【NAVAJO】ナバホの1920年代製と思われる作品で、ミュージアムにあっても不思議ではないピースです。
現在ではナバホのトラディッショナルなスタイルとして認知されているスプリットシャンクの造形ですが、『モダンナバホジュエリーの父』と言われた【Kenneth Begay】ケネス・ビゲイ(1913-1977)がこのスプリットシャンクのデザインを活かして、傑作と言われる作品を生み出したのが50年代後半~60年代のことです。 こちらはそれよりもさらに30年以上遡った時代に作られたピースで、ナバホの突出したデザインセンスがうかがい知れます。
インゴットシルバーから作られた重厚で幅のあるシャンクを切り開いて造形されています。サイドには力強くスタンプワークが施され、シンプルながらエレガントで美しい造形に仕上げられたアンティークシルバーバングルです。
Kenneth Begayの作品に比べると武骨な印象で、スプリットの開きも少ないので男性にも向いた作品です。
【Kenneth Begay】ケネス・ビゲイは、あの【Fred Peshlakai】フレッド・ぺシュラカイに師事し、White Hoganと言うジュエリースタジオで多くの傑作を生み出した偉大な作家の一人です。【Charles Loloma】チャールズ・ロロマ等、後世の多くの作家に影響を与えました。
またこちらは、インゴットから作られている作品のため、 現在のようなシルバーゲージと言う銀の板を切り出したものではなく、シルバーの塊から叩きのばして成形する製法で成形されています。丁寧に成形されたシルバーはかなりのパウンディングを感じさせる、硬くなめらかな肌になっています。
非常に手間がかかり、伝統的な技法ながら現在では限られた作家しか使われず、鍛造されている分、通常よりも重量があります。
<96.5g程度>
100年ほど前の史料価値も高いピースです。
着用画像はこちら↓
画像①
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コンディションも良好でクスミや多少のキズなどが見られますが、特にダメージは無くアンティークとしては良いコンディションです。