【ZUNI】ズ二のオールド作品で、『チップインレイ』と呼ばれる破砕した石を樹脂と共にインレイすることで構成されたピース。多数のバリエーションが見られるキャラクターモチーフ作品の中でも珍しい『プレイボーイラビット』モチーフがキャッチーな印象のビンテージリングです。
1970年代末~90年代頃に作られた作品と思われ、シャンクはフロントが割り開かれた『スプリットシャンク』と呼ばれる伝統的な技術によりセンターに向かって幅とボリューム感を持たせた造形となっています。そして、フェイスにはプレイボーイ誌のロゴとして有名な『プレイボーイラビット』が構成されており、1980年代らしいポップさとハンドクラフトの味わいが同居した粋な作品となっています。
【Playboy rabbit】プレイボーイラビットは、1953年創刊の雑誌プレイボーイ2号のために【Art Paul】アート・ポールがデザインしたロゴで、以降現在に至るまでロゴとして使われているだけでなく非常に多くのライセンス商品が生み出されています。
【Chip Inlay/チップインレイ技法】は、破砕タイルの様に細かく砕いたターコイズ等のチップ/欠片を樹脂を使ってシルバーにピッタリとはめ込む象嵌細工に属する技術です。インディアンジュエリーにおいては、1930年代以前のからみられるもので、古くはサントドミンゴのバッテリーバードネックレスなどに用いられています。破砕タイルのように細かくランダムに破砕された石がはめ込まれることにより、複雑で奥行きのある表情を作り上げています。
ただし、ナバホやズニのシルバースミスが取り入れるようになったのは、そのほとんどが1970年代以降であり、本作も1970年代末以降に作られた作品と思われます。また、そのように大部分が新しい作品で見られる技法の為、当店では多く扱っていませんが現在では伝統的な技術として定着しています。
こちらの様なアイコニックなキャラクターモチーフのジュエリーは【Carol Kee】(インレイを使う珍しいナバホ出身作家)や【Veronica Poblano】等が有名で、ズニの作家によって多くの作品が制作されましたが、ディズニーの指摘などにより、1970年代後半以降はあまり制作されなくなりました。
また、日本ではほとんど紹介されていないアイテムですが、アメリカではコレクターが多く、個体が少ない希少なピースです。
ポップでアイコニックなモチーフと、ハンドクラフト独特のナチュラルな味わいという異なった表情を併せ持ち、男性向けのアクセサリーにとって重要な要素である『ギャップ』と『遊び心』を与えてくれるアイテムです。
小さいサイズのリングとなっていますが、ビンテージ特有の質感やズニジュエリーの持つ素朴な雰囲気は、こなれた印象を生み出しており、女性だけでなく男性のピンキー(小指)にも向いた印象のリングとなっています。
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コンディションも良好です。シルバーのクスミやハンドメイド特有の制作上のムラが見られますが、ダメージはなく良好な状態です。