【ZUNI】ズニのビンテージジュエリー、ズニの伝統的なスタイルの一つであるサンバーストクロスデザインに小さなターコイズが繊細にセットされたトップの作品。ナバホジュエリーとは違った印象を持っていますが、古いインディアンジュエリー独特の味わいとヨーロッパのアンティークピースの様な幻想的な表情を持つビンテージネックレスです。
1950年代後半~1970年代に制作された作品と思われ、クロスデザインはズニジュエリーとしては長く作られている伝統的なスタイルの一つですが、それらの中でも少し独自性のあるデザイン/造形の作品です。
細かなシルバーワークは、すべての工程がハンドメイドにより丁寧に作られており、複雑なシェイプにカットされたシルバープレートをベースに、小さなシルバードロップ(小さなシルバーの粒)をバースト状に配置し、ティアドロップ型のターコイズを十字にセットすることで構成されたクロスデザインです。現在では、シルバードロップを並べたような『Bead Wire』と呼ばれるマテリアルが既製品で販売されていますが、こちらに使われているシルバードロップは一つずつ作られた粒が使われており、よく見ると少しづつ異なった大きさの粒を叩いて仕上げられており、制作上のムラと共にハンドメイドの味わいとナチュラルな質感がもたらされているようです。
インディアンジュエリーの中では繊細なシルバーワークを得意とする、ズニらしい細かな造形によって複雑な表情と奥行きのあるクロストップに仕上がっています。
また、付属のシルバーチェーンは新しいものですが、独自にアンティーク加工を施しておりビンテージ作品によく馴染む表情になっております。
クロスモチーフはキリスト教の普及と同時に、インディアンジュエリー創生期からみられるもので、ズニの巨匠【Horace Iule】ホレス・イウレ(1901-1978)等のクロスモチーフで有名になった作家も存在しました。 そのため、クロス自体は珍しい造形ではありませんがこちらのようなセンスを感じさせるピースは、比較的珍しいと思われます。
ズニジュエリーらしい繊細なシルバーワークで構成されたクロストップは静かで柔らかな印象を持っていますが、独特の存在感とナチュラルな表情を感じさせ、多くのスタイリングに馴染みやすいネックレス。女性的な雰囲気も感じさせるクロストップですが、程よいボリューム感やビンテージインディアンジュエリー特有の味わい深い表情は男性にも自然にフィットし、良いアクセントになってくれるアイテムです。
インディアンジュエリーにおいて、特にズニの作品としてはオーセンティックなシェイプの一つですが、こちらの作品は細部に独自性を持っており、独特な印象を受けるデザイン/造形です。
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コンディションはシルバーにクスミや制作上のムラ等が見られますが目立ったダメージはなく、良好なコンディションだと思います。