【NAVAJO】ナバホのビンテージジュエリー、伝統的で秀逸なシルバーワークをベースにしたスクエアフェイスの造形に、美しいオーバルカットの【Pilot Mountain Turquoise】パイロットマウンテンターコイズがセットされたメンズサイズのビンテージリングです。
質の高いシルバーワークや造形スタイル、石のクオリティーなどは1950年代~1960年代頃の作品を思わせますが、細かなディテールにはもう少し新しい年代のデザインスタイルが見られ、内側に刻印された『1971』の文字から1971年製であると判断出来ます。
シャンクは伝統的な造形であるスプリットシャンクで、フェイスのサイド部分で3本にスプリットされており、スクエアのフェイスにオーバルカットのターコイズがセットされたクラシックで重厚な印象を持ったリングです。ターコイズのベゼルにはツイステッドワイヤーが施され、スクエアフェイスの角部分にはスタンプワークによる刻みが施されたパーツが配されています。さらにシャンクとのつなぎ目にはハンマーワークによってハーフラウンドのようなシェイプに造形されたツイステッドワイヤーかアップリケされ、構築的でボリューム感のあるデザイン/造形に厚みと奥行きが与えられているようです。
こちらのような造形スタイルを待つ作品は、1930年代〜1960年代にかけて活躍したホピの巨匠【Ralph Tawangyawma】ラルフ・タワンギャウマ(1894-1972)や、【ACOMA】アコマプエブロの【Wolf-Robe】ウルフ ローブ(c.1902-1977)等の作品を想起させ、シルバーワークの完成度や秀逸な造形センスは、作者の高い技術力とキャリアを感じさせます。
セットされたターコイズは、【Pilot Mountain】パイロットマウンテンターコイズと思われ、とても深いブルーグリーンのグラデーションに複雑なブラウン/ゴールドのウェブが入ります。それは大変複雑な景色を形成しており、航空写真を見るような奥行と透明感、それに色の濃さもある素晴らしい石です。経年により少しマットな質感になっていますが、それでも艶を保ち、煌きを持ったジェムクオリティーターコイズです。
【Pilot Mountain】パイロットマウンテンターコイズは、ネバダ州に位置しビズビーなどと同じように古くからある銅山でしたが、少量のターコイズを定期的に産出していたようです。70年代頃からはターコイズも本格的に採掘され、とても個性的で複雑な景色を作り出すマトリックスと、バラエティー豊かな色味が特徴です。
ナバホジュエリー独特の力強い質感と、クオリティーの高いシルバーワークによる上質感を感じさせ、ビンテージスタイルはもちろん、多くのスタイルにフィットするクラシックで深淵な雰囲気を持つ作品です。また、男性の手にも良く馴染みむボリューム感と共に、存在感を発揮する迫力と重厚な表情を持ったリング。サイズも22~23号と男性向けの作品です。
また、こちらのようなツイステッドワイヤーで構成された作品は、造形の彫が深いため、日常的な着用により凹凸のコントラストが強くなり、その奥行きとシルバーの上質感を高めていきます。
今も煌めきを持つ味わい深い表情のターコイズと、上質なシルバーワークによる普遍的な造形美を感じられるキラーピースです。
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コンディションは、多少の使用感が見られシルバーのクスミやベゼルに摩耗等がありますが、目立ったダメージやなどはなく良好な状態を保っています。
また、ターコイズも母岩/マトリックス部分に凹凸が見られますが、それらは天然石が持つ元々の凹凸です。