ITEM CODE:
JPH005147

【Norman Honie Sr.】Vtg Hopi Overlay Hemis Katsina Pin c.1960~

【Norman Honie Sr.】Vtg Hopi Overlay Hemis Katsina Pin c.1960~
66,000 円(税込)
66,000 円(税込)
【Norman Honie Sr.】Vtg Hopi Overlay Hemis Katsina Pin c.1960~
  • 【Norman Honie Sr.】Vtg Hopi Overlay Hemis Katsina Pin c.1960~
  • 【Norman Honie Sr.】Vtg Hopi Overlay Hemis Katsina Pin c.1960~
  • 【Norman Honie Sr.】Vtg Hopi Overlay Hemis Katsina Pin c.1960~
  • 【Norman Honie Sr.】Vtg Hopi Overlay Hemis Katsina Pin c.1960~
  • 【Norman Honie Sr.】Vtg Hopi Overlay Hemis Katsina Pin c.1960~
  • 【Norman Honie Sr.】Vtg Hopi Overlay Hemis Katsina Pin c.1960~
  • 【Norman Honie Sr.】Vtg Hopi Overlay Hemis Katsina Pin c.1960~
  • 【Norman Honie Sr.】Vtg Hopi Overlay Hemis Katsina Pin c.1960~
  • 【Norman Honie Sr.】Vtg Hopi Overlay Hemis Katsina Pin c.1960~
  • 【Norman Honie Sr.】Vtg Hopi Overlay Hemis Katsina Pin c.1960~
  • 【Norman Honie Sr.】Vtg Hopi Overlay Hemis Katsina Pin c.1960~
【Hopi】ホピのビンテージジュエリーで、多くの傑作を残す作家【Norman Honie】ノーマン・ホニ―(1923-2007)による作品の中でも素晴らしい独創性を感じさせるカチナシリーズの一つ。オーバーレイ技法とスタンプワークを駆使して『Hemis』へミスと呼ばれる【Ripened Corn Kachina】ライペンドコーンカチナをモチーフにしたビンテージピンブローチです。

こちらの作品は同作者が【Hopi Silvercraft Guild】ホピシルバークラフトギルドに在籍していた時期の作品であり、裏側には、氏のホールマーク『Spider』と共にHopi Silvercraft Cooperative Guild 通称「ホピギルド」を表すホールマークである『Sunface』が刻まれています。

1950年代末頃~1970年代に制作されたピースと思われ、優れたオーバーレイ技法とスタンプワーク、繊細なカッティング等、非常に秀逸なシルバーワークを巧みに使い分けて丁寧に作り上げられた非常にクオリティーの高いピースです。
迫力のあるボリューム感を持ち、非常に丁寧なカッティングによって複雑な曲線を持つウルフカチナのシェイプが作られています。そして、古いオーバーレイ作品の特徴といえる、現代よりも「薄い」シルバープレートをベースに、細かくカットした「厚い」シルバープレートがオーバーレイされています。また、下地のシルバーには細かなテクスチャーが施されています。
仕上げ工程では、ハンマーワークにより立体的な膨らみを持つ有機的で美しい曲線・曲面が与えられており、それによる立体感や柔らかな曲面は作品に上質感を与え、全体に高い完成度と重厚感のあるピンブローチとなっています。さらに、タブレータと呼ばれる頭部の装飾部分には、帽子のつばのようなパーツが垂直方向に造形されており、それらの立体的なシルバーワークや、カチナのどことなく厳かな表情により、へミスカチナの威厳と迫力が宿っているように感じられます。


【Overlay】オーバーレイと言う技法は、シルバーの板に描いたデザインを切り抜き、下地のシルバーの上に貼り付けることで立体的に絵柄を浮き出させる技法です。スタンプワークやカッティングと組み合わされた作品も見られ、完成度を高められたオーバーレイ技法を用いた美しいホピのジュエリーは、現代に至るまでに多くの傑作を残しています。
1930年代にホピの作家【Paul Saufkie】ポール・スフキー(1904-1998)によって生み出された技術で、40年代~50年代に【Harry Sakyesva】ハリー・サキイェスヴァ(1922-1969?)や同い年の作家【Allen Pooyouma】アレン・プーユウマ(1922-2014)、【Victor Coochwytewa】ヴィクター・クーチュワイテワ(1922-2011)等により、ホピの代表的なスタイルの一つとして定着させられました。


【katsina/Kachina】カチナ/カチーナは、ホピ族において祖先の神聖な霊魂や全ての自然事象を司る精霊のような存在です。信仰の対象としてだけでなく、ホピ族の精神的な中心であり、価値感や生活様式に至るまでの根幹を成すとても大切な神々です。現在でも伝統的な宗教儀式の中で数十種のカチナを見ることが出来ますが、その総数は400種以上ともされています。

アリゾナ州フラッグスタッフのサンフランシスコピーク付近の聖なる山やホピの村に点在する泉などの聖地に住むとされ、毎年2月にはホピメサに来訪し、7月までの約半年間、ホピの人々が生活する乾燥した砂漠地帯に恵みの雨をもたらしたり日々の生活を助け、秩序や安寧をもたらすと信じられています。
文字を持たないホピの人々にとっては、儀式においてその伝統的な教訓や精神世界、そして祈りを可視化し後世に伝えるためにも重要な存在になっているようです。

そして、毎年カチナが滞在する間に幾度も行われる儀式/ダンスは、男性がカチナの姿になる仮面儀礼となっています。それらの仮面儀礼を執行することにより人とカチナは一体となります。カチナは受肉し、雨という天の恵みをもたらし世の平安を祈ります。そしてまた、依り代となったダンサーの男性にはカチナの超自然的な力が宿ると考えられています。
儀式/ダンスにおいては、チーフカチナやガードカチナ、ランナーカチナやバードカチナ、さらに人間とカチナの中間的なマッドヘッド等の道化役まで、それぞれ多岐にわたる役割を分担しています。
また、多種のカチナはそれぞれに特徴を持っており、具体的な持ち物やモチーフとなる動物のような特徴以外にも、精神世界の神々であるために言葉で表現できない特徴も併せ持っています。そして、それらを伝承し後世に伝えているのが、ホピの言葉でTihu(ティフー/ティトゥ)と呼ばれるカチナドールです。

ホピ族以外にもズニ族ではコッコと呼ばれる同様の信仰が残っており、他にもラグナ族等、文化的に近い関係にある一部のプエブロ民族では類似した習慣が見られます。
アニミズム思想という意味では、日本の神道や自然崇拝と近い世界観であり、日本人にとって違和感なく理解しやすい信仰や価値観だと思います。

本作の様なカチナをモチーフとしたジュエリー作品やカチナドールはコレクタブルな工芸品、精霊をかたどった人形というだけでなく、ホピ族の継承する思想やメッセージ、祈りを具現化した神聖な化身でもあります。


【Hemis Kachina】へミスと呼ばれる【Ripened Corn Kachina】ライペンドコーンカチナ(熟れたトウモロコシカチナ)は、ホピのカチナの中でも最も有名で、カチナがサンフランシスコピークへ戻る儀式である7月のニマンでのダンスに登場し、ダンスにおける花形とされています。へメスプエブロから来たとされ、雨を呼び良く育ったトウモロコシの収穫をもたらしてくれるカチナです。
頭部のタブレータ(タブレット)と呼ばれるとても大きな装飾が特徴で、本作でも確認できますが、男根を象徴するとされる発芽したコーンやレインクラウドのモチーフが描かれています。最も背が高く美しいし色彩を持つカチナとされ、エルメス社のスカーフなどにも登場するカチナです。


【Norman Honie Sr.】ノーマン・ホニー シニアは、アリゾナ州ファーストメサに近いハノの生まれで、結婚後にションゴポーヴィに移住してシルバージュエリーの制作を行っていたようです。クラン(ホピ特有の氏族)はSpider(蜘蛛)で、ホールマークもスパイダーモチーフの刻印となっています。1940年代からそのキャリアをスタートしており、初期にはHopi Silvercraft Guild(ホピギルド)に所属し、中期ごろは名店【Hopi Crafts】ホピクラフツでその腕を磨いたようです。キャリアのスタートに関して、1966年頃からと紹介されている事もありますが、ホピギルドの刻印等から、さらに若い時期からキャリアをスタートしていたと推定されます。
その作風は幅広く、オーバーレイを駆使したアニマルモチーフや幾何学柄を用いた作品等多岐にわたるジュエリー作品が残されています。中でも本作の様な写実性を持ったカチナモチーフのシリーズは、突出したクオリティとオリジナリティを持ち、非常に高く評価されています。
【Norman Honie Jr.】ノーマン・ホニー ジュニアの父親であり、ジュエリー制作の師でもありました。また、ご子息だけでなく多くの後進に技術を教授しており、育成にも積極的だったようですが、残念ながら2007年に亡くなられています。


【Hopi SilverCraft Guild】【Hopi Silvercraft Cooperative Guild】)※以下ホピギルドは、1949年に発足したホピ族の職人により組織され、創設メンバーには当時すでにオーバーレイと云う新しいスタイルを確立し成功をおさめていた【Paul Saufkie】ポール・スフキー、そして絵画でも多くの傑作を残したアーティスト【Fred Kabotie】フレッド・カボティ(1900-1986)がおり、彼らが彫金クラスを開設することで、非常に多くのホピシルバースミスを育てました。現在、巨匠として知られるホピのアーティストも若いころには、そのほとんどがホピギルドに所属していたと言えます。そして、前述の創設メンバー二人の精力的なエキジビジョンやプロモーション活動により、オーバーレイと言う技術をホピの特徴的な技術・スタイルとして確立しました。
ホピギルドでは、ナバホギルドとは違い個人のホールマークも初期から認められており、その多くはこちらの作品の様にギルドのスタンプと共に個人のホールマークが刻まれています。また、ナバホギルド以上に後進の教育・育成に力を注いだようです。それは、ジュエリー以外の絵画や織物、彫刻等多くのアーティストを支援し、1970年代にはFred Kabotieの息子である【Michael Kabotie】マイケル・カボティー(1942-2009)の成功にも繋がっていきました。


【Hopi Crafts】ホピクラフツは、ホートビラ出身の【Emory & Wayne Sekaquaptewa】エモリー&ウェイン セカクアプテワ兄弟によって、1960年に創業されたホピのオーバーレイを用いた作品を専門的に扱った工房でありショップです。当時は、シルバーワーク技術指導に巨匠Harry Sakyesvaを招いていました。1962年にはホピネーション内であるカイコツムービービレッジに移り、1983年頃まで営業していました。こちらの作者以外にも【Bernard Dawahoya】バーナード・ダワホヤや【Emery Holmes Sr】エメリー・ホルムズ等多くの作家が在籍した工房です


本作は、カチナをモチーフにした多くのホピジュエリーの中でも特別なオリジナリティを持ち、Norman Honie Sr.の作品の中でも突出した存在です。
細かく丁寧なオーバーレイやスタンプワーク、動きと奥行きを生み出すハンマーワーク等、どれも作品に欠かせないシルバーワークであり、カチナというホピの神々/精霊をモチーフにする気概と愛情が感じられる作品となっています。

他にも同作者によるカチナモチーフの作品はいくつか発見されていますが、どれも市場には出にくく、大変貴重なピースとなっています。
ホピジュエリーの中でも最上級のクオリティーを感じ、伝統工芸品の枠に収まらないウェアラブルアートとして高い価値を持つ作品の一つとなっています。

◆着用サンプル画像(7枚)はこちら◆


コンディションは多少のクスミは見られますが、使用感は少なく大変良好な状態を保っています。
【Hopi】ホピのビンテージジュエリーで、多くの傑作を残す作家【Norman Honie】ノーマン・ホニ―(1923-2007)による作品の中でも素晴らしい独創性を感じさせるカチナシリーズの一つ。オーバーレイ技法とスタンプワークを駆使して『Hemis』へミスと呼ばれる【Ripened Corn Kachina】ライペンドコーンカチナをモチーフにしたビンテージピンブローチです。

こちらの作品は同作者が【Hopi Silvercraft Guild】ホピシルバークラフトギルドに在籍していた時期の作品であり、裏側には、氏のホールマーク『Spider』と共にHopi Silvercraft Cooperative Guild 通称「ホピギルド」を表すホールマークである『Sunface』が刻まれています。

1950年代末頃~1970年代に制作されたピースと思われ、優れたオーバーレイ技法とスタンプワーク、繊細なカッティング等、非常に秀逸なシルバーワークを巧みに使い分けて丁寧に作り上げられた非常にクオリティーの高いピースです。
迫力のあるボリューム感を持ち、非常に丁寧なカッティングによって複雑な曲線を持つウルフカチナのシェイプが作られています。そして、古いオーバーレイ作品の特徴といえる、現代よりも「薄い」シルバープレートをベースに、細かくカットした「厚い」シルバープレートがオーバーレイされています。また、下地のシルバーには細かなテクスチャーが施されています。
仕上げ工程では、ハンマーワークにより立体的な膨らみを持つ有機的で美しい曲線・曲面が与えられており、それによる立体感や柔らかな曲面は作品に上質感を与え、全体に高い完成度と重厚感のあるピンブローチとなっています。さらに、タブレータと呼ばれる頭部の装飾部分には、帽子のつばのようなパーツが垂直方向に造形されており、それらの立体的なシルバーワークや、カチナのどことなく厳かな表情により、へミスカチナの威厳と迫力が宿っているように感じられます。


【Overlay】オーバーレイと言う技法は、シルバーの板に描いたデザインを切り抜き、下地のシルバーの上に貼り付けることで立体的に絵柄を浮き出させる技法です。スタンプワークやカッティングと組み合わされた作品も見られ、完成度を高められたオーバーレイ技法を用いた美しいホピのジュエリーは、現代に至るまでに多くの傑作を残しています。
1930年代にホピの作家【Paul Saufkie】ポール・スフキー(1904-1998)によって生み出された技術で、40年代~50年代に【Harry Sakyesva】ハリー・サキイェスヴァ(1922-1969?)や同い年の作家【Allen Pooyouma】アレン・プーユウマ(1922-2014)、【Victor Coochwytewa】ヴィクター・クーチュワイテワ(1922-2011)等により、ホピの代表的なスタイルの一つとして定着させられました。


【katsina/Kachina】カチナ/カチーナは、ホピ族において祖先の神聖な霊魂や全ての自然事象を司る精霊のような存在です。信仰の対象としてだけでなく、ホピ族の精神的な中心であり、価値感や生活様式に至るまでの根幹を成すとても大切な神々です。現在でも伝統的な宗教儀式の中で数十種のカチナを見ることが出来ますが、その総数は400種以上ともされています。

アリゾナ州フラッグスタッフのサンフランシスコピーク付近の聖なる山やホピの村に点在する泉などの聖地に住むとされ、毎年2月にはホピメサに来訪し、7月までの約半年間、ホピの人々が生活する乾燥した砂漠地帯に恵みの雨をもたらしたり日々の生活を助け、秩序や安寧をもたらすと信じられています。
文字を持たないホピの人々にとっては、儀式においてその伝統的な教訓や精神世界、そして祈りを可視化し後世に伝えるためにも重要な存在になっているようです。

そして、毎年カチナが滞在する間に幾度も行われる儀式/ダンスは、男性がカチナの姿になる仮面儀礼となっています。それらの仮面儀礼を執行することにより人とカチナは一体となります。カチナは受肉し、雨という天の恵みをもたらし世の平安を祈ります。そしてまた、依り代となったダンサーの男性にはカチナの超自然的な力が宿ると考えられています。
儀式/ダンスにおいては、チーフカチナやガードカチナ、ランナーカチナやバードカチナ、さらに人間とカチナの中間的なマッドヘッド等の道化役まで、それぞれ多岐にわたる役割を分担しています。
また、多種のカチナはそれぞれに特徴を持っており、具体的な持ち物やモチーフとなる動物のような特徴以外にも、精神世界の神々であるために言葉で表現できない特徴も併せ持っています。そして、それらを伝承し後世に伝えているのが、ホピの言葉でTihu(ティフー/ティトゥ)と呼ばれるカチナドールです。

ホピ族以外にもズニ族ではコッコと呼ばれる同様の信仰が残っており、他にもラグナ族等、文化的に近い関係にある一部のプエブロ民族では類似した習慣が見られます。
アニミズム思想という意味では、日本の神道や自然崇拝と近い世界観であり、日本人にとって違和感なく理解しやすい信仰や価値観だと思います。

本作の様なカチナをモチーフとしたジュエリー作品やカチナドールはコレクタブルな工芸品、精霊をかたどった人形というだけでなく、ホピ族の継承する思想やメッセージ、祈りを具現化した神聖な化身でもあります。


【Hemis Kachina】へミスと呼ばれる【Ripened Corn Kachina】ライペンドコーンカチナ(熟れたトウモロコシカチナ)は、ホピのカチナの中でも最も有名で、カチナがサンフランシスコピークへ戻る儀式である7月のニマンでのダンスに登場し、ダンスにおける花形とされています。へメスプエブロから来たとされ、雨を呼び良く育ったトウモロコシの収穫をもたらしてくれるカチナです。
頭部のタブレータ(タブレット)と呼ばれるとても大きな装飾が特徴で、本作でも確認できますが、男根を象徴するとされる発芽したコーンやレインクラウドのモチーフが描かれています。最も背が高く美しいし色彩を持つカチナとされ、エルメス社のスカーフなどにも登場するカチナです。


【Norman Honie Sr.】ノーマン・ホニー シニアは、アリゾナ州ファーストメサに近いハノの生まれで、結婚後にションゴポーヴィに移住してシルバージュエリーの制作を行っていたようです。クラン(ホピ特有の氏族)はSpider(蜘蛛)で、ホールマークもスパイダーモチーフの刻印となっています。1940年代からそのキャリアをスタートしており、初期にはHopi Silvercraft Guild(ホピギルド)に所属し、中期ごろは名店【Hopi Crafts】ホピクラフツでその腕を磨いたようです。キャリアのスタートに関して、1966年頃からと紹介されている事もありますが、ホピギルドの刻印等から、さらに若い時期からキャリアをスタートしていたと推定されます。
その作風は幅広く、オーバーレイを駆使したアニマルモチーフや幾何学柄を用いた作品等多岐にわたるジュエリー作品が残されています。中でも本作の様な写実性を持ったカチナモチーフのシリーズは、突出したクオリティとオリジナリティを持ち、非常に高く評価されています。
【Norman Honie Jr.】ノーマン・ホニー ジュニアの父親であり、ジュエリー制作の師でもありました。また、ご子息だけでなく多くの後進に技術を教授しており、育成にも積極的だったようですが、残念ながら2007年に亡くなられています。


【Hopi SilverCraft Guild】【Hopi Silvercraft Cooperative Guild】)※以下ホピギルドは、1949年に発足したホピ族の職人により組織され、創設メンバーには当時すでにオーバーレイと云う新しいスタイルを確立し成功をおさめていた【Paul Saufkie】ポール・スフキー、そして絵画でも多くの傑作を残したアーティスト【Fred Kabotie】フレッド・カボティ(1900-1986)がおり、彼らが彫金クラスを開設することで、非常に多くのホピシルバースミスを育てました。現在、巨匠として知られるホピのアーティストも若いころには、そのほとんどがホピギルドに所属していたと言えます。そして、前述の創設メンバー二人の精力的なエキジビジョンやプロモーション活動により、オーバーレイと言う技術をホピの特徴的な技術・スタイルとして確立しました。
ホピギルドでは、ナバホギルドとは違い個人のホールマークも初期から認められており、その多くはこちらの作品の様にギルドのスタンプと共に個人のホールマークが刻まれています。また、ナバホギルド以上に後進の教育・育成に力を注いだようです。それは、ジュエリー以外の絵画や織物、彫刻等多くのアーティストを支援し、1970年代にはFred Kabotieの息子である【Michael Kabotie】マイケル・カボティー(1942-2009)の成功にも繋がっていきました。


【Hopi Crafts】ホピクラフツは、ホートビラ出身の【Emory & Wayne Sekaquaptewa】エモリー&ウェイン セカクアプテワ兄弟によって、1960年に創業されたホピのオーバーレイを用いた作品を専門的に扱った工房でありショップです。当時は、シルバーワーク技術指導に巨匠Harry Sakyesvaを招いていました。1962年にはホピネーション内であるカイコツムービービレッジに移り、1983年頃まで営業していました。こちらの作者以外にも【Bernard Dawahoya】バーナード・ダワホヤや【Emery Holmes Sr】エメリー・ホルムズ等多くの作家が在籍した工房です


本作は、カチナをモチーフにした多くのホピジュエリーの中でも特別なオリジナリティを持ち、Norman Honie Sr.の作品の中でも突出した存在です。
細かく丁寧なオーバーレイやスタンプワーク、動きと奥行きを生み出すハンマーワーク等、どれも作品に欠かせないシルバーワークであり、カチナというホピの神々/精霊をモチーフにする気概と愛情が感じられる作品となっています。

他にも同作者によるカチナモチーフの作品はいくつか発見されていますが、どれも市場には出にくく、大変貴重なピースとなっています。
ホピジュエリーの中でも最上級のクオリティーを感じ、伝統工芸品の枠に収まらないウェアラブルアートとして高い価値を持つ作品の一つとなっています。

◆着用サンプル画像(7枚)はこちら◆


コンディションは多少のクスミは見られますが、使用感は少なく大変良好な状態を保っています。
Size

縦 約8.55㎝   横 約2.5㎝ 

Material

Silver