画像はこちら◆
コンディションも良好です。シルバーにクスミが見られる程度で、制作時のムラやキズなどが見られますが、ダメージはありません。
【卍】の入るピースは戦後もほとんど着用されずに保管されていることが多く、現存数は少ないですが、コンディションの良い個体が多いことも特徴の一つです。