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JBO008433

【Ike Wilson】"Navajo Pearl" Concho Row Cuff in Silver c.1930~

【Ike Wilson】"Navajo Pearl" Concho Row Cuff in Silver c.1930~
159,500 円(税込)
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着用サンプル画像
https://www.instagram.com/p/DGNw6XzTfmo/
【NAVAJO】ナバホの偉大なシルバースミス兄弟の弟【Ike Wilson】アイク・ウィルソン(1901-1942)とその妻【Katherine Wilson】キャサリン・ウィルソン、又は兄である【Austin Wilson】オースティン・ウィルソン(1901-1976)による作品。コンチョが羅列されることで『Row Work/ローワーク』と呼ばれるスタイルに仕上げられたアンティーク/ビンテージバングルです。

貴重なホールマーク(作者のサイン)が刻印された個体であり、同作者の代表的な造形スタイルであり、現在は『ナバホパール』や『デザートパール』とも呼ばれる、シルバービーズの球体や本作の様な半球体のコンチョをメインとした作品となっています。


また当店では過去に、本作と同様内側に「ボウ&アロー」のホールマーク(作者のサイン)が刻印された作品を、兄であるAustin Wilsonによる作品である可能性が高いと紹介してきました。
しかし現在、新しい文献やフィールド調査によって、弟のIkeとその妻Katherineによって作られた作品である可能性の方が優位となっています。

さらに、作者がある程度特定された事で、作品のシルバーワークやデザイン的な特徴から予想される年代よりも古く、おそらく1930年代~1950年代頃に制作された事が推測されます。


インゴットシルバー(銀塊)から成形されたバンド/地金は心地良い重量感を持ち、フロントが2本に割り開かれた『スプリットバンド』と呼ばれるトラディショナルなスタイルに造形されています。

そのバンドの曲線に綺麗にフィットするように、スタンプワークの刻まれた立体的なドーム型コンチョが3つ羅列されることでフェイスが構成されており、ぽってりとした丸いドームシェイプ/半球体のフォルムが立体的で独特な表情を生み出しています。

これらの3つのコンチョには裏面にフラットなシルバーが土台としてロウ付けされており、『Hollow Style』と呼ばれる、高い技術による中空構造で、曲面とボリューム感のある独特のフォルムを形成しています。

さらに、その土台部分は一枚のシルバープレートが3つのコンチョの裏張りとなっており、その細部からは作者の技巧や手間暇を惜しまない意識の高さが伺えます。
※その裏張りには小さな穴が備えられていますが、これはロウ付けの工程上でコンチョ内部の空気が膨張し破損する事を防ぐために設けられたものと思われます。

また、コンチョの間には小さなシルバーボール/シルバードロップが配されており、ナバホジュエリーらしい印象や連続性、奥行きのある表情を与えています。


そして、バンドのサイド~ターミナル(両端)にかけては秀逸なスタンプワークが施されており、ズニのトレーディングポストで活躍したナバホのシルバースミスであるウィルソン兄弟らしく、どこか有機的で柔らかな印象を受けるスタンプツール(鏨・刻印)のデザインとなっています。

さらにそれらのスタンプワークは、細かなライン模様を含んだスタンプツール(鏨・刻印)のデザインで構成されており、そのラインの方向に合わせて連続して刻むことで、シルバーの内側にライン模様を内包したような奥行きと立体感が生み出されています。

このようなスタンプワークを用いた高度な表現方法は、ナバホの巨匠【Mark Chee】マーク・チー(1914-1981)の作品等で散見され、現代でも【McKee Platero】マッキー・プラテロ氏等がこちらのようなスタンプの技術を受け継いでいますが、スタンプツール(鏨・刻印)をオリジナルで制作可能な高い技術力を持つシルバースミスにのみ共通したクオリティといえます。


また、本作の様にナバホパール/コンチョをフェイスに構成した造形スタイルは、後に多く作られる【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルや【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーと呼ばれる、20世紀前半頃に観光客向け/ツーリストアイテムのデザインソースとなりました。
こちらの作品はそれらの源流になったオリジナル作品の一つであり、史料価値も高いピースです。

その正確な発祥は不明となっていますが【Fred Peshlakai】フレッド・ぺシュラカイと【Frank Peshlakai】フランク・ペシュラカイの兄弟も同様の作品を残しています。



【Hollow Style】中空構造/ホロウスタイルは、1940年代頃からみられる技法の一つで、この作品が制作された当時はまだ、新しいスタイルとして取り入られられた技術と推測されます。
また、美しく造形するには高い技術を必要とし、現存する作品の少ないスタイルの一つでもあります。

こちらの作品もドーム型のコンチョの裏面にフラットなプレートををロウ付けすることで造形されており、こちらの様に綺麗な立体を作り上げるのは容易ではありません。



【Austin Wilson】オースティン・ウィルソンと【Ike Wilson】アイク・ウィルソンは、ナバホ族の兄弟であり、二人とも1901年生まれで、一説にはアングロ/白人の血が入っていたのではないかとされています。

インディアンジュエリー作家の第二世代、セカンドジェネレーションと呼ばれる【Fred Peshlakai】フレッド・ぺシュラカイ(1896-1974)や【David Taliman】デビッド・タリマン(1902or1901-1967)、 ホピの【Morris Robinson】モリス・ロビンソン(1901-1984)、等と同世代であり、インディアンジュエリーの『作家』として活動を始めた最初期の一人です。

二人ともナバホリザベーションに生まれますが、弟のIke Wilsonが先にシルバースミスとして【Charles Garrett Wallace】チャールズ・ガレット・ウォレス(1898-1993)の経営するズニプエブロのC. G. Wallace Trading Postで仕事を始めます。
その後、兄であるAustin Wilsonを同じC. G. Wallace Trading Postに誘いれたようです。

キャリア中期以降は、ズニプエブロに存在するC. G. Wallace以外のトレーダーにも作品を供給しており、多くの素晴らしい作品を生み出しました。
それは、彼らによる多くの作品がすでにミュージアムに収蔵されていることからも作家としての独自性やシルバースミスとしての高い技術がうかがえます。

また、C. G. Wallace はZUNI /ズ二のジュエリーを専門に扱うトレーダーでしたが、1920年代にナバホのシルバー彫金技術を必要としてIke Wilson等、ナバホのシルバースミスを登用したとされています。
しかしながら、所属するジュエリー作家の多くがズニのジュエラーであった為、Austin WilsonとIke Wilsonの兄弟の作品の中には、その当時ではほとんど考えられなかったズニの作家との共作と思われるチャンネルインレイ技術が使われた作品などが見つかっています。

ただし、二人は基本的にシルバーワークを専門としており、ナバホのトラディッショナルな技術をベースに、ズニの作家による石のカットやカービングと彼らのシルバーワークを組み合わせたピースが残されています。
その技術・技法はナバホの伝統的な彫金技術を重視していたようですが、そのデザインスタイルやナバホジュエリーにはあまり見られない繊細な仕事には、ズニの影響が感じられます。


ブレスレットやリングなど、トラディショナルなナバホスタイルを踏襲した作品が多く見つかっていますが、ボックスやカトラリー等多岐にわたるシルバー作品を残しており、伝統的な技術を踏襲しながらも新しいスタイルや実験的な造形のピースも見られ、そのクリエイティブな作風や美意識は後世の作家にも多くの影響を与えています。

さらに、1941年発足の職人団体【The Navajo Arts & Crafts Guild】 ナバホギルドのメンバーとしてもその名前が残されています。

弟のIke Wilsonは1942年に事故で亡くなられており、兄のAustin Wilsonは1976年没。また、Ike Wilsonの孫にあたるのが、コンテンポラリージュエリーの有名作家【Harry Morgan】ハリー・モーガン(1946-2007)です。

ホールマーク(作家のサイン)については、同兄弟のどちらかの刻印として、ボウ&アローの刻まれた作品が多く見つかっていますが、それが兄弟の内でどちらのサインであるか明確になっていません。


これまでの当店の見解としては1960年代まで制作していたと考えられる兄のAustinのサインである可能性が高いと推測しておりましたが、現在は弟であるIkeが使用したホールマークであり、1942年のIkeの死後は妻であるKatherine Wilsonがしばらく受け継いでいた可能性が高いと推測しています。
兄弟で共通のホールマークであった可能性も排除できません。

また、トマホークモチーフの刻印やホーガンモチーフのものなども同作者のものとして紹介されていることがありますが、C. G. Wallace Trading Postには、二人以外にも【Billy Hoxie】ビリー・ホクシー、【Charles Begay】チャールズ・ビゲイ(1912-1998)等、一説には二十数人と言われるナバホ出身のシルバースミスが作品を供給していたと云われており、オースティン・ウィルソンかアイク・ウィルソン、それぞれのサイン/ホールマークを断定するのは大変困難だと思われます。

またそれは、AustinとIkeが1歳ほど年の離れた兄弟である事が、最近のErnie Bulow氏の研究・調査によって判明したばかりであり、それまでは同一人物とされていました。
それらの研究経過からもまだまだ不明点が多く、ホールマーク等の詳細について判断するにはまだ今後の研究・調査が必要かと思われます。

当時の高名な作家と同じようにホールマークの刻印されていない作品も確認されていますが、当時の作家の中では多作であり、比較的ホールマークの刻印されたピースが残っている作者です。



本作もWilson兄弟やKatherineによる作品らしく、ナバホの古典スタイルを踏襲しながらも独創的で立体的な造形と実験的で新しい試みを感じさせるデザインのピースであり、アートピース/ウェアラブルアートとしても高く評価されるジュエリー作品です。

また、工芸品として練り上げられたエスニシティでありながらミニマムなで無駄のない造形美やシルバーのみで構成されたソリッドな印象により、性別や季節を問わず多くのコーディネートに溶け込む高い汎用性を示します。

さらに、硬く強靭な造りによる独特な上質感も備えており、タイムレスに末永く長くご愛用いただけるバングルです。


Austin Wilson/Ike Wilsonという偉大な作家が残した貴重なピースであり、同作者の代表的な造形であるホロースタイルのコンチョをメインとした、アーカイブとしての価値も非常に高い作品。
立体的で重厚な造りとナバホジュエリーのクラシックな印象も大変魅力的で、トレジャーハントプライスなピースの一つとなっています。

◆着用サンプル画像はこちら◆



コンディションは、全体にシルバーのクスミや細かなキズ、ハンドメイド作品特有のの制作上のムラ等が見られますが、特にダメージは無く着用に不安のない良い状態を保っています。
【NAVAJO】ナバホの偉大なシルバースミス兄弟の弟【Ike Wilson】アイク・ウィルソン(1901-1942)とその妻【Katherine Wilson】キャサリン・ウィルソン、又は兄である【Austin Wilson】オースティン・ウィルソン(1901-1976)による作品。コンチョが羅列されることで『Row Work/ローワーク』と呼ばれるスタイルに仕上げられたアンティーク/ビンテージバングルです。

貴重なホールマーク(作者のサイン)が刻印された個体であり、同作者の代表的な造形スタイルであり、現在は『ナバホパール』や『デザートパール』とも呼ばれる、シルバービーズの球体や本作の様な半球体のコンチョをメインとした作品となっています。


また当店では過去に、本作と同様内側に「ボウ&アロー」のホールマーク(作者のサイン)が刻印された作品を、兄であるAustin Wilsonによる作品である可能性が高いと紹介してきました。
しかし現在、新しい文献やフィールド調査によって、弟のIkeとその妻Katherineによって作られた作品である可能性の方が優位となっています。

さらに、作者がある程度特定された事で、作品のシルバーワークやデザイン的な特徴から予想される年代よりも古く、おそらく1930年代~1950年代頃に制作された事が推測されます。


インゴットシルバー(銀塊)から成形されたバンド/地金は心地良い重量感を持ち、フロントが2本に割り開かれた『スプリットバンド』と呼ばれるトラディショナルなスタイルに造形されています。

そのバンドの曲線に綺麗にフィットするように、スタンプワークの刻まれた立体的なドーム型コンチョが3つ羅列されることでフェイスが構成されており、ぽってりとした丸いドームシェイプ/半球体のフォルムが立体的で独特な表情を生み出しています。

これらの3つのコンチョには裏面にフラットなシルバーが土台としてロウ付けされており、『Hollow Style』と呼ばれる、高い技術による中空構造で、曲面とボリューム感のある独特のフォルムを形成しています。

さらに、その土台部分は一枚のシルバープレートが3つのコンチョの裏張りとなっており、その細部からは作者の技巧や手間暇を惜しまない意識の高さが伺えます。
※その裏張りには小さな穴が備えられていますが、これはロウ付けの工程上でコンチョ内部の空気が膨張し破損する事を防ぐために設けられたものと思われます。

また、コンチョの間には小さなシルバーボール/シルバードロップが配されており、ナバホジュエリーらしい印象や連続性、奥行きのある表情を与えています。


そして、バンドのサイド~ターミナル(両端)にかけては秀逸なスタンプワークが施されており、ズニのトレーディングポストで活躍したナバホのシルバースミスであるウィルソン兄弟らしく、どこか有機的で柔らかな印象を受けるスタンプツール(鏨・刻印)のデザインとなっています。

さらにそれらのスタンプワークは、細かなライン模様を含んだスタンプツール(鏨・刻印)のデザインで構成されており、そのラインの方向に合わせて連続して刻むことで、シルバーの内側にライン模様を内包したような奥行きと立体感が生み出されています。

このようなスタンプワークを用いた高度な表現方法は、ナバホの巨匠【Mark Chee】マーク・チー(1914-1981)の作品等で散見され、現代でも【McKee Platero】マッキー・プラテロ氏等がこちらのようなスタンプの技術を受け継いでいますが、スタンプツール(鏨・刻印)をオリジナルで制作可能な高い技術力を持つシルバースミスにのみ共通したクオリティといえます。


また、本作の様にナバホパール/コンチョをフェイスに構成した造形スタイルは、後に多く作られる【Fred Harvey Style】フレッド・ハービースタイルや【Tourist Jewelry】ツーリストジュエリーと呼ばれる、20世紀前半頃に観光客向け/ツーリストアイテムのデザインソースとなりました。
こちらの作品はそれらの源流になったオリジナル作品の一つであり、史料価値も高いピースです。

その正確な発祥は不明となっていますが【Fred Peshlakai】フレッド・ぺシュラカイと【Frank Peshlakai】フランク・ペシュラカイの兄弟も同様の作品を残しています。



【Hollow Style】中空構造/ホロウスタイルは、1940年代頃からみられる技法の一つで、この作品が制作された当時はまだ、新しいスタイルとして取り入られられた技術と推測されます。
また、美しく造形するには高い技術を必要とし、現存する作品の少ないスタイルの一つでもあります。

こちらの作品もドーム型のコンチョの裏面にフラットなプレートををロウ付けすることで造形されており、こちらの様に綺麗な立体を作り上げるのは容易ではありません。



【Austin Wilson】オースティン・ウィルソンと【Ike Wilson】アイク・ウィルソンは、ナバホ族の兄弟であり、二人とも1901年生まれで、一説にはアングロ/白人の血が入っていたのではないかとされています。

インディアンジュエリー作家の第二世代、セカンドジェネレーションと呼ばれる【Fred Peshlakai】フレッド・ぺシュラカイ(1896-1974)や【David Taliman】デビッド・タリマン(1902or1901-1967)、 ホピの【Morris Robinson】モリス・ロビンソン(1901-1984)、等と同世代であり、インディアンジュエリーの『作家』として活動を始めた最初期の一人です。

二人ともナバホリザベーションに生まれますが、弟のIke Wilsonが先にシルバースミスとして【Charles Garrett Wallace】チャールズ・ガレット・ウォレス(1898-1993)の経営するズニプエブロのC. G. Wallace Trading Postで仕事を始めます。
その後、兄であるAustin Wilsonを同じC. G. Wallace Trading Postに誘いれたようです。

キャリア中期以降は、ズニプエブロに存在するC. G. Wallace以外のトレーダーにも作品を供給しており、多くの素晴らしい作品を生み出しました。
それは、彼らによる多くの作品がすでにミュージアムに収蔵されていることからも作家としての独自性やシルバースミスとしての高い技術がうかがえます。

また、C. G. Wallace はZUNI /ズ二のジュエリーを専門に扱うトレーダーでしたが、1920年代にナバホのシルバー彫金技術を必要としてIke Wilson等、ナバホのシルバースミスを登用したとされています。
しかしながら、所属するジュエリー作家の多くがズニのジュエラーであった為、Austin WilsonとIke Wilsonの兄弟の作品の中には、その当時ではほとんど考えられなかったズニの作家との共作と思われるチャンネルインレイ技術が使われた作品などが見つかっています。

ただし、二人は基本的にシルバーワークを専門としており、ナバホのトラディッショナルな技術をベースに、ズニの作家による石のカットやカービングと彼らのシルバーワークを組み合わせたピースが残されています。
その技術・技法はナバホの伝統的な彫金技術を重視していたようですが、そのデザインスタイルやナバホジュエリーにはあまり見られない繊細な仕事には、ズニの影響が感じられます。


ブレスレットやリングなど、トラディショナルなナバホスタイルを踏襲した作品が多く見つかっていますが、ボックスやカトラリー等多岐にわたるシルバー作品を残しており、伝統的な技術を踏襲しながらも新しいスタイルや実験的な造形のピースも見られ、そのクリエイティブな作風や美意識は後世の作家にも多くの影響を与えています。

さらに、1941年発足の職人団体【The Navajo Arts & Crafts Guild】 ナバホギルドのメンバーとしてもその名前が残されています。

弟のIke Wilsonは1942年に事故で亡くなられており、兄のAustin Wilsonは1976年没。また、Ike Wilsonの孫にあたるのが、コンテンポラリージュエリーの有名作家【Harry Morgan】ハリー・モーガン(1946-2007)です。

ホールマーク(作家のサイン)については、同兄弟のどちらかの刻印として、ボウ&アローの刻まれた作品が多く見つかっていますが、それが兄弟の内でどちらのサインであるか明確になっていません。


これまでの当店の見解としては1960年代まで制作していたと考えられる兄のAustinのサインである可能性が高いと推測しておりましたが、現在は弟であるIkeが使用したホールマークであり、1942年のIkeの死後は妻であるKatherine Wilsonがしばらく受け継いでいた可能性が高いと推測しています。
兄弟で共通のホールマークであった可能性も排除できません。

また、トマホークモチーフの刻印やホーガンモチーフのものなども同作者のものとして紹介されていることがありますが、C. G. Wallace Trading Postには、二人以外にも【Billy Hoxie】ビリー・ホクシー、【Charles Begay】チャールズ・ビゲイ(1912-1998)等、一説には二十数人と言われるナバホ出身のシルバースミスが作品を供給していたと云われており、オースティン・ウィルソンかアイク・ウィルソン、それぞれのサイン/ホールマークを断定するのは大変困難だと思われます。

またそれは、AustinとIkeが1歳ほど年の離れた兄弟である事が、最近のErnie Bulow氏の研究・調査によって判明したばかりであり、それまでは同一人物とされていました。
それらの研究経過からもまだまだ不明点が多く、ホールマーク等の詳細について判断するにはまだ今後の研究・調査が必要かと思われます。

当時の高名な作家と同じようにホールマークの刻印されていない作品も確認されていますが、当時の作家の中では多作であり、比較的ホールマークの刻印されたピースが残っている作者です。



本作もWilson兄弟やKatherineによる作品らしく、ナバホの古典スタイルを踏襲しながらも独創的で立体的な造形と実験的で新しい試みを感じさせるデザインのピースであり、アートピース/ウェアラブルアートとしても高く評価されるジュエリー作品です。

また、工芸品として練り上げられたエスニシティでありながらミニマムなで無駄のない造形美やシルバーのみで構成されたソリッドな印象により、性別や季節を問わず多くのコーディネートに溶け込む高い汎用性を示します。

さらに、硬く強靭な造りによる独特な上質感も備えており、タイムレスに末永く長くご愛用いただけるバングルです。


Austin Wilson/Ike Wilsonという偉大な作家が残した貴重なピースであり、同作者の代表的な造形であるホロースタイルのコンチョをメインとした、アーカイブとしての価値も非常に高い作品。
立体的で重厚な造りとナバホジュエリーのクラシックな印象も大変魅力的で、トレジャーハントプライスなピースの一つとなっています。

◆着用サンプル画像はこちら◆



コンディションは、全体にシルバーのクスミや細かなキズ、ハンドメイド作品特有のの制作上のムラ等が見られますが、特にダメージは無く着用に不安のない良い状態を保っています。
Size

メンズサイズ M - ML 程度
レディースサイズ L - XL 程度

内径最大幅 約59.5㎜    正面幅(高さ) 約20.5㎜
内周 約140㎜    開口部 約28㎜
Inside Measurement 5 1/2inch   opening 1 1/8inch 

※バングルはサイズ調整可能です。
SM~Lサイズの男性、ML~XXLサイズ以上の女性であれば多くの方にフィットすると思われます。
ただし、サイズ調整の際は無理な力を加えますと破損の原因となることがありますのでご注意ください。

サイズ(手首寸法)をお伝えいただければ、当店でお渡し前の調整が可能です。お気軽にお申し付けください。

Material

Ingot Silver    約29.1g